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最近のR18文学賞受賞作品は、審査員が変わったこと、また応募要項が変わったこともあってか、個人的にはずればかりだった。が、これは初っ端から飛ばしてくれる。センスがいい。言葉運びの。軽い言葉をちらつかせるのに物語自体を軽くさせない。だからとても読みやすいし、入りやすい。
マンガ肉ってなに、から始まるひとも少なくないと思う。簡単なことで、はじめ人間ゴンに出てくる肉を思い出していただければ良いだけのことだ。マンガ肉を食べまくる肉女のパシリになる男・ワタベが語り手で、そこに関係する人物たちの連作短編小説。
どいつもこいつも面倒くさい。でもそれがとてもリアルで、軽くて重たく、読み心地は軽い。さらっと読めてあー面白かったで終わるから、どんな人にもお勧めできる。そんな本。次作も楽しみだなと思えたデビュー作でした。大満足
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軽妙で上手いと思いつつサラッと読みました。
面白かったけど1冊で満腹感があり
次回作はよほどでない限り読まないと思う。
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ギャートルズに出てくる骨付き肉。おいしそうには思えないけど。
その肉をむさぼるデブ女と僕の妙な関係性が、なんだか不思議におもしろかったなー。
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アルパカさん、って僕のことですか。いい意味で。どんな意味やねん。肉は友達。肉を信じて。面白かったです。
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連作短編というスタイルはとても好き。女性のためのR-18文学賞大賞はもっとエロチックなイメージがあったけど,これはそんなことない。むしろ恋愛小説を成り立たせる最低限度のセックス記述(描写ではない)だけ。帯にもあったけど,これはR-18的な性愛ではなくて,人と人との関係をさらりとしたユーモアを織り交ぜながら描いていて,登場人物は大学時代あたりから30歳手前までなのに,ここ最近の僕はなんだか青春をやり直しているようで,改めて自分の長くない半生(これはリアルに余命が半分あればいい方だw)を辿ってる。
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二年前のR18文学賞で大賞をとった作品。
今、ちょうど選考中(一般読者も最終選考作品を読める)なので、思いだして。
50枚という短い作品。
その中で、去年の、今年のと比べても、この作品は力強さがあったな、と思う。
後半、デブの女性がやせてきれいになるのは漫画的ではあるけれど、「マンガ肉と僕」だから、それはそれでいいのかもしれない。
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マンガ肉と僕…表紙の肉が目を引くし、題名も気になっていた。うちの嫁もこんな感じなのが痛い。タイプ以外の女だと男はメス化するのか。
アルパカ男と私…評価はこの作品。全く意識していなかった男の子供を妊娠するのだがら、愛はきまぐれなのか錯覚なのか。だから面白いのだが。
水玉×チェック…ハードボイルド調な語りだが、脇役的存在で中継ぎとしてのささやかな役割。
記念日…女は見え透いた嘘を軽々と口にできる能力があるし、男にはその嘘を見破れない能力がある。
スミレ咲くころ…全ての章のまとめ。散らばっていた話が少しずつ混ざり合い一つの形となる。イタコの部分は良かった。
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男の、妙なストイックさ、それの代償のような迂闊さ、残酷さ、哀れさ、そういった、良くも悪くも男らしい男たちの描写がすごくいい。
あと笑いのセンスが時折きらっとするのもよかった。
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男女でとらえ方がちがうから、すれ違いストーリーハード普通なんだけど、切ない。手を差し伸べたくなる。なのに虚無感は無い。疲れた心でも読める。
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デブで臭い肉女が、大学生の僕の部屋に居座るようになった。
コンビニでマンガ肉を買いに行かされる日々、
強引に追い出したさいに、肉女が言った捨て台詞。
司法書士となったワタベが再会した肉女ことサトミは、別人のように美女へと変身していた。
サトミがあの頃、抱えていたこと、アルパカさんとの出会い。
バー「ペリカン」にて。
アルパカさんこと本城さんの旺盛な恋。
同級生の格子丸の複雑な気持ち。本城さんの妻。
ワタベくんが学生時代に交際していた菜子との再会。
全部嘘だった互いのこと。
ペリカンの母の思い出。
本城さんの想い人サトミのお腹の子にたいする気持ち。
最初の話がなんか強烈だけど
肉女とその後に出て来るサトミがなんか別人格に感じる。
突然裏切られてしまう不安定さが、心惹かれる)^o^(