紙の本
課題の参考に購入
2018/11/19 20:23
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投稿者:あっぷるてぃー - この投稿者のレビュー一覧を見る
2014年2月にギンザ・グラフィック・ギャラリーにて行われた「指を置く」展の公式書籍です。
掲載されているグラフィックの上に実際に指を置くことで、物の見方・見え方がかわりますよ、と言う本です。
佐藤さんの書籍は、きちんと読みこなそうと思うと正直難易度が高いですが、体験して目で感じる事が出来るこの本は入りやすいと思いました。
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平面グラフィックの上に指を置くと何が起こるのか。
平面から立体へ、静から動へ、そして見えてくる人間の不思議。
1頁ごとにアハ体験。読書は受動的なものだと思っていたけれど、この本は全力で能動的、そして絶賛参加型です。
指先1本をページに置くだけで脳の無限の可能性に出会えます。ぜひ体験を。
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待ちに待った出版。大阪の展示会に行った。指を置くだけで自分の関与,意味の生起が体験される不思議な感覚に驚く。卒論でやらせてみてもいいなと思うけれど,学術的な裏付けをどうすればいいかわからない。卒業制作にすればいいのかな。入來篤史さんの脳科学による解説が本書には収められているので,それをベースにRQを立ててみるといいのかも。
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人間の「つじつま合わせ」がこんなにおもしろい物だったとは…。生物学的にも順応精がある方が生き残れる確率が高い等、成る程と思う事ばかりでした。予断になりますが展覧会も見に行く事が出来まして、その時の展覧会の面白さを失わず本にされていて素敵だなあと思いました。
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この人は本物の天才のひとりだなーと昔から大好きな佐藤雅彦は、知らない間に東京藝大にいたのね
そしてこれも天才過ぎる
「体軸(背骨)にそって進む人間以外の動物は、体軸にそってできている自分の体を見ることができないけども、二足歩行の人間だけが、体軸に対して直角にすすむ。このことが自分の体の発見になり、客観を発見する」みたいな意味の解説がある。
なるほどなるほど。つまり、自分の手をシゲシゲと眺めるようになったところから、脳の発達がおこり、神や文字の発見に至る、とまで解釈を発展させたい。
ふんふん、これは、手が自由になったことで人は道具を発見して他の動物を凌駕した、というのだけでは物足りなかったところに気持ち良過ぎる加筆をしてくれる
そんで、個々人の体験としては、最近目の当たりにしているけど、人は、赤ちゃんのときに、自分の手を発見する。しかし、その後、大きな手の発見はない。様々な機能、触覚、力の発達はあるし、神業のような域までひたすら器用になっていくけども。
けど、この本は、これまで誰もしてこなかった指の再発見をさせてくれる。そこが天才過ぎる。
「つまり誤帰属と後付けで我々の世界はできている」
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通常であれば絵画や彫刻を鑑賞する時に手や指は関与せず、使われるのは眼です。
本書は、色々な絵の中に指を置いた時に湧き上がる意識が体験できる不思議な本です。
眼だけで鑑賞している時には、自分という存在は感じないですが、指を置くだけで自分と絵が一体化するのです。
自分の指が、物体を押さえて動かなくしたり、電気や光を発したり、何かを引き付けたり、様々なハンドパワーを感じる。
自分自身が原因となっている何かを感じてしまうのだ。
どうやら「指=自分」という気持ちが無意識のうちに働いているようだ。
手の指は、触ったり、掴んだり、温度を感じたり、サインを送ったり、いろんな機能があり、脳の多くの部分が関わっているという。
ペンフィールドのマップとよばれる脳の中の地図というのがあるが、それを基に人体を描くと指や口が異常に大きい不思議な絵になっていた記憶がある。
(本書と関係ないが、ふと、赤ちゃんの指しゃぶりは脳の成長にとって大事なことなのかなと思った。)
自分(=指)が関わることで、今起きていることのつじつまを合わせようと勝手に脳が働くのです。
これは原理なんていうものではなくて、人はその場その場でつじつま合わせをして何とか生きているからなのだそうだ。
この本の内容をレビューで伝えるのは難しい。
自分が実験台になって、指を置いたことによって感じたことを強く意識してみるという面白い体験ができる本でした。
このような本は個人的に好きなのですが、めったにお目にかからないです。
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指を置くだけでこんなに変わるとは。説明読まなくてもわかってしまうのにびっくり。「様子を伺う一群」と「前後関係の生起」はゾワッとした。