サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

e-hon連携キャンペーン ~5/31

hontoレビュー

ほしい本の一覧を見る

ドゥームズデイ・ブック 上 みんなのレビュー

文庫 ローカス賞 受賞作品 ヒューゴー賞 受賞作品 ネビュラ賞 受賞作品

予約購入について
  • 「予約購入する」をクリックすると予約が完了します。
  • ご予約いただいた商品は発売日にダウンロード可能となります。
  • ご購入金額は、発売日にお客様のクレジットカードにご請求されます。
  • 商品の発売日は変更となる可能性がございますので、予めご了承ください。

みんなのレビュー43件

みんなの評価4.1

評価内訳

  • 星 5 (18件)
  • 星 4 (8件)
  • 星 3 (12件)
  • 星 2 (4件)
  • 星 1 (0件)
38 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

ヒューゴー、ネビュラ、ローカスという英語圏SF3大タイトルのグランド・スラム達成。しかし、SFの技法を借りた伝統のタイム・ファンタジーとして幅広い層に感動が開かれている。

2003/08/06 17:28

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:中村びわ(JPIC読書アドバイザー) - この投稿者のレビュー一覧を見る

 いわゆる「SF者」ではない私であっても、見出しに上げた3つの賞の名前はよく目にする。グランド・スラムを達成したとなれば、Sciense Fictionの技法の先に広がるテーマやドラマがまた一段と優れているはずだという期待のもと、手に取ってみた。
「手に取ってみた」と退き気味なのは、すでに別の読者の方のレビューに指摘されている通り、表紙装画からくる印象が大きい。きれいな絵柄なのだが、ライトノベルかトレーディングカードを思わせるので「熟女にはミスマッチでは…。思いきし外しそう」という躊躇である。その躊躇を一歩前に押し出してくれたのは、あらすじである。

「歴史学者の夢が実現し、過去への時間旅行が可能となった。専門とする時代を直接観察できるようになり、オックスフォード大史学部の女子大生ギヴリンが前人未踏の14世紀に送られた」
 カバーに、ほぼこのような内容が書かれていたのであるが、考古学者が古生代へ恐竜研究に赴くのではなく、スケボーのうまい少年が自分の両親の出会いを演出するのでもなく、パッとしない男性が未来社会で果敢な戦士となるのでもない。旅先が中世という、どこかSFらしからぬ設定に心惹かれた。
 英国児童文学の金字塔にアリソン・アトリー『時の旅人』がある。数年前、岩波少年文庫で新訳として出版された機会に読んで魅了されたこの話が、16世紀への時間旅行なのである。転地療養した先で少女がタイムスリップし、エリザベス女王に幽閉されたスコットランドの女王メアリの解放に一役買おうとする。
 この世界とあちらの世界を行き来する児童文学のファンタジーではオーソドックスな設定であり、彼の時代の人びととの交流に胸打たれる。時代を超えた人間の普遍性について考えさせられるとともに、歴史のなかの現代の意味を眺める契機を与えてくれる。
 結果から言うと、『時の旅人』が持っていたテーマ性やドラマ性を、本書は同様に色濃く持っている。そこにさらに、時間旅行に代表される技術、あるいは伝染病に対する医療といったScienceの要素を加えることで、人間と道具の関係やら、医療と生死の関係やら幅広い要素を抱きかかえることに成功している。

 なのに、なぜ★が3つだけなのかというと、それは単純な話で、上巻だけでは著者が広げた地図の面積がまるでつかめないからである。ヒロインのギヴリンが中世へと旅立つ前、どうも彼女はウィルスか何かに感染したらしく、到着すると病に倒れて当初の計画通りの行動が取れない。赴いた先で彼女がどうなってしまうのか、スタッフと決めた予定日のランデブーで生還できるのかというサスペンスに物凄い力で引き摺られながら、同時に彼女と同じウィルスに感染したらしいこの世界の人びとの動向も気になる。
 おびただしい量の「どうなる?」がばらまかれている上に、隅から隅までこの物語を堪能したいという気構えの読者なら、牛1匹の登場にも神経を行き届かせておかなければ、下巻で著者の脳内地図を踏破し尽くせない。
 気になるからとにかく「すっ飛ばし読み」しながら、必要そうな情報だけは拾い上げていくという私のようなスタイルもあるが、その方法がどうも再読の欲求を高めてしまうことだけは確かだ。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

2004/10/13 16:07

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2006/03/13 12:36

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2005/11/27 16:12

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2005/12/31 09:54

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2008/01/17 02:07

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2008/05/18 15:14

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2009/02/21 22:20

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2009/07/10 01:58

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2009/10/11 16:47

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2009/12/20 18:43

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2010/05/30 12:53

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2011/06/29 19:47

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2006/12/26 20:27

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2011/12/02 13:09

投稿元:ブクログ

レビューを見る

38 件中 1 件~ 15 件を表示
×

hontoからおトクな情報をお届けします!

割引きクーポンや人気の特集ページ、ほしい本の値下げ情報などをプッシュ通知でいち早くお届けします。