紙の本
名前のつけ方は奇抜だが、内容は一般的なアンソロジー。
2015/09/25 17:56
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:紗螺 - この投稿者のレビュー一覧を見る
作者の名前が、例えば伊坂幸太郎ではなく、幸犬郎、というところがミソ。他の四人の作家も皆犬にまつわる名前にもじってある。おもしろい発想といえばおもしろいが、あまり必然性はないような…。まあ、犬にまつわる話だということが明確に伝わってくることは伝わってくる。
第一目的である伊坂の話は、今回はあまりおもしろくなかった。いくつかのおとぎ話をベースにしているのだが、繋がりがあまりクリアでないし、ユーモアもさほど感じられない。
よかったのは木下半太(半犬になっている)の話。場面や時空を切り替えて緊張感を孕みつつ、最後は予想外のところに着地させいておもしろかった。
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HAPPY BOXから3年か。もうそんなに経つのかと解説を読んで驚いた。あの企画も面白かったけど、今回はさらに異色。くすくす笑える。伊坂さんしょっぱなからぶっ飛ばしてくれます。読みやすい、誰でも知ってるお話を絡めに絡め、オチもとことん落としてくれる。好きだわー、再実感
その他の作家さんも面白かった、とくに貫井ドッグ郎先生笑。まさにワンダフルなアンソロジー
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いいですねぇ、こういうの。
まさに、ワンダフル。
作者のチョイスもナイス。
伊坂さん、大崎さんの作品が特に好き。
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コンセプトというか企画勝負の本。
内容は、娯楽といういみでは、それはそれで
面白いですが。特にメッセージ性のない娯楽小説でした。
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全部面白かったので伊坂さん以外の作品も読もうと思いました。こういうアンソロジーは新しい作家との出会いがあるのでいいですね。
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伊坂さんめあてで読んだ。やっぱり伊坂さんは犬に物語を語らせるのか!と感動した。犬が吠えて謝っても謝っているように受け取ってもらえないっていうのが面白い!!
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スタートの伊坂幸犬郎がギャグだったのでやっぱりおふさげ企画モノなンかなーと油断してたら犬崎先生にガツンとやられた。何この爽やかな読後感。
解説に辿り着く頃にはええワンソロジーやったなあとニンマリ。「Happy Box」読んでねえやー。
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伊坂幸太郎・大崎梢・木下半太・横関大・貫井徳郎――当代きっての人気作家5人が、「犬」にちなんだペンネームに改名(!?)して夢の競演。犬をテーマにした五つの物語が紡ぎ出された……。
昔話でおなじみの犬もいれば(伊坂幸犬郎「イヌゲンソーゴ」)、地名の由来になった犬もいる(犬崎梢「海に吠える」)。はたまた、悪者が連れてきた犬もいるし(木下半犬「バター好きのヘミングウェイ」)、人のために働く盲導犬や(横関犬「パピーウォーカー」)、やたらと見つめてくる犬も……(貫井ドッグ郎「犬は見ている」)。
個性豊かな犬たちが踊る、前代未聞の小説“ワンソロジー"、ここに登場!
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名前の一部が犬になっても、それぞれの作家さんの個性はそのままで、さらに犬しばりの物語にも工夫が凝らされているのが興味津々で愉しめる。企画は遊び心いっぱいでも、物語の趣はさまざまで、コミカルなものありシリアスなものあり、ハートウォーミングなものありでバラエティに富んでいるのも嬉しい。文句なく愉しめる一冊である。
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どの話も面白かった。イヌゲンソーゴはニヤニヤしてしまう話。おおそうくるか。と。パピーはちょっと泣けました。こういう複数の小説家が描いている本は、新しい出会いがあっていいです。
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参加している作家は
伊坂幸犬郎・犬崎梢・木下半犬・横関犬・貫井ドッグ郎。
もちろん全員ペンネーム。正体は誰かは明白なのだけど(^^;)。
以前、名前に幸の字が付く作家を集めたHappy Boxというアンソロジー
があったが、今回はそれの第二弾で、同じ編集者の発案による企画モノ。
テーマはもちろん犬であり、それぞれが独特な世界観で短編を一つずつ
紡いでいる。
圧巻だったのはもちろんお目当ての伊坂幸太郎もとい、伊坂幸犬郎の作品。
こんな切り口、どうやって思いついた?と、感心を通り越して苦笑いして
しまうほどすばらしいファンタジー。小説を読みながら電車の中で半笑い
状態になったのは久々である。そんな不可思議な短編でありながら、何故
だか続きが気になるのだから凄い(^^;)。ファンなら必ず押さえておくべき!
