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いろんな家族の中でのあれこれ。
姉と妹、弟と姉とか、じいちゃんと孫とか。
近いからこそ遠い。遠いからこそ近い。
好きだからこそ嫌い。嫌いだからこそ好き。
そんな距離の家族。ほっこりしたい人におススメ短編集。
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そうそう、そうなんだよ!と思った。
家族の絆は絶対だとか、母は強いとか、一番わかってくれるとか、そういう家族モノにはうんざりしていた。
分かってくれなくていいし、欠点もあるし、嫌な時も多いけれど、それでも他人に貶されたり傷つけられたりするのは許せない、それが家族だと思う。
そんな家族を描いた短編集。「1992年の秋空」と「私のディアマンテ」が特に好き。
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家族がテーマの短編集。あぁやっぱり家族っていいなぁと思うお話が多くてよかった。特にお気に入りなのはおじいちゃんと実音のお話。わたしには祖父がいたことがないからすっごく羨ましい。。。あと姉妹のお話もいい。うみかとはるかのお話なんて特にいいなぁー。お互いにないところに引かれるんだなぁーって。はるかはいいお姉ちゃんだし、うみかもいい妹だなぁ。じわーっと泣けた。
ただ、自分には兄しかいないからとにかく羨ましくて、兄妹の話はないの!!!と思ったりして。
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身近な存在だからこそ分かり合えない。甘えなのか意地なのかそれとも恥ずかしいのか…ちょっと離れてみるとちょうどなのかもしれない。
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いろんな形の家族のおはなし。短編で読みやすし。家族ってめんどくさい。近いぶんだけ、もうそれはしょうがない。どうにかやっていくしかないんだなあ。
子育てを通して自分の知らない子どもの頃の家族の様子や自分の姿を見せてもらってる、っていうのと、じいちゃんが孫を贔屓する、ってのがよかったなあ。ドロドロじゃない方の辻村さんは好きよ。
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あったかい内容。一見すると、普通の平均的な家族。その中にも色々人間関係があって、衝突し、カバーし、説得し、納得し、理解しという詰め合わせ。普通なのに個性がある、普通の中にも、ストーリーはあるというのがわかった。どうしてこんなに人の感情を書くのがうまいんだろう。
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やっぱり家族ってかけがえのない存在。
普段は無干渉だったり、にらみあったりしてたとしても、心の奥では大事に思ってる。
家族だから、素直になれない所もあるけど、それは心を許してるってことなんだね。
短編集だったから、すぐ読めちゃって物足りない感じはあったけど、家族の大切さを再認させてくれる温かい本。
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「家族」がテーマの短編集。ラスト2篇は面白かったけど、全体的にちょっと短めだったかな…。
・「妹」という祝福
・サイリウム
・私のディアマンテ
・タイムカプセルの八年
・1992年の秋空
・孫と誕生会
・タマシイム・マシンの永遠
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短編7作。
絶妙な距離感にうんうん、そうだなと思うところがたくさんある。
当たり前なんだけど、家族はどうあっても家族なんだよね。
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家族にまつわる短編集
妹という祝福
いけていないと思っていた姉だが、結婚式の当日貰った手紙を読んだ妹は驚いた。
サイリウム
秋葉系のアイドルグループにのめり込む弟を、ビジュアル系のグループの追っかけの姉は馬鹿にするが・・・
私のディアマンテ
母の思惑と娘の思いは重なることはないが・・・
タイムカプセルの八年
小学6年のときの担任に憧れて教師を目指した息子と世間知らずの父親のお話し。
1992年の秋空
学研の学習をとる姉はるかと科学をとる妹うみか。
孫と誕生日
学校生活を上手くできない帰国子女の孫娘とちょっと頑固なじいちゃんのお話し。
タマシイム・マシンの永遠
親から子へその孫へと繰り返される思いについてのお話し。
みんなほんわかした読後感を味わえるお話しだった。
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冒頭───
親族の席は、会場の一番下手だった。
『井上家・山下家』結婚式会場。
私の一つ上の姉、由紀枝の結婚式。
式場の美容室で髪をセットし終えると、姉はもう写真撮影のために新郎と別室に移ってしまった後だった。式の前、披露宴会場に入る時間ができて、自分の席を確認に行くと、きれいに折りたたまれたナプキンの前に、封をされた手紙らしきものが立て掛けられていた。
親族以外の客たちは、まだ姿がない。結婚式というセレモニーに相応しい真っ白い封筒にバラの透かし模様。表に姉の字で『亜季へ』と書かれていた。
───
ふわっ、と春風が突然ぼくの中を通り抜けていった。
アツアツのスープを飲んだように、一瞬にして、身体が芯から温かくなる。
