紙の本
分かりやすいけど浅い
2017/04/23 11:38
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投稿者:RASCAL - この投稿者のレビュー一覧を見る
宗教というものは、本来は、よりよく生きるためのもの、精神生活を豊かにするためのもので、日本の仏教も本来はそうであったはず。それが単に葬送の儀式のためのものに成り下がっているのが現実。日本人が無宗教と言われてしまうのは、宗教法人として優遇されながらもその役割を果たしていないお寺に問題があるのではないか。仏教の本質を池上流に非常にわかりやすく解説してくれている良著、でもわかりやすい分、中身も薄い。
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初心者向け。さすがは池上彰、仏教を知る上でとてもわかりやすかった。信仰とまではいかなくても、仏教の教えは日々を生きていくための身近で、大切な考え方。意識してみようと思った。
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日本人の多くは仏教徒だけれど、普段の生活をおくっているとそれを感じることはほとんどない。せいぜい葬式のときくらい。そのときに自分は「◯◯宗だったのか」と気づく。
しかし、仏教とはブッダが「なぜ人はこんなに苦しまなければならないのか」を考えて考えて、苦しみぬいて悟った唯一無二の教え。
この本はそんな教えを池上さんが「どうやって日本に伝わったのか」「日本国内で仏教はどのように変化していったのか」また、ダライ・ラマ法王やチベットの高僧リンポチェとした対談から「日本人が忘れてしまっている仏教のあり方」を示している。
カネやモノにとらわれすぎている僕は、少し立ち止まって、ブッダの教えに耳を傾けることが必要なんじゃないか、と深く自省する。
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仏教を大事にしたいと思わせてくれるわかりやすく解説してくれる1冊。
自分勝手にならず、他己のこころを大事に生きていかなくてはいけません。
自分の菩提寺は浄土宗。今度増上寺にも行ってみたいと思います。
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さすがというか、池上さんは説得力あり。
仏教は、かなり身近なものと思うけど、何も知らなかったようです。
もう一度読んでみよう。
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池上さんの番組を見ているような感覚で、あっという間に読了。分かりやすく仏教について学ぶ事ができた。ダライ・ラマの言葉は、すっと自分の中に落ちてきた。仏教について、取りかかるキッカケになる本。
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仏教の興りから広がり、基礎的な教えなどが、とってもわかりやすく書かれています。そして読みやすい!流れるように読めます。さすが池上さんです。ちょっと気になる部分はありますが、仏教基礎講座としては最適です。池上さんも本書の内容くらいは知っておいて欲しいと書いていました。
後半はチベット仏教についてです。日本とチベットは同じ仏教!?国なのに、国民の生きる心持ちが全く違います。それはなぜか?その理由の一つに、かなり偏見的ですが、仏教が伝わる道程で、儒教圏を経由しているか否かがあると思います。そして日本国内事情も相まって、現在の葬式仏教国ができあがってしまいました。既存文化との親和性もありますが、もし仏教が違った経路で日本に伝わっていたら、現在の仏教事情もかなり違っていたはずです。
ここからは、本のレビューから飛躍した私の思いも含まれます。
仏教を彼岸仏教と此岸仏教に分けるならば、もちろん日本の葬式仏教は彼岸仏教になります。ただ東アジア仏教の彼岸部分は儒教そのものなので、彼岸仏教は名ばかり、実際は招魂再生の彼岸儒教と言うことになります。本書でも書かれていますが、盂蘭盆経は、儒教を取り入れるために作られた偽経ですから。