他の作家は全員今作が初めてだったのだが、どれも良作ばかり。
グッと来たのは大崎梢の少年小説で、風景や心情の描写が切なくも美しい。
この人の作品、ぜひ他も読んでみたいと思う。
アンソロジーとしてはかなりの大当たり。
この編集者(フリーライター:友清哲)の手掛ける本は今後も期待出来そう!
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タイトルも著者名も表紙もすっごくこだわりがあって面白い。
犬に関する物語5編。
色々な作家の物語が読める、テーマが決まっているという2つの楽しみがあるのが魅力的。こんなタイプの本がもっと出版されるといいな。
伊坂幸太郎さんの『イヌゲンソーゴ』、横関大さんの『パピーウォーカー』が好み。
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いやぁ、まさにワンダフル!
しかし、目玉であるハズのTOP伊坂さんとLAST貫井さんの話が面白くなかったのが残念。
その間の3人ががんばってくれました!
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犬の字が入るペンネームに改名(?)した5人の作家さんによるワンソロジー。
アンソロジーものは、当たり外れがあるものが多いと感じるが、こちらは、有名な作家さんが多いのもあって、どの作品もハズレがなかった。
特に、良かったのが、大崎梢さん、初読みの木下半太さんと横関大さんの作品である。
大崎梢さんのは、犬がつく岬にスポットを当て、小学校での友情が書かれていて、清涼感ある話で良かった。
木下半太さんのは、下衆の男に、バー経営の妻が拉致されてしまい、騙されるのでは・・・とハラハラドキドキし、読む手が止まらずに読了。悪乗り感が勢いよく刻まれていて、スピード感ある印象だった。
横関大さんのは、盲導犬訓練士の仕事、パピーウォーカーの存在にスポットが当てられていて、知らなかったことがわかり、盲導犬の調子の悪い謎が解けて良かった。盲導犬訓練士見習いの歩美が良いキャラだった。犬としゃべれる阿久津が最初はとっつきづらいキャラだったが、仕事に情熱を注いでいるんだと感じ、人一倍誇りを持って働いているなと思い、見直してしまった。
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図書館より。
この手のアンソロジーは企画が好きなので、さらりと読了。
知ってる作家さんの作品が読めて嬉しい。
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テーマ「犬」のアンソロジー~伊坂幸犬郎「イヌゲンソーゴ」最近越してきた男を見ると前世を見る犬たちは復讐を実行するが,男の持つ金属バットに太刀打ちできない:大崎梢「海に吠える」医療ミスの煽りを受けて銚子に飛ばされた父に付いてきて友達が出来たが,何かがあって来たんだと嫌がらせを云う女子,誰も信用できなくなった:木下半犬「バター好きヘミングウェイ」どうしようもない夫が拵えた借金返済のため,バター犬と3Pの動画を撮らせろという男,女は覚悟を決めたが:横関犬「パピーウォーカー」最近紹介した盲導犬の様子がおかしいと連絡があったが,音波発生器を取り付けたのは,パピーウォーカーの高校生の息子だった:貫井ドッグ郎「犬は見ていた」犬の視線を感じ,監視されているという友は新しいバクテリアを発見し,あのならず者国家に拉致されたのか~フリーライター兼 編集者の友清哲がHappy Boxに次いで出したWonderful Story。ドラえもんののび太君が慌てて「のび犬」と書いてしまったの見て着想した。銚子舞台は切なすぎて,犬の視線の着眼点は良いけど,一番気に入ったのは,バター好き