辻村深月デビュー10周年記念発刊の最後の三作目。
一篇が3~40Pほどの本当に短い作品集なのだが、起承転結のしっかりした、なおかつホロリとさせるような一面をも持った心を揺さぶる作品ばかり。
複雑な伏線を張り巡らせた長編でこそ彼女の素晴らしさは発揮されると常々信じていたぼくだったが、これほどの小品でも十分に辻村深月はその才能を披露できるのだな、とあらためて感心した。
妹という祝福───真面目な姉の優しさに気付く妹(姉を祝福する妹)
そんな妹をずっと自慢に持っていた姉
姉の結婚式での彼女からの手紙
サイリウム───ビジュアル系バンドに入れ込む姉とアイドルグループオタクの弟(姉を思いやる弟)
ディアマンテ───娘を心配する母親
優秀な女子高生の娘を持った母親。
勉強一筋の娘とミーハーな普通の子になって欲しい母親とは価値観が合わない。
きれいな顔立ちの担任教師。
思わぬ出来事。
本当の娘の気持ちに気付かなかった母親
タイムカプセルの八年───息子を思う父親
小学校を卒業するときに校庭に埋めたタイムカプセル。
息子の憧れの存在だった小学校の担任。
社交性のない父親。息子にあまり関心を持たなかったが───。
八年後に掘り起こされたタイムカプセルにはある秘密があった。
無事タイムカプセルが開けられたことで、子供たちの未来は変わった。
1992年の秋空───妹を思う姉
一歳下の科学好きの妹うみかとそりが合わない姉のはるか。
『学習』と『科学』
逆上がりの練習を見てあげると言いながら、約束を破ったその日に妹は鉄棒から落ちて骨折してしまう。
宇宙飛行士になりたい妹の夢が遠のく。
孫と誕生会───アメリカ帰りの孫を思う祖父
孫の気持ちがなかなか理解できない祖父だったが、どんなことがあっても自分の家族だ。大切な孫だ。
苛める子など許しはしない。
タマシイム・マシンの永遠───赤ちゃんを思う両親や祖父母の気持ち
全て家族の関係を描いた物語である。
仲たがい、すれ違い、勘違いなどで当初は上手くコミュニケーションがとれず、誤解していた双方が、いろいろな事件をきっかけに互いのありがたみを知る。
家族って何て素敵な関係なんだろう。
そう思わせるような心温まる珠玉の短編集。
講談社路線はこれだから良いのだ。
黒辻村などいらん!! 全部白辻村路線で書いていってほしい!!
自分勝手で傲慢な考えなのは百も承知だが、辻村さんには講談社以外から出版してほしくない、彼女が書きたい物語ではなく、読者が読みたい物語だけを書いてほしいと思うほどだ。
生きていて良かった、この本に巡り合えて良かったと思えるような、心の底から感動する、彼女にしか書けない白辻村路線の物語をもっともっと書いてほしい。
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家族との関係を題材に書いた7つの短編集。家族だから、分かり合える、兄弟だからとか。しかし、個々の考え方は違うから、見え方や捉え方も違う。「タイムカプセルの八年」「1992年の秋空」はとても好きな短編です。
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様々な家族を描いた短編集。
①「妹」という祝福
同じ中学に通う、真面目な姉とイケてる妹。
当時目をつけられたらヤバイ先輩に対抗してくれたお姉ちゃんは、妹の知らない所で彼女を守っていた。仲が悪いと思っていたのに、大人になった今「実は自慢の妹だった」と告白するお姉ちゃんはズルイ。
②サイリウム
バンギャの姉とアイドルオタクの弟。
③私のディアマンテ
大学受験を控えた優等生の娘と、心配性な母親。
まさか娘がそんなことになっていたとは…。でも責めたりせず事実を受け止めた母は、あまり頭が良くなくとも意外と器が大きいのかなぁ。
④タイムカプセルの八年
教師に憧れる六年生の息子と、大学准教授の父親。
家庭に無関心だった父が、息子が夢を持ったきっかけの小学校時代の恩師の本性を知り、必死に息子の夢を汚させないと影で奮闘する姿がよかった。親父会復活して楽しそうだね。
⑤1992年の秋空
宇宙を愛する妹と、自分の普通さがコンプレックスな姉。
⑥孫と誕生会
息子家族と一緒にくらすことになった、おじいちゃん。
誕生会とか…小学生からもう空気を読んだり人間関係の機微に敏感になったりしなきゃいけないと思うと胸が苦しくなる。子供であってもそれなりに社会の仕組みを叩き込まれるんだよね。悩んでる孫、どうにかしてあげたいおじいちゃんのもどかしい距離感。
⑦タマシイム・マシンの永遠
赤ちゃんを連れて帰省する、藤子・F・不二雄を敬愛する若い夫婦。
とってもいい話だった。私もいずれタマシイムマシンの存在を意識しながら子育て出来るのかな。
短編だからとても読みやすく、所々ホロリとした。
①④⑦がお気に入り。
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いろんな家族の形を描いた7つの短編。家族だからこそ生まれる出来事が共感できる。二作は既読だったけどいい物語は何度読んでも面白いと改めて。何れもほっこりとさせてくれ爽やかな読後感。
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姉妹、姉弟、母と娘、祖父と孫など様々な家族の距離を描いた短編集。家族という微妙な距離感だからこそ、面倒だったり、素直になれなかったり、いらいらしたり、怒ったり、面倒だったり、甘えたり...いろいろあるんだけど、それがすべて身に覚えがあって、ほっこり暖かくなる小説でした。姉と弟の話と、祖父と孫の話、父親の奮闘の話が好みでした。好みのお話でした。表紙がかわいい。