投稿元:
レビューを見る
ウイルスバスターで有名なトレンドマイクロの創業者が書いた本です。アメリカで起業し、本社を故郷の台湾に移して日本で上場したグローバル企業は離職率が12%と平均を下回る数値です。経営者は台湾人夫婦とその妹。災害支援や危機管理のこと、アジアを中心に混乱を招いたシステム障害の後始末など臨場感があり、読み応えがありました。
投稿元:
レビューを見る
ウイルスバスターで有名なトレンドマイクロの創業者夫人の自伝。
トレンドマイクロは、コンピュータのセキュリティという市場に目を付けて起業し、ICTの発展とともに成長してきた。
日本での上場、開発ミスによる危機、後継者への委譲など、当事者だけが知る内容が生々しく描かれているのがとても勉強になる。
物語を通じて、中心となっているテーマは企業文化である。
会社の規模が大きくなり、グローバル企業となって多様な人材が働くようになった時に、どのようにして起業当時の俊敏性を維持するか。
本書では、企業理念が大切だと説く。
企業理念を作った会議の状況、社会の変化に合わせて理念も変えることになり、組織全体に変化をいきわたらせたワークショップはとてもユニーク。学習する組織の手法も取り入れており、この方面の興味も満たせる。
半面、著者はもともと文学を志していたらしく、本書でその夢をかなえようとしており、文学的な表現を随所に取り入れている。これについては、中国文学の特徴なのか、翻訳の問題なのか、経営の物語における没入と比較すると興ざめしたのが残念。
投稿元:
レビューを見る
様々な考え方を持った人々で構成される組織。職場はその最たるものだ。この本の著者は、トレンドマイクロという名のウイルスソフト会社の経営者である。アメリカ、日本を含むアジア、そしてヨーロッパと国際的な会社に成長した。言葉も風習も異なる人々と世界を相手に仕事を進める場合、どうしたらよいのか。そのヒントが書かれている。