紙の本
正しさはひとつじゃない
2017/11/05 11:38
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投稿者:猫目太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
メディアが流す情報に、どう付き合うか。著者は「メディアは事実と嘘の境界線上にある」と書く。受け取る側は、それにどう対処すれば良いか。正しさはひとつではなく、多面的で複雑。それを理解できるよう、リテラシーを身につける方法を考えたい。
紙の本
この人かつてがテレビの業界にいて、その内幕を知っているだけに迫真力がある
2018/04/01 20:58
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投稿者:まなしお - この投稿者のレビュー一覧を見る
そんなにとりたてて変わったことを言っているわけではない。薄々感じていたことがはっきりと書いてあるだけに過ぎない。これはメディア論であるが、この人かつてがテレビの業界にいて、その内幕を知っているだけに迫真力がある。
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ものごとなんでも自分の目や耳でたしかめて、それに基づいて判断・行動できればいいけれど、現実には私たちは新聞・テレビ・ネット、書籍などさまざまなメディアの情報をもとに思考したり行動したりしている。そして、そういった情報は常にだれかの経験や思考回路を通して語られるゆえに、公正中立・客観的とはいいがたい。そういった「メディア」の性質やその影響力を十分理解し、また発信する「メディア」の側の責任と同様に、受け手である自分自身の責任に自覚的になって(つまりメディア・リテラシーを身につけて)、盲信でも否定でもなく、よき使い手になろう。さすれば、メディアも受け手に応えるべく変わるはずであり、そういうよき循環がうまれれば世界もいい方向に進むだろう、という希望のこもった話。そうであってほしい。
情報の洪水におぼれ流されないために何より大切なのは、大新聞であろうと、教科書であろうと、すべてのメディアがしょせんだれかのフィルターを通した視点の一つでしかない、という認識を養うことだと改めて納得した。糸井重里が、「事実」を尊ぶためにとっている姿勢として「よりスキャンダラスでないほう」「より脅かしてないほう」「より正義を語らないほう」を選んで参考にする、というのとも重なりあう。(出典は新潮文庫『知ろうとすること。』)
小学校高学年ぐらいから読める内容。子どもが自分から手にとってくれるように、せめてタイトルに目を留めてもらえるように、ちょっと目立つところにおいてみよう。
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様々な事象に対して、疑いを持つことは非常に疲れるし、誰しもがそのまま受け止めたい衝動にかられるものである。けれど、真の事実は最後は自分で確かめるべきであるという気持ちを忘れるな、という著者からのメッセージは、若い子だけではなく十分に大人になった我々世代にも、重要な気づきとし頭に響いた。
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日頃もやもや考えてたこととまさに一致して「あぁ、なるほど」という気持ちになりました。
メディアの持つ不完全さ、危険さ。特定の思想を吹き込む「悪」などいなくても、その人の立場にとって「当たり前」の判断をしてても報道には一定のバイアスがかかってしまう。そして多くの人はその偏向した「わかりやすい」ニュースを好む。それでも我々は、その中から上手く事実を汲み取って知っていかなければならない。
平易な文章で書いてて読みやすいなー、と思ってたら十代二十代に向けた本だったんですかw 驚く私は三十代。
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「それでも日本人は戦争を選んだ」「戦争の日本近現代史―東大式レッスン!征韓論から太平洋戦争まで」加藤陽子【著】、「そして、メディアは日本を戦争に導いた」半藤 一利/保阪 正康【著】 参照
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メディアとどう付き合うかという現代人必須のテーマを分かりやすく述べた本。よくある内容であるが、若い読者向けに親しみやすい文体で書かれている。元ジャーナリストの著者らしい裏話もあって興味深い。メディアリテラシーの重要性は昨今痛感するところである。若い世代にぜひ知っておいてほしいメッセージが書かれている本である。
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・多くの人の世界観がメディアによって誘導される。
=プロパガンダ
→日本語訳=宣伝
・プロパガンダは悪ではない。
・メディアの本質=宣伝
芸術作品や書籍、
ドラマやテレビ番組
全てがプロパガンダ。
・重要なのはプロパガンダが人々を正しい方向に導くのがそうではないのか。
・それを判断するには
1メディアの特性を知る
2人々はどのようにメディアから影響を受けるのか
3なぜメディアはその情報を選択するのか
4メディアの歴史
を知る
=メディアリテラシー。
→何でもかんでも信じ込まず色んな視点から考える
メディアが伝えようとする情報に対して色んな推理や想像力を働かせること。2015/03/13 16:45
正しい世界観を構築するために一人ひとりが有効にメディアを活用するための方法=メディアリテラシー。
メディアの歴史の大部分は文字
