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「人間のまがい物」「天使のまがい物」「機械のまがい物」ヴァンデミェール、それは魂を宿した自律胴人形。深読みすると面白いけれど、流し読むと少女愛好家の読み物にしか。。。
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読むときは是非2巻も一緒に読んでください。
そうすると物語の迷路に迷い込めますいい意味で。
私の好きな、ハッピーエンドでも苦い読後感の話。
そこはかとなく漂う死の香り。素敵です。文句なしに。
しかも話単体で終わってそうでどっかで繋がってるのがミソ。
翼という自由の象徴を手にしながらも持ち主に囚われる人形。
ってあたりでもう、ツボにクリティカルヒット。
続きは2巻レビューで。
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鬼頭さんの本を集めるきっかけになった本。
「人間のまがいもの」「天使のまがいもの」総てにおいてまがいものでしかない、自律胴人形ヴァンデミエール。
何度壊され、作り直されてもすべてがヴァンデミエールであって、ヴァンデミエールでない。
自由と自立、自己の解放を求めて飛べない翼で天を仰ぐ。
私このお話達は、学校の道徳の時間とかでとりあげて議論しても良いとさえ思うよ。
総て、短編ですが、総てが繋がっています。
できることなら、二巻まで続けて読んで頂きたいです。
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なるたるの増刷のおかげでやっと出会えました。
ぼくらののヒットのおかげでもあるのかな。
とても良かったです。
原点を感じました。
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全巻所持。
好きさ、好きなんだけど他人には持ってることをあまり言いたくない本でも有る。
少年と少女人形、空。それだけで何か寓話的なひとつのジャンルが成り立っているのだろう。
決してさわやかでないものをさわやかに描き去っていく。鬼頭莫宏すんげー
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雑誌のインタビューで鬼頭莫宏氏は漫画家で成功したら
天野可淡さんの人形を所有するのが夢だったそうです。
もっとも病んでいたときの作品だそうですが
精緻で沈鬱で清らかな悲しみに満ちてた作品、
ひとりぼっちなれない人形の少女と
いつのまにかひとりになってしまう少年の
はだかのタマシイの恋物語としても美しいです。
なくならないうちにお手元にどうぞ、
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私のハネは飛ぶためにあるわけではありませんから 心配しないでください
へえ じゃあ何のため?
憐憫をさそうため
(第2話 ヴァンデミエールの白翼)
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機械の身体を持つヴァンデミエールと呼ばれた3体の人形の話。
作られた人形全てが同じ名前を持ちますが、性格は別物。
どのヴァンデミエールも、自由に生きることに対して憧れていて
悩み苦しむ一面は人間と変わらないのではないかと思わせます。
1巻で出てくる話は、後の2巻での再登場の布石です。
綺麗に伏線回収していて、読後感が好きです。
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とてもとても好きな作品なのだが、この方の作品は『ヴァンデミエール』以外読めないんだッ……(精神的な意味で)!! 『火葬』が一番すきなお話。
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全二巻。
少し古いからか、鬼頭さんにしてはすごくわかりやすかった。
でも、これぐらいの話が好き。
オムニバスというか、少し続いている感じ。
昔は、鬼頭さんの書く女の子はそんなに好きじゃなかったけど
今見るとすごくいいなって思える。
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「ぼくらの」を貸してくれた友達が、引き続き貸してくれた。
うーんなんかふしぎな感じ。ストーリーもあるのかないのかわからないような、儚げな雰囲気でした。近世ヨーロッパ風の、寒々とした空気感が出ていてよかった。
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少年レイがヴァンデミエールと会う。その子は翼を持っていて宣伝のためにその格好をしているという。なぜか普段使わない漢字、言葉が使われていて話しの進行が折られるのが気になる。カーニバルの後、ヴァンデミエールの姿を知ったレイはどう思っただろう。他色々。一話完結の短編ものかと思ったけど、つながっているようだ。翼を持った少女との関わりの話で、ヴァンデミエールとか変わった人はトラブルなどに遭う。それに対処しようとする話もある。やはり、鬼頭氏らしい残酷さがあるから人を選ぶかもしれない。
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「この小屋はまるでフリュクティドールの胞衣ですね だから居心地良くないんです 私にとってこの小屋は 私に欠けたモノの象徴」
魂を宿した自動人形「ヴァンデミエール」達にまつわるオムニバス。生身の躰を持たない彼女たちの慈愛に満ちた物語。
童話を読んでいる様に読み進めていると地獄を見ます。
でもすき。鬼頭先生のデビュー作も収録。
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この作者は「ぼくらの」「なるたる」が有名らしいが、
読んだことがあるのは「短編集 残暑」のみ。
線が細く、華奢で、絵そのものが切なさを感じさせる。
淡々とした描写。
機械式人形という魅力的ではかない存在。
話も故意にわかりづらくしているのか、接続詞がない映画みたい。
しかし全編を通して伝わってくる情感は、驚くほど、濃い。
「ポーの一族」を少し髣髴とさせる。
ともかく傑作。
うまく感想がまとめきれない。
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もう、全部が好きな作品です。
本作は自律人形ヴァンデミエールを主軸にした作品群になります。また、表題通り「翼」をテーマにして、「天使」「飛行機」「飛行船」と、鬼頭莫宏らしさ全開の描写も刮目です。(そして最終話の最後のページ! このラストは鳥肌ものです…)
鬼頭莫宏さんの何がいいかって、人物の肢体や表情から華奢な感じが伝わってくるその筆致もさることながら、読みものとして、セリフのひとつをとっても、非常にうっとりしてしまうような、そのことば運びにも魅されるのです。絵も大切にしつつセリフもおざなりにしないと言いますか、とにかく、ことごとく、磨き抜かれてるんですよね。すごいです。
個人的には『フリュクティドールの火葬』が好きだったりしますが、鬼頭さんのポエジーの到達点として、やはり最終話『ヴァンデミエールの滑走』も素晴らしいと思います。