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渡瀬刑事の若かりしころの話。
過去作品の登場人物がちょこちょこでてきて、このバラエティのような感じが楽しいです。忘れていたのを思い出すときのあのもやもや感。これが醍醐味。
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冤罪事件を起こした刑事が、年を経て事件の真相に辿り着く話。ちょっと強引な部分もあるが、最後がさわやかに終わってよかった。
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一言でいうと冤罪をテーマにした警察小説です。
この作者の作品は、違うシリーズでもどこかで世界がリンクしているので、ファンにとってはそのつながりを見つけるのも楽しみ方の一つとなっているようです。
個人的には、この作者の作品は、実際の事件をテーマにしているものも多く、その意味ではあまり好きではありません。
ただ、それでも読ませてしまう筆力はあるし、文章もわかりやすいのでついつい読んでしまいます。
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途中まではとてつもなく面白かった。冤罪事件に苦悩する刑事、判事、冤罪により死刑判決を受けた容疑者、そしてその家族、真犯人の心情。しかし、冤罪を生むきっかけになった背景は果たして必要だったのかな?ミステリーには、どうしても「どんでんがえし」が必要だって思い込んでるんじゃないのかしら。
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『連続殺人鬼カエル男』などでお馴染の渡瀬警部の原点とも言える事件。
冤罪や被害者家族の問題など、重いテーマながらサクサク読める。中山作品にありがちな中だるみもなく、最後のどんでん返しもあり、久しぶりに面白い作品に出合えた。
飄々として老獪な印象すらあった渡瀬警部が、そうなった理由が分かり、渡瀬警部ファンとしては嬉しい。
そして他作品とのリンクが盛りだくさん。『静おばあちゃんにおまかせ』は読んでないけれど、その清廉な人柄には好感が持てる。また読んでみたい。
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ずっしりとのしかかってくる冤罪の恐ろしさ。
組織の醜さ
権力を手にした時に人間は、どうやって正当な剣を使えるのだろうか。
一気に読んで、もう一そう読み直した。
おすすめです。
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いろいろと重いテーマの話しでしたね。
渡瀬のことを最後まで好きになれなかったので、ちょっと面白くなかったな。
作品に引き込まれなかった。残念。
最後、黒幕??がうーんて感じだったな。
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★2015年7月19日読了『テミスの剣』中山七里著 評価A+
今年読んだ作品の中で一番の傑作に出会えました。
警察小説の分類に入りますが、中山氏らしいダイナミックな展開とドンデン返し、予想外の展開ととにかく面白い!!の一言に尽きます。
冤罪、加害者家族に比して、置き去りにされている被害者家族の保護と救済の問題、警察、検察などの公権力にはびこる自己組織防衛機能の醜さ、犯罪受刑者の6割が再び刑務所に戻ってしまう現実等々問われるべき問題が小説の中では、青臭い書生論のように語られます。しかし、それが主人公である渡瀬刑事から語られると新鮮に響くから不思議です。
内容はネタバレになりますから、今回は書きません。それ程、面白い作品です。一押しさせていただきます。
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中山七里さんって、勝手に女性だと思い込んでいた。新規開拓で手に取ったのだが、骨太で面白かったわあ。ということで星4つです。
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余り今まで読んだことのない作家でしたが、なかなか読み応えのある小説でした。冤罪事件を扱っていて、導入部分に自供に追い込む過程が克明描かれています。こんな状況に追い込まれたら、耐えきれず嘘の自供をしてしまうだろう。嘘の自供に加担した刑事が、5年後冤罪事件の真犯人を解明する。その後話は二転三転し、大ドンデン返しの結末を迎える。
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「静おばあちゃんにおまかせ」で初めてであった中山七里さんの作品
なんと、その、静おばあちゃんも登場していて、
「静おばあちゃんにおまかせ」にて、悔やんでいた冤罪事件についてが
本作のストーリーでした。
渡瀬刑事の新米時代~強引な取調べ、自白強要
その数年後、冤罪と判明するも内部孤立無援
…
出所した犯人が殺害され…
と30年にも亘る長いストーリーでした。
そして、思わぬ黒幕に驚きました。
またラストでは、静おばあちゃんのお墓参りにて
例の二人が登場してました。
さて、「テミス」って何?と思っていたら
裁判所にある、剣と天秤を持った女神の像のことなんですね。
ドラマ、映画のHEROによく出てくるやつ。
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若き渡瀬警部がベテラン刑事と組み、強盗殺人の犯人を逮捕。苛烈な聴取の結果に自供を得るが、裁判で被告人は一転無実を主張。しかし死刑が確定、投獄されて程なくして獄中で自殺をしてしまう。
それから5年後。別の窃盗事件をきっかけに、あの時の事件と手口が酷似していることに気づく。…真犯人は別にいた。
どんでん返し。思いもよらない真相でした。
最後、スッとしました。
シリーズなんですね。
この後、刑事の鬼となった現在の渡瀬警部を読みたいです。
静判事とお孫さんの話も。
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中山作品は年表を作って、この作品はどの位置に属しているのかという観点で見ると面白いのではないかと思った。誰か年表を作って、各作品の各登場人物を配置したマルチシートを作ってくれないかな?
さて、この作品は警察関係の作品ということでハードな展開を期待していたが、全体を通してやや地味かなという印象を受けた。ただ、実際の捜査・裁判と云うのは、こんなものなのかな。全ての犯罪がドラマチックであるわけでもないし。その点、ちょっと肩透かしを食った気分だが、たまにはあっさりした作品もいいかな。奥さんも早めに離婚してホッとしたところもあります。
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12月-8。3.5点。
渡瀬刑事の若かりし頃。
埼玉の不動産業夫婦が殺害され、金庫から現金が盗まれた。
渡瀬と上司の鳴海が捜査し、強引な取り調べで自供させた。
死刑確定後、容疑者自殺。
数年後、強盗殺人犯を逮捕した渡瀬、不動産業夫婦の殺害
の疑いも。冤罪なのか。
面白い。しっかりとした物語。
但し、最後の最後はうーーん。という感じ。
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冤罪事件モノ。中山作品ではお馴染み、渡瀬警部が「刑事の鬼」になるまでの前日譚。
昭和59年、五年後の平成元年、そして平成24年と約30年の時代を跨ぎ、渡瀬警部の執念の捜査によって冤罪事件が解き明かされる。
胸の痛くなる展開だったが、冤罪事件を自らの手で作ってしまった渡瀬の苦悩、しかし、それからの刑事としての彼の生き様には感銘し、渡瀬なりの贖罪を感じることができたように思う。同時に、人間が人間を裁くという行為の難しさを改めて突き付けられた気がした。
これまで「カエル男~」などで小手川の上司として出てきた渡瀬という人間を補完する意味でも、中山作品シリーズ読者には必読。私はまだ未読だが、「静おばあちゃんにおまかせ」などともリンクしているようで、シリーズ読者には嬉しい演出がちらほらと楽しめるところもいい。
惜しむらくは最後のどんでん返しが私にはあんまりしっくりこなかった。どんでん返しの帝王と呼ばれる作者だから期待はされるかもしれないけれど、何が何でもどんでん返しにしなくても。辻褄は合っているものの、、、という感想しか残らなかった。