投稿元:
レビューを見る
近未来のちょっと不思議な世界を描く短編集。
それぞれのお話が、少しずつ繋がっているオムニバスのようなストーリー展開。
著者の作品では、この繋がりを探すのが、毎回楽しい。
タイムマシン、ロボット、不思議な石、超能力、瞬間移動、謎のバッジ、惚れ薬。
どれも、あるようでないようで。
不思議なことばかりなのに、日常のひとコマのようで、面白く、すらすらと読み進めました。
著者の作品、さらっと読めて、大好きです。
投稿元:
レビューを見る
タイムマシン、ロボット、不思議な石、超能力、瞬間移動、謎のバッジ、惚れ薬etc.
ちょっと不思議な力が身近になってきた
そんな世界での日常。
連作短編集
不思議な設定が、無理なく自然に感じられて
平易で軽快な文章とよく合っている
子の人の本は、やっぱり好きだなぁ
投稿元:
レビューを見る
キングコング西野が帯書いてるのでなんでやろーと思たら、なるほど装画に西野画伯。上手すぎるやろ。占い師より絵師になったらわと心より思う。
畑野さんはことごとく好きなジャンルを書いて下さる。タイムマシン!今度は平沼教授を主人公に長いのん書いてくれまいか。
投稿元:
レビューを見る
短編集7編
少し微笑ましい近未来。核や戦争から離れたホワワンとした雰囲気で、登場人物もそこかしこでちらほらしてあああの時のというふうで楽しい。「熱いイシ」が良かった。
投稿元:
レビューを見る
超能力が世のなかに普通に存在して認められてもいて、タイムマシンが現実に研究されている、そんなパラレルワールド的な背景で語られる、ほのぼの、切なさもある連作短編集です。
超能力が出てくるのだからSF的展開をしなければならない!という思い込みはそれほどなくても、それらをあくまで背景のひとつとしているだけで、普通に恋愛や友情をさらっと描いているというのは、ちょっともったいないようなそれでいいのかしら、というような違和感を感じたりもしました。それこそが味、といえばそうなんですが、変わった切り口だなあと感じたのでした。
私は熱いイシ、という短編が良かったなあと思いました。なんか、きゅっと切なくなりましたね。若いっていいね(溜息とともに)。
投稿元:
レビューを見る
SF短編集。
短編集だから、これで終わり?ってのも中にはあったけど、全体的には面白かったです(^^)
こんな未来が来るのかな?なんてワクワクしながら読みました☆
装丁がステキです((*´∀`*))
投稿元:
レビューを見る
タイムマシンでは行けない明日を読もうと思ったら関連作品とあったのでまずこちらから。
苦手なSFものだったんだけど、どれもすごく面白かった。連作短編なんだけど、すごく読みやすい上に心が温かくなる。やたらファンタスティックだけど本当にありそうで。自由ジカンはあまりピンとこなかったけどそれ以外は大好き。
あゆむくんと美歩ちゃんのその後気になるなー。
投稿元:
レビューを見る
とても不思議なお話。何度も読み返したくなる。たくさん時間をかけて読めば、時間と人との繋がりが少しはんかるのかなあ?
投稿元:
レビューを見る
近い未来の、ちょっと不思議な設定、SFの連作短編集。”すこし・不思議”というドラえもんのような感じと聞いてなるほどと思いました。
個人的には、遠距離恋愛の幼馴染のお話がかわいかった。いくら科学が進歩しても人を好きになることやそれに伴う不安などは変わらないし、お互いに相手が冷めていると思ってるところもかわいい。科学が発達し、不思議なおもちゃなどの登場により、人間関係が壊れてしまったり、気持ちを量ったりすることができるようになるかもしれない。でも、人間だからこそという部分は大切にしたいなと思った。
投稿元:
レビューを見る
星3つか、4つか。
恋愛がどの話にも登場するのが作風かと思っていたが、友達バッジは欠片も登場せず、少し変わったものに。
短編集なので、盛り上がるところで終わるものが多かったが、各作品の連動性や、友達バッジの作風は好きだ。
投稿元:
レビューを見る
タイムマシンに、恋人ロボット、惚れグスリや友達バッジ。
近未来を舞台に、ちょっぴり不思議で、だけどどこか懐かしい、そんな気持ちにさせる7つの短編集。
初めて読む畑野さん。
SFなんだけど、懐かしい。少しドラえもん的要素を感じる、心温まる物語でした。
