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タイトルから、もっと後味の悪い結末が待っている
ものと思っていたので、思いがけない結末に、
ちょっとうるっときてしまった。
新米弁護士くんのがんばりが空まわっている様子が
もどかしいながらも、ちょっと微笑ましいような感じ。
ボスである高階弁護士、かっこいいなぁ。
海外ドラマ「スーツ」と重ねて見たところもあり。
被害者娘のやんちゃぶりにはちょっと苦笑。
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テレビドラマの脚本の様な話。被害者の家族が若い女性でなければ、こんな展開はなかっただろうということでリアリティに乏しいが、さらに言うと、その女性に感情移入してしまう弁護士の方が弁護士としておかしいのではないかという感が強い。
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冒頭──────
よくできた人形劇を見るようだった。
子どものころテレビでかかさず見たのは何という番組だったか。放課後に寄り道しようと、必ず陽が沈む前には家路につき、テレビの前に座ったものだ。
僕はいつも手に汗握って、その番組を楽しんだ。中でも、はかなげな美しさの女───もちろん人形なのだが、僕には艶っぽい女性に見えた───がくるりと一回転したとたん、般若の面にも似た恐ろしい形相に変わって主人公に襲いかかるシーンがお気に入りだった。人形の顔が一瞬のうちに様変わりする早業を見て、いたく感心したのを覚えている。
目の前に座る女性も、手慣れた化粧で整えた仮面が、ぼろぼろと無残にはがれかけていた。
──────
僕は高校生のとき、大学に行ったら法学部に入って司法試験合格を目指すつもりだった。
当時愛読して憧れていた高木彬光の「検事霧島三郎」と同じように、捜査検事になりたいと考えていたからだ。
はじめは弁護士になりたいと思っていたのだが、殺人を犯すような極悪人を弁護できるのか、この僕が? という疑問が頭をもたげた。
被害者の無念さ、或いはその遺族の哀しみを思ったとき、怒りややるせなさのほうが勝り、容疑者を積極的に弁護するような人間に自分はなれないだろうと感じたのだ。
結局、法学部に行けなかったために、その夢は断念することになったが。
あの頃は、司法試験を通って弁護士になったらエリート中のエリート、将来は順風満帆を約束されていたはずだった。
しかし、この作品を読んで分かったのだが、今はそうでもないようだ。
数年前の司法試験制度改革によって、弁護士は供給過剰になり、生活していくのも結構大変らしいと知って驚いた。
時の流れというのはあらゆることを変えてしまうものだ。
さて、その豊かでもなく普通のサラリーマンと大差ない生活を送る現代のイソ弁(居候弁護士)が、この作品の主人公である。
この主人公が、なんとも悩ましい。
自分の仕事に自信の全くない若造であり、経験も浅い。
その主人公が、初めて殺人事件の弁護を任される。
被告人やその家族、弁護士事務所の所長や先輩などと意見を交わしながら、弁護方針を組み立てようとするのだが、生来の気の弱さが災いしてか、何とも頼りない。
読み手としては、イライラするばかり。
こんなウジウジと悩んでいる弁護士だったら、即刻解任したいほどだ。
“お前なんかに弁護士は務まらん、即刻辞めてしまえ!”と何度叫びそうになったことか。
それほどのヘタレ主人公なのに、なぜか終盤になって、俄然“弁護士の使命とは何か?”と正義感に燃え出し、大きなお世話とも思える大胆な行動を起こし始める。
ここのところが分からん。
主人公の心境の変化に全くついてゆけない。
人格が180度変わってしまうのだ、たいした前触れもないのに。
その理由となる感情の変化の部分が緻密に書き込まれていれば納得するけれど、この転換部分の事件の書き方が浅いので、違和感だけが残る。
主人公を敵視していた被害者の娘の心変わりも同様だ。
「ダブル��フォールト」というタイトルも、取ってつけたようで、物語との関連性が見えない。
終盤、何の脈絡もなく、主人公の弁護士がテニスをプレーする場面が出てきて、そこでサーブの薀蓄を語る話から取ったのだろうが、それまでの法廷オンリーの話題から、いきなりスポーツを引き合いに出して意味付ける後出し的な展開は唐突すぎて無理がある。
タイトルのほうこそ、まさに“ダブル・フォールト”で失敗作だ。
真保裕一って、こんなつまらん小説を書く人だったかな?
あまりにつまらない小説だったので、僅か四時間弱の一気読みだった。
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真保裕一の本は数多く読んでいるが中でも違った雰囲気があったストーリーだった
当然内容は面白く最後の何ページかは終わりが惜しいような気持ちで読んだ。
新米弁護士次の作品に期待です。
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じっくり読む時間がなかったので入り込めなかった。
2014.10.21
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新米弁護士の物語。弁護士さんも大変なんだ。被害者の娘がもっと問題起こしそうだったが、最後はふたりいい関係に。ダブル・フォールト、少し力を入れすぎたせいで、最初のサーブを失敗したに過ぎないのだ。
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イソ弁、ボス弁、被害者の子供、加害者、事務所の先輩たち、友達、相手の弁護士など、すべての描写が良かったと思います。
ペーパーナイフで人が殺せるのかとの疑問はのこります。
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https://booklog.jp/users/huitaine/archives/1/4087456439
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いい意味で予想を裏切られた本でした。なんだか本の世界になかなか入って行けなくて、一回挫折しかけたのですが頑張って読みきれて良かった。所長がやな人じゃ無くて良かった。
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読み終わったときに「泣きっ面に蜂」という言葉が頭をよぎった。正当防衛か殺人か正当防衛推しの新米弁護士が真相を追うのだが、被害者の娘に色々と邪魔をされるという展開。ラストに一気のどんでん返しがあるが、とりあえず前向きに終わったのでそこは良かった。
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以前読んだ『検察側の罪人』を思い出してしまった。作者は違うけど、かたや検察側、そして今作は弁護士側からの作品。内容がとてもよく似ているのは偶然なんだろうな。
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どんな職業もそれぞれに大変だとは思うけれど、弁護士はなかでも大変そう。
真実がわかればいいけれど、どこまで本当のことを話してくれているのかもさっぱり確信がもてないような気がする。
日々勉強なんだろうな。
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小説を読むときは、主人公に感情移入しつつストーリーを追っていくので、主人公が空回りしているとイマイチストーリーに没入できないです。
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途中で真相が読めたというか、話の持っていき方がよくある弁護士ドラマみたいでした。本條の葛藤や悩みがあまり伝わってこず、運良く丸く収まったという感じ。ボスが寛大。
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序盤はなかなかペースアップしませんでしたが、裁判が始まってからやっとスピードアップしました。なんとなくありそうな辛い結末です。