実際は彼岸儒教なのに、なぜ日本では揶揄されながらも葬式「仏教」と呼ばれるのだろうか?それはきっと此岸仏教への期待がまだ残っているからではないか?と、私は肯定的に捉えています。本書でも此岸仏教、仏教心理学への期待が書かれています。つまり釈尊の教えです。このまま此岸仏教が忘れ去られてしまったら、日本は儒教国です。儒学教育もされなくなっているので、葬式儒教国と言うことになってしまいます。
彼岸仏教は、釈尊の教えの再解釈と言うか、釈尊だったらこう言うだろう内容、加えて仏教が生き残るための妥協、よく言えば方便、そんな感じだと思っています。ただ共通して感じるのは、彼岸仏教は此岸仏教へ向かわせるために存在し得るのではないだろうか?そのために仏教は変化しているのではないだろうか?と言うことです。その証拠に、変化しているのは、重要な此岸部分ではなく、彼岸部分だと感じるからです。
また本書では、日本人の此岸仏教への期待に応えているものの一つが、チベット仏教、そしてダライ・ラマ法王と書かれています。同時にそういう存在が日本にはないと嘆いてもいます。池上さんはあくまで客観的に述べようと努めており、否定的な見解は極力控えています。ただ、今の日本仏教事情を快く思っておらず、此岸仏教の必要性を強く感じているのが、手に取るようにわかります。
仏教が持っているポテンシャルを、此岸仏教国から感じ取って、僧俗双方の立場から、少しづつ現状を打破していきたい所です。
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一般的な日本人の仏教入門としておすすめの一冊。知っているようで知らない仏教。仏教の基礎、日本仏教の歴史など、わかりやすい解説で頭にすっと入ってきます。
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●読むキッカケ
・手塚治虫のブッダを読んで、仏教に興味を持ち、もっと深めるための入り口にしたいと思ったため。
●サマリー
・仏教変遷の流れを捉えることが出来たのが面白かった。
特に、日本の仏教は、インド発祥のものが中国を経て入ってきたというところが面白く、
そこから更に流派が枝分かれしたのだと、流れを理解することが出来た。
・インドの、ブッダの教えをより忠実に守っているのが、
チベット仏教とのこと。
今後詳しく学んでいくのであれば、チベット仏教を学ぶと一旦は良さそうだ。
・仏教は人間かくあるべき、ということを理性的に捉え明らかに使用としているスタンスで、
個人的には好みのスタンスである。
●ネクストアクション
・今後は、チベット仏教、禅、神道、ニヒリズムといった思想を抑えていけると、なかなか楽しそうな気がしている。
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形式だけが残り、思想がほとんど残っていない日本の仏教には違和感がある。
そもそも仏教徒はなんぞや、と思って読んでみた。基礎的なことが分かりやすくて良い。
一切皆苦ってどんだけマイナス思考やねん、と序盤から笑ってしまった
どん底に苦しい人から見れば、諦念から始まる心の安定を求める思想は理にかなっているのだろう
でも日本人からすると、今一つ納得できないなあ
家族や愛情さえ心をかき乱す煩悩なんでしょう
ただ心の安定だけを望んで生きてゆくのなら、人生の意味とは薄くなってゆくような気がする
人を傷つけない、よりよき人間になるため努力するというのはどの宗教でも基本としていて、まあ異論はないのだけど
そして池上さんはチベット仏教に心を奪われつつあるようで、仏教は科学的でキリスト教は非科学的であるとうたっているけれど、輪廻と涅槃が科学的だとはとても思えない
傾倒してゆくと矛盾点には目をつむるようになるのだろう
それが宗教の本質
私はやはり仏教徒になりそうにはない
そして原始仏教は寛容だったかもしれないが、形式を重んじ押し付ける日本の仏教の形は嫌いだな
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半分は仏教の歴史の入門的な解説書、半分は既存の日本仏教に対する著者の見解(主に不満足)を綴った評論といった趣きだ。
仏教について基本的な知識を提供してくれる一方、それに基づいて仏教や他宗教、西洋哲学について調べていくと何だかよく分からない状況に陥ってしまう。本当のところ仏教は西洋の文化と本質的に異なるのか、それとも普遍性を持っているのか?
