紙の本
誰でもよかった。
2019/07/26 05:02
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投稿者:neige - この投稿者のレビュー一覧を見る
読み易かった。けど…。
タイトルの『誰でもよかった』は、犯人側と警察側とどちらにも言えるところがオチですね。
私の方は、誰にも感情移入出来ず”誰でもよかった”とは、なりませんでした…。
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厳しめ評価で2かな、と。
無差別殺人と、その後の立て篭もり。という設定による緊迫感はあるのだけど、それのみで、もう少し登場人物(この場合、渡瀬かな)の心理描写なんかがあると、深みがあったんじゃなかろうか。
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スクランブル交差点に軽トラックで突っ込み、11人を無差別に殺傷した男は、人質をとり喫茶店に籠城する。
その男と警察官の緊張感漂う交渉。
人質は無事に救出出来るのかと、手に汗握る。
犯人の心の闇、現代社会の在り方。
様々なものが頭をよぎる。
そして、結末…あんなことが待ち構えているとは…
2016.6.17
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ちょっとものたりなかったですが、最後まで読むことでこのタイトルが秀逸!
渋谷で発生した無差別殺人事件。11人を殺害。
さらに犯人はセンター街の喫茶店に人質を取って籠城。
交渉人との攻防が始まります。
犯人はなぜこのような事件を起こしたのか?
ある意味、承認欲求を満たしたいということかとも感じました。
犯人にすれば「誰でもよかった」
良くありがちの、誰かを殺すためのカモフラージュではありませんでした(笑)
交渉人による辛抱強い会話。一方で、解決を急ぐ、理不尽な警察上部からの要求。度重なる課長からの不可解な判断と指示。
現場って大変ですよね。
犯人はどうなるのか?
といったところから、
最後明らかになる真相という展開です。
「誰でもよかった」
秀逸なタイトルでした。
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白昼の渋谷の交差点で無差別殺人が発生。その後、犯人はセンター街の喫茶店に籠城…。警察側の交渉人との息詰まる攻防の行く末は?
タイトルの意味する結末だが、人によって意見が大きく分かれそう。個人的には国家側の考え方を認めたいが、それはあくまでも感情論になってしまう。法治国家故に、決して"誰でもよかった"という理屈はとおらない。
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うーん。
詰めが甘いかな。
最後の横川と渡瀬の話にどんなオチがあるのか期待したけれど、中途半端。
一気に読めただけに残念。
結局「誰でもよかった」のタイトルありき?
それはいいけど、ラストでどんでん返し的な物を期待したから、中途半端だと感じてしまったのかも。
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ネゴシエーターが主人公の話としては「交渉人」の方が奥深くて面白かったというのが、読後の率直な感想かなぁ。
このタイトルが犯人のセリフではなく、警察側が下した処置の理由ってところが驚きポイントなのかもですが、ちょっとインパクトが弱かったかも。
それは、作中で横川がわざと高橋を刺激するために理不尽な指示を出すあたりに感じた、違和感に近い非現実感——いくらなんでもリアリティがなさ過ぎないか?という疑問——に由来する気がします。
横川が普段無能と思われている人物だったらその言動は自然に映ったかもしれませんが、けしてそうではない人物があからさまに不自然な行動をとっていたので、そこに不信感やうさんくささを感じざるを得なかった訳です。
そう思うと、横川が普段無能と周りに思われている人物だったと描写されている方が、本作は面白かったかもしれません。
無能と思われる横川の行動が計算づくであること。警察の価値観が個々人の生死や幸福感より、社会全体のそれを優先すること。そのためには個々人の命など歯牙にもかけないという現実。
横川=無能、とすると、そんな印象操作ができたんじゃないかなー。素人考えですが……
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つまらない、というほどではないけれど、それほど面白くもない1冊。
五十嵐貴久の小説は『交渉人』以来なのだけれど、『交渉人』ほど「息もつかせぬ」というような展開があるわけではなく、全体的に描写も浅い。
『交渉人』は面白かったんだけどなぁ。。。
今回唯一面白かったのは、最後まで読むとタイトルの意味合いの深みが増す点(※叙述トリックとかではないよ!)。
ただし、それを書きたかったなら短編でよかった。
最後にメインを盛り込むことで、逆に、全体が冗長だったように感じられ、「それだけを言いたいがためだけにここまで読ませたのかよ」と思ってしまう。
あるいは、どうせ長編にするんだったら、もっと警察側や犯人側、人質側などの心理描写を深めていたら、こんなにも「最後以外がぜんぶ蛇足だった」感を味あわなかったじゃないかと思う。
いずれにしろ、全体的に何もかもが中途半端な感じが拭えない1冊。
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結局最後まで、彼は顔を持たせて貰えなかった。
有名になっても、誰も彼を知らない。よくわからない人のままだった。
ただ一人、彼の顔を見ることができたのは、交渉人だけ。ただ一人。
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秋葉原の無差別殺人事件をモチーフとしたミステリー。
車で交差点に突っ込み、その後ナイフで手当たり次第に殺していく冒頭の描写は迫力があった。でも、その後は喫茶店に立てこもっての交渉人とのやりとりばかり。犯人の動機等へ踏み込むことはなくラストを迎えてしまった。
あぁ、そういう描き方のミステリーかと納得はしたが、スッキリしない。タイトルと概要説明で期待した内容とのズレが原因。もっと面白くなりそうなのにもったいない。
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秋葉原で起きた無差別殺傷事件に着想を得たのだろうとは思いますが、犯人像や、ラスト部分など、ちょっとあっさりしすぎているように感じました。
もう少し書き込むと、厚みが出てリアリティも感じられたのではと思います。
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うーん、なんだかあっけなく読み終わってしまった、
誰にも、感情移入できずに終わってしまいました。
とても読みやすいんだけどね。
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渋谷通り魔殺傷事件を起こした犯人が喫茶店に立てこもり、逃亡を図るために警察と電話で取引きしようとする話。
犯人が事件を起こすシーンは、被害者一人一人の人物像だったり背景が描かれていたし、臨場感があって引き込まれるものがあった。
ただ、立てこもった後からが長すぎる。ここまで長くするなら、身勝手ながらも犯行を実行するに至った心情、渡瀬の焦りと葛藤をもう少し描いて欲しかったし、なぜ横川が不可解な言動を繰り返すのか匂わせて欲しかった。
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作品の題材になっているのは2008年6月8日に秋葉原で実際に起きた通り魔事件である。
けれど、作品の重きは犯人・高橋の心情ではなく、交渉人である渡瀬の交渉過程におかれている。
最後まで読み終えてもなお、作者である五十嵐さんの伝えたかったことがわからない。
いったいこの作品で何が言いたかったのか。
繰り返される高橋と渡瀬の交渉。同じことの繰り返しでページが埋まっていく。
もっと違った視点から書けなかったものだろうか。
唯一、「なるほど」と思ったのはタイトルのみ。
「誰でもよかった」。
犯人にも警察側にも、その誰かを大切に思う人たちがいる・・・とは考えていない。
あくまで「命のある人間」がターゲットならばそれだけで条件に当てはまった。
性別も年齢も、職業も、すべては関係ない。
「誰でもよかった」のだから。
読んだ!!という充実感もなく、後味の悪い作品だった。
五十嵐さんの作品はよく読むので、本当に残念な気がした。
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秋葉原の事件をモチーフにした緊迫した怒濤の一日を追う。彼と交渉役の警察官とのやりとりが主。少しずつ会話が成り立っていく過程。なぜ彼はあんなことを行ったのか。動機や生い立ちは関係ない。やったことが事実だ。最後の警察官同士の会話はいらない。もったいない。