投稿元:
レビューを見る
愛妻家の夫が謎の失踪。打ちひしがれる妻・祥子に、やさしく寄り添う、夫の上司・里見。二人はいつしか「再婚」を意識し始めるが、祥子はやがて夫の「真相」を突き止める。彼女が最後に下した決断とは? 表題作を含む、珠玉の短編集。日本最高峰のミステリー作家が、妻の、女の、恋人の、心のひだを暴く!
投稿元:
レビューを見る
夏樹静子を初めて読んだ
怖い。男と女。嫉妬と復讐。
犯罪に手を染めなそうな普通の女性達だからこその怖さ。
他の作品も是非読みたい。
投稿元:
レビューを見る
「夏樹静子」の短篇ミステリ作品集『新装版 二人の夫をもつ女』を読みました。
ここのところ国内のミステリ作品が続いています。
-----story-------------
超ロング&ベストセラーが、新装版でぐっと読みやすく!
秀逸なトリックと納得の心理描写が冴えわたる、珠玉の短編、全8話を収録。
『あなたに似た子』『波の告発』『二人の夫をもつ女』『朝靄が死をつつむ』『ガラスの中の痴態』『朝は女の亡骸』『幻の罠』『夜明けまでの恐怖』。
解説は、半世紀にわたる「戦友」の「森村誠一氏」。
-----------------------
1976年(昭和51年)に刊行された作品の新装版で以下の8作品が収録されています。
■あなたに似た子
■波の告発
■二人の夫をもつ女
■朝靄が死をつつむ
■ガラスの中の痴態
■朝は女の亡骸
■幻の罠
■夜明けまでの恐怖
■解説 青春の結晶―― 森村誠一
兄弟じゃないのに近所の顔の似た子… ありそうだけど、身近にあったら怖い(あってほしくない)四角関係を描いた『あなたに似た子』、
水泳が得意な兄が溺死… 新婚の妹が辿り着いた衝撃の真相と彼女が選んだ解決方法を描いた『波の告発』、
愛妻家の夫が謎の失踪、打ちひしがれる妻に優しく寄り添う夫の上司… 二人の間に生じる愛情と微妙な気持ちのズレを見事に描いた『二人の夫をもつ女』、
元カレと婚約した友人の自殺は、実は他殺だったのか… 真実を知った女の復讐劇を描いた『朝靄が死をつつむ』、
加害者への復讐… レイプ被害者の女性が加害者を探し出し、その理由を追及、そして復讐する姿を描いた『ガラスの中の痴態』、
妹が自殺に至る原因となった電話の故障… その真相を解いたとき、彼女自身の過去の行為も暴かれる展開を描いた『朝は女の亡骸』、
(電話を着信できなくさせたトリックは、技術的には納得できないですが、昔のステップ・バイ・ステップの交換機だとこんな動作もあったのかな…)
アリバイを巡る女性同士の復讐合戦… アリバイを利用して報復しようとする怨念を描いた『幻の罠』、
どうしても許せない男性を殺したいと思っている女性と、共犯者に引っ張り込まれた友人… 完全犯罪を狙う女性と、それを何とかして阻止したい友人を描いた『夜明けまでの恐怖』、
昭和の薫りが漂う男女の愛憎ミステリ作品群でしたね… 各話に登場する、痴情のもつれ、不倫、嫉妬、保身、偽証 等々、何らかの負の要素を抱えた女性の姿が印象的でしたね、、、
女性って怖いなっ! と感じるゾクゾクとするような作品が多かったように思います… 『夜明けまでの恐怖』だけは、他の作品と違って、少しほっとすることのできる作品でしたね。
取り上げられているテーマは、現代も変わらないと思うし、身近にありそうなテーマが取り上げられているので、「夏樹静子」の作品がドラマ化されやすのも納得ですね。