そういう意味で入門としては大変よいきっかけになったが、後半のダライ・ラマ法王インタビュー等も含め、詳しく調べるとやや違和感を覚える内容もないではない。
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仏教は元々インドから始まったもので、それが中国というフィルターを通してから来たものが日本の仏教であるとのこと。
葬式仏教とも言われる現代における仏教の位置づけ、そしてその仏教との関わり方など、色々と考えさせられる内容です。
とても勉強になりました。
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本の紹介動画のアドレスです。
https://www.youtube.com/watch?v=eynntzRnqqw
2022年4月に読む本で紹介しました。動画があるのでアクセスしてください。
https://www.youtube.com/watch?v=dcuxPbpkaZ0
内容紹介
10万部突破のベストセラー、待望の電子書籍化!!仏教の誕生、日本への伝来から、葬式や戒名の意味、新興宗教まで――。池上彰が仏教にまつわる疑問をわかりやすく解説。さらに、ダライ・ラマ14世とインド・ダラムサラで対談。いまこそ必要な仏教の役割について問う。
内容(「BOOK」データベースより)
仏教の誕生、日本への伝来から、葬式や戒名の意味、新興宗教まで―。仏教にまつわる疑問をわかりやすく解説。 著者について 1950年8月9日、長野県に生まれる。慶應義塾大学卒業後、73年に日本放送協会(NHK)に入局。 報道局社会部記者などを経て、2005年に退職後、独立。 著書に『伝える力』(PHPビジネス新書)、『池上彰の宗教がわかれば世界が見える』(文春新書)など多数。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
池上彰 1950年8月9日、長野県に生まれる。慶應義塾大学卒業後、73年に日本放送協会(NHK)に記者として入局。報道局社会部記者などを経て、2005年に退職後、独立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
*本の感想です。オフィス樋口Booksより転載しています。http://books-officehiguchi.com/archives/4691152.html
この本は、第1章で仏教の始まりから新興宗教・オウム真理教に至るまでの変遷、第2章でダライラマ法王との対談、第3章で仏教で人は救われるのかというタイトルで日本人と仏教との関係について考察されている。
第1章では仏教の変遷として、原点としてのブッダ、聖徳太子(厩戸皇子)が仏教を推奨した経緯、鎌倉新仏教、江戸時代における檀家制度、明治以降の仏教について取り上げている。第1章の終わりにオウム真理教を取り上げ、人はなぜカルト宗教にはまるのかということを池上氏が記者時代の経験を基に分析している。
第1章については、法事・葬式などで分からないことがあれば参考になると思われるので、仏教についてほとんど知識のない人にも読みやすい内容になっている。
第2章ではダライラマ法王と池上氏との対談形式である。冒頭で東日本大震災の話が出ているが、この本が出版されたのが2012年で、取材した日が東日本大震災から1年後ということが背景にあるかもしれない。ダライラマ氏が日本人の姿を見て立ち直れると氷解している点を高く評価したい。現在の復興の進捗状況を把握していないが、今後の励みになればと思う。
第3章では仏教で人は救われるのかというタイトルで、日本人と仏教との関係について述べられている。仏教と日本人が疎遠になっているので、葬式などの慣習を通してもう一度考え直したいと個人的には思った。
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4
日本では葬式仏教と言われるが、その誕生から考え方も含めてわかりやすく解説されており勉強になる本。寛容・科学的で受け入れれやすい宗教。ダライラマとの対談内容も紹介されている。
手塚治虫のブッダを読み返したくなった。
利他の精神で意義深い人生を後悔なく過ごすことの大事さが分かる。笑いや楽しみも重要な要素だと感じる。仏教の寛容さと科学的な姿勢、善悪の根拠は動機や目的といった考え方は魅力的。
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池上彰さんの宗教シリーズ。
オーディオブックにて購入、読了。
普段、何となく興味を持っている「宗教」関連の内容だったため、非常に面白く読めた。
インドでの仏教の発祥から、日本での仏教の変化、そして「葬式仏教」と呼ばれるに至った経緯までがとても分かりやすく説明されている。
「仏教」の基本を学ぶには、とても良い1冊だと思う。
仏教の基本的な教え、「人のためになることを続けていけば悟りが開ける、そして自分の自信にも繋がる」という考え方はとても共感できた。
まさに今流行っているアドラー心理学にも通ずる部分があるように感じる。
最近かなり余裕が無く、あまり実行できていなかったので改めて意識していきたいと思った。
聖徳太子が国をまとめるために仏教を取り入れた話、キリスト教を禁止するために檀家制度を導入した話、時として国に影響を及ぼす「宗教」の影響力を改めて感じた。
人の根本的な考え方そのものに影響を与える宗教は、人を救うこともできる一方で、使い方を誤ると恐ろしい結果になると思う。
日本人は確固たる信じる宗教が無いため、何となく心の拠り所を失っている気がする。
そのため、どうしても他人の目が物差しになる。
テーマ的には、遠藤周作さんの「海と毒薬」に近いかなと感じた。
経済的に豊かにも関わらず、自殺率が高い原因もそこにあるような気がしてならない。
心を豊かにするため、今一度宗教との向き合い方について考える時期が来ているように感じる。
自分が何と無く宗教に興味を持ってしまうのも、どこかで救われたいと思っているのかもしれない(笑)
この本とは直接関係ないが、ランニング中にオーディオブックとして聞くなら、小説よりも知識を目的とした実用書の方が良い気がした。
小説は、本として読む方が自分のペースで雰囲気を味わいながらより楽しめる。
実用書であれば、オーディオブックとして流してるだけでも何となく情報が入ってるのでとても良い感じ。