最近になって爆発的に映画等の映像やラジオ等の放送が普及。
背景には義務教育制度の定着がなかったことがある。2015/03/14 08:35
メディアによって人は恐ろしい行動を取ってしまいかねない。
歴史がその証明。
メディアは多様になっておりより巧妙なプロパガンダを作り出せる。
メディアリテラシーは自分、自分の周りの人、家族や友人を守るために必要。
2015/03/22 09:19
メディアの中でもテレビは桁外れ
テレビ局、新聞社によってニュースの価値は異なる。
それを決めているのは人。2015/03/23 09:44
テレビ、ニュースに代表されるメディアは複雑さを再構成、簡略化する。焦点を絞りわかりやすくする。その方が視聴者が好み視聴率が上がる。2015/03/23 09:51
何かを撮るということは何かを隠すということ。
2015/03/23 09:57
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何故、メディアリテラシーが必要なのか、何故自分の目で見ることが大事なのか、をメディアの特性を踏まえながら解説している。
今のネット社会だからこそ、この本の考えが必要。私達はもっと考えるべきなのだ。
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メディアが伝えている伝え方。内容については了解できた。メディアがどんな風に物事を伝えているのか、何かを伝えるときには必ず人の手が加えられているのだと。
私自身が伝える側になった時に何を伝えるのか。非常に難しく考えさせられるテーマであった。
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日頃からニュースや新聞の受け止め方には気を付けてるつもりだったけど、スーザン・ボイルのくだりにはハッとさせられた。
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メディアはすべて、事実と嘘の境界線にいることを知った上で使いこなそう。世界は複雑な多面体であり、簡単に伝えられるものではないからこそ、豊かなのである。
同じ体験をしても受け取るものが人によって違うわけだし、さらに伝えるとなると、難しいです。
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最近気に入ってときどき読んでいる
森達也氏の本。
簡単なすぐに読める本ですが、タイトルがいい。
『たったひとつの「真実」なんてない』
平易な文書ですが、奥が深い文書だと思います。
まったくそのとおり。
またメディアの見方、リテラシーについて著者の
考え方が分かり易く書かれてあります。確かに
メディアはどんどん力を持っているように思えますし
(昔もそうだとおもうのですが)高尚ではなく低俗
になっていると思えます。
メディアは絶対に必要なもの。でも高尚なものや
中立的なものではない。低俗だなあと思えるのは
それは、マス側がそういうニーズをもっているから
鏡であること。
だからこそその扱い方、見方、リテラシーが問われる
ということ。
(引用)
”時おり僕は、人類は何で滅びるのだろうかと考える。
①宇宙人の来襲
②隕石の落下
③氷河期
あなたはどう思う?正解はもちろんわからないけれども
僕は時々、人類は進化しすぎたメディアによって滅びる
のじゃないかと考えている”
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一応、メディアの端くれの端っこの方で落っこちそうになっている者として、実感としてもよく分かる本でした。
「たったひとつの『真実』なんてない」
その通りと思います。
メディアは最も良い場合でも、真実の一断面しか伝えることしかできません。
それを「ウソ」だと云われても困ります。
捏造は論外ですが、メディアは不完全な存在です。
でも、なくなっては困ります。
「ならば上手に使おう」という著者の呼び掛けに同意します。
もし上手に使えないとしたら、それは最悪の事態を招くことさえあります。
なぜなら、「国の形はその国のメディアによって変わる」からです。
第2次世界大戦後、ニュルンベルク裁判で裁かれたナチスの最高幹部ヘルマン・ゲーリングは、「なぜドイツはあれほどに無謀な戦争を始めたのか」と裁判官に問われ、こう答えました。
「もちろん、一般の国民は戦争を望みません。ソ連でもイギリスでもアメリカでも、そしてドイツでもそれは同じです。でも指導者にとって、戦争を起こすことはそれほど難しくありません。国民にむかって、我々は今、攻撃されかけているのだと危機を煽り、平和主義者に対しては、愛国心が欠けていると非難すればよいのです。このやりかたは、どんな国でも有効です」
まるでいまのどこかの国のようで、いささか戦慄を覚えますが、指導者のメッセージを国民に伝えるのはメディアです。
メディアが戦争の潤滑油の役割を果たすのは、近現代の戦争の特徴です。
国民がもっとリテラシーを身につけて、メディアを使いこなす。
国民のレベルが低ければ、メディアもそれに合わせるし、逆に高くなれば、メディアもそれに合わせざるを得ないのです。
メディアに関わる者も、自覚を持たなければなりません。
著者は「つまり胸を張らないこと、負い目を持つこと」と述べています。
過度に卑下する必要はないとは思いますが、必要な心構えではないでしょうか。
メディアについて考えたい方はどうぞ。
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メディアは視点を変えることで、視聴者好みの報道を演出する。メディアばかりではなく、それを受け取る私達がしっかりしたメディアリテラシーを身につけることが必要だと感じた。