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コピーライターである岩崎俊一さんが、エッセイを書いた作品集です。
コピーとは違い制約が外れた作品は、岩崎さんの人となりをより良く表しています。
日常から紡ぎ出す言葉には、選び抜かれたチカラがあります。
特に家族を題材にした作品は、気持ちを温かくさせてくれます。
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年代が微妙にずれているせいか内容に深く共感するものではなかったけれど、読みやすい文章は言葉を使うのがうまい人なんだなあという印象だった。
図書館の「本日返却された本」の棚から何気なく借りたので、読みはじめて著名なコピーライターの方だったと気づいた(不勉強でご本人の名前は知らなかったけど、コピーのほうは当たり前に知っているものばっかりだった)。言われてみれば、作家さんの書いたエッセイとはまた違う雰囲気で、確かにそういう感じ。
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東急線の駅で配布されている無料情報誌「SALUS」を、はじめの頃は巻頭特集を見たくて毎月もらっていたのだが、いつしかそこに連載されている岩崎さんのエッセイのファンになり、岩崎さんのエッセイを読みたくてSALUSをもらうようになっていた。さらには、いつか書籍化してほしいと思っていた。
あるとき、岩崎さんがご病気になり、連載がお休みになってしまった。その期間はとても心配だったのだが、しばらくして復活され、程なくしてこの本も出版されたように記憶している。これからもまた楽しみが続くと同時に、今までのものもゆっくり振り返って読めるな…と思っていたら、この本が出版されてたった2か月しか経っていない2014年12月、岩崎さんはお亡くなりになってしまった。
それから今まで、本棚にあるこの本を、ずっと読めなくなってしまっていた。エッセイは読みたいけれど、1行読むごとに、岩崎さんがお亡くなりになったことのショックが増幅されてしまいそうな気がしたからだ。お会いしたことはないけれど、あの温かく、そしてすこし切なく、読み終えた後にいつも胸がキュンとなるエッセイが、もうこれ以上増えることがないというのがとても悲しかったのだ。
2年半近く経って、やっとこの本を手に取ることができた。岩崎さんのエッセイは、昔を懐かしみながらも、でも「昔はよかった」を振りかざすことなく、時の移ろい、人の移ろい、それらに対する人間の弱さや無力さ、そういうものをそのまま受け止めて、優しいまなざしで見つめている。そういう視点を、少しでも自分の中に取り込めたらと思った。一度向き合えたので、これからは何回でも読み返せると思う。岩崎さんのような素敵な大人に、少しでも近づけたらと思う。
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タイトルが、目に留まったのとレビューが高評価だったので読んでみた。とても滋味深く、ビタミンのようにすーっと沁み入るようなエッセイが多かった。
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ダイマイ出身者◆◆家から、湯気が消えようとしている。一日の終わりに家族が集まるための準備に熱中したのである。◆心と物のバランスがとれていたいい時代だった。