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◆2009.3月~2014.5月の詩文を綴ったもの。◆かわいらしいファンシーな表紙に騙されてはいけない。扉を開ければ押し犇めいている日常。フラッシュバックのように・サブリミナルのように挿し込まれる私の・あなたの・彼の・彼女の、終わりなき絶望・ため息・諦念・虚無。それは被災体験や自傷行為までも。群衆の思いは暗い夜の星屑のように揺らぎ瞬く。苦しいほど。青空は黒い。憎悪は憎悪のままでもよいのだ。◆「青少年のためのだからスマホが!」では震災を背景に、日常と絶望が交錯する。毎日毎日生きねばならず、間隙を縫って絶望に不意打ちされる。すごろくのように進んでは戻り、戻っては進む毎日。上がりはまだ来ない。
◆収録作品
「青少年のためのだからスマホが!」「坂道とは人生です」「さみしいがいっぱい」「一+一は!」『あした」』「自傷」「ちょうちょごっこ」「愛なんて」「羊のきみへのラブレター」「このナメクジ、ほめると溶ける」「ひとは嘘をつけない」「かわいいものほど、おいしいぞ」「秋葉和夫校長の漂流教室」「残り半分のあなた」「ひよこの空想力飛行ゲーム」「来やしない遊び友だちを待ちながら」