おもしろいのは、タイムマシンとか、恋人ロボットなんていう少し近未来的なアイテムが登場しても、私たちは恋人や友達のことで悩んだり、あたたかい気持ちになったりしていて、そこはどこか未来の全然知らない世界の話ではなくて、少しだけ未来の、だけど今と地続きの世界がここにはあるということ。
ちょっぴりめんどくさいタイプの子ながら、美歩ちゃんとあゆむ君の恋の物語が好き。
なんだかんだ言いつつ相思相愛で、なんだかいいなぁなんてきゅんとする。
そして、素敵な表紙はキングコングの西野さんが書かれたもの。
偶然お二人の対談を読んだのですが、畑野さんは以前にも何度か西野さんにサインを貰ったことがある関係のよう。
お互いを認識していて、西野さんも、「よし、畑野さんのために、この本にぴったりな挿絵を」なんて風に描かれているのが伝わってきて、こんなところでも心がふんわりします。いいお話でした。
投稿元:
レビューを見る
「タイムマシンでは行けない明日」のラストシーンの謎を知りたくて、その前編である本書を読んだ。残念ながら、謎は解けなかったが、この平沼昇一が存在する微妙に科学技術が発展したパラレル現代というべき世界、つまり「タイムマシンでは行けない明日」の世界が、著者の中で、その前編である本書から確固たるものとして出来上がっていることに驚いた。前作である本書の中に、登場人物やその来歴がすべて頭出しされていて、次作でその世界が大々的に披露されていると言ったらいいだろうか。出版順に読めば、後から「こういうことだったのか」と思う仕掛けが満載だ。また、自分のように、逆順で読んでみても、「ああなるほど」と思うことがいっぱいある。とにかく、この物語の世界は、この2作で完結ではなく、まだまだ広がるのではないか、という予感がするし、是非読みたい。著者の今後の執筆に大いに期待する。
投稿元:
レビューを見る
超能力や、タイムマシンのような未来の科学技術を用いた短編集。全7話。
「友達バッジ」
小3のぼくと哲っちゃんは、秘密基地を作ったり探検をする遊びが好き。クラスメイトは野球やサッカーをやるようになったが、ぼくらはかわらず探検ごっこ。でも、ぼくは少しだけ、野球やサッカーをやっている、幼稚園の頃の幼馴染達のグループに憧れている。たとえ彼らに暴力を振るわれ、虐められていたとしても。
ある日、近所の仲良しのお兄さん、田中くんが誰とでも友達になることができるという「友達バッジ」をくれた。
「恋人ロボット」
夏休み開け、大学構内で彼女の美歩ちゃんといると、同じ部活の永野が話しかけてきた。長野は女と一緒だった。夏休み前には彼女はいなかった。よくよく周りを見ると、男は皆グループで集まらず、個々で長野の女みたいな彼女を連れている。
この2話が好きです。
投稿元:
レビューを見る
冒頭───
分厚い灰色の雲が空を覆い、霧吹きで吹いたような細かい雨が町中を濡らしていく。今年は平年より三年早く梅雨入りした。今朝のニュースでそう言っていた。
校舎の中に入っても、まだ雨に降られていると感じるくらい、湿気が充満している。床のタイルも、コンクリートの柱も、うっすらと水気を帯びている。いつもは研究室から声が漏れてくるのに、静かだ。どこか遠くから微かに声が聞こえるが、雨に吸い込まれていく。いつもとは違う金属のようなにおいがする。階段を上がる足音の響きが鈍い。
──────
畑野智美のSF短編集。
超能力者と思われるような人が出現したり、タイムマシンの完成がもうそこまで来ているというような近未来の時代設定。
瞬間移動できる能力を持った女子。
人間並みに進化した家庭ロボット。
時間を自由に操れる力を持った中学生。
南米から持ちかえった惚れ薬。
等々、それぞれ一篇一篇は短いのだが、ほんわかとした味のある作品集だ。
畑野智美、こんな作品も書くんだね。
ダリ風の装丁がかなり洒落ているのだが、この装画を描いたのがお笑いコンビの「キングコング」の西野だと知ってびっくり。
人は見かけによらぬ才能を持っているものだ。
投稿元:
レビューを見る
軽くて然り気無い不思議が読み易かった。タイムマシンの登場する「過去ミライ」は王道だけれどわくわくした。超能力者としてテレビに出る「自由ジカン」、外国に飛んじゃう「瞬間イドウ」、家庭用ロボットの「恋人ロボット」も印象的だった。いじめと裏切りの「友達バッジ」は苦かった。