紙の本
爽やかな読後感
2017/07/31 22:22
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投稿者:まきまき - この投稿者のレビュー一覧を見る
巻頭の未完の小説が、さまざまな人の手から手へと渡されていく。
読者は自分の境遇とひきくらべながらそれぞれの登場人物に共感し、その物語の終わりを自分なりに考えてみる・・・
受け手の数だけ物語があるとはよく言ったもので、同じ物語を読んでも想像する結末は千差万別で、なるほどこういう立場の人ならこう思うんだなあ、と興味深い。
どんな結末を考えた人も、自分は前向きに一歩踏み出す選択をする終わり方になっていて、みんな応援したくなる。
巻頭の物語にも素敵な結末がついて、とても爽やかな一冊。
紙の本
タイトルの意味
2015/09/29 19:20
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投稿者:かんちこんち - この投稿者のレビュー一覧を見る
オムニバスで終わりのない物語がいくつかあるのかなと思ったら、登場人物や状況が上手い具合に絡み合ってどんどん引き込まれました。
著者には珍しく(?)優しい感じで終わったなと思いました。
紙の本
爽やかな秀作
2015/11/25 06:02
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投稿者:テラちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
短編集と受け止めて読み始めたが、それぞれに意外なつながりがあって、しかし連作とも違う。「空の彼方」で鮮やかに締めくくる才能に感服。「告白」と並ぶ、優れた作品と言っていい。後味も爽やか。
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人のつながりを通して
2015/09/02 22:18
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投稿者:BACO - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者にしては珍しく、ほのぼの系な作品。
数編のオムニバス系かと思ったら、一つの物語を通して一連に繋がっていた。
「虹の岬の喫茶店」」に似たような構成だった。
北海道という舞台がなせる旅物語。
北海道は人生の転換期に訪れる場所なのかな?
最初から最後まで安心して読める作品でした。
紙の本
ちょっと物足りないかも?
2015/08/23 19:02
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投稿者:ぶっちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
繋がりのあるオムニバスのようですが、最後はもうひとひねり何か欲しかったですね。
湊作品だと気合と期待を持ちすぎて読んでしまったせいかも。
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イヤミス作家の作品とは思えないほど爽やか。最近の湊さんはこういう作品も描くから楽しい。
さてさて。こちらは連作短編小説。片田舎で暮らすパン屋の娘絵美が本を通じて恋をし、小説家になりたいという夢を持つもの、結婚や仕事のしがらみなどで夢を追いかけるか断念するか、ラストが描かれない物語が人の手を渡って、それぞれの物語の終わりを旅をする。なかなかない連作短編小説だったし、爽やかだったのでとても読みやすかった。
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相変わらずの作者の物語の構成に工夫を凝らした挑戦作で、奇をてらっていないことと、いつもの様なダークサイドがないことから、いつもの話を期待する向きには肩透かしかもsれいないが、個人的には十二分に楽しめた。登場人物が少しずつ各短編で絡み合いながら、一つの物語を構成する短編集はよくある話ではあるが、それが場所を変えるロードノベルであって、なおかつ旅をするのが終わりのない物語であるという構成は秀逸。すなおに、その物語のおわりまでを楽しんでいただきたい。
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話の繋がりはよく練られていて面白かったし、各登場人物もわかりやすい設定で面白く読めました。湊作品でありがちな「こういう気持ちや感情は男にはわからないよね」みたいなことを読者に言わせなさそうなところもよかったです。大傑作ではないけど良作だと思います。
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いつからそうなったかはっきり覚えていないが、
1冊の本を読み終わるといつも思うことがある。
私はなぜ、この本に引き寄せられたのか。
私が受け取らなければいけないメッセージがあるのか。
だとしたら、ちゃんと汲み取って
自分に沁みこませることができたのだろうか、と。
この物語を読んで、やはりと確信する。
自分が選んでいるようで、実は読まされているんだと。
物語の方が、必要な読者を引き寄せているのだと。
「空の彼方」という題の、誰が書いたともわからない
原稿のコピーの束を不思議な縁で受け取る、
それぞれの事情で北海道を旅する人々の物語。
「空の彼方」には結末が書かれていない。
小説なのか、本当の話なのかもわからない。
「空の彼方」を受け取った人々は、
登場人物の誰かに感情移入し、
結末を自分なりに考えることで
自分自身の気持ちを整理し、
次に進むべきものをはっきりと捉えていく。
私はどんな結末にするのか…。
考えてみたけれども、ぼんやりとしか思いつかなかったです。
それは、今選択しなければいけない重要なことや
強い苦悩がないということなのでしょうか…。
何かに思い悩んで立ち止まった時に
再読したい一冊です。
湊さんは『望郷』以来のご無沙汰でした。
最初に読んだのが『夜行観覧車』で、
何年も敬遠してしまい、
ふと読んだ『望郷』で心を動かされ、
何か他にも読もうと思ってのこの3冊目でした。
ますます好きになっていきます。
やっぱり私は後味の悪いものより、
救いがある、光がさしている湊さんの方が断然好きですね。
北海道の風景がとてもいいです。
札幌・函館・小樽しか行ったことのない私。
死ぬまでに絶対に行きたいと思っていた
三浦綾子記念文学館が出てきたのが嬉しかったです。
やはり、行きなさいというメッセージだな、これは。
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本を読んだ読者は物語が終わっていないと自分の都合のいいような終わりを思い浮かべる。そんな読者の考えを見透かしたような作品だ。
パン屋の娘で田舎に住み、空想癖の子が友人のつてで生涯で一度のチャンスと思い、家族や婚約者の反対を押し切って東京に出ようと駅に行ったら婚約者がそこで待っていた。
婚約者とパン屋の娘はここでどんな行動にでるか。
読者に続きを想像しろと突きつける。
物語の読者はそれぞれのラストを思い描くが、作者の答えは第3案がでてくるアドラー的なラストだった。
ハムさんはどこまでもハムさんだったのだ。
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2018.06.25
なんかなー、つまらなーい。
短編っぽい。積読決定。
重松清/その日の前にを読んだ後なので、安っぽく感じるのかなー。
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連作短編集。田舎の女の子が人生の岐路に立った時、どうするのか。そんな短編小説が、北海道を訪れた人々に偶然渡っていく。自分の人生と照らし合わせて自分ならどうするのか。本当に求めていることなのか、どちらが正しいってあるのか、どうなのか。『花咲く丘』が良かった。
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「空の彼方」という未完成の物語を北海道を旅する人たちが順に手にする。「夢をおいかけようとしたところに、恋人が現れて・・・」の後を、それぞれが自分の身に置き換え、人生を考えていく話。
ラストにその物語を書いたおばあちゃんと孫が出てきて、実際にその後も明かされる。
個人的には、リレーのように主人公が変わる中で、共通の作家やドラマが出てくるところが好み。
湊かなえさんの作品で、人が死なないのは初めて読んだけど、よかったです。
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短編かと思ったが繋がりがありハートフルな内容で湊かなえらしくない。登場人物もたくさんいて途中つまらなく読書ペースが落ちる。最後もいまひとつ。
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未完の小説を読んで、迷いを抱えた人々がそれぞれに感じること。
結末は読者の想像に任せるのはどうかと思うけど、最後に本当の結末が書いてあってよかった。