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この方の「かかし」を気になっていたけど、読んでませんでした。今回、短編集「真夜中の電話」を読んで面白かったので、こちらも読みました。表紙絵が、宮崎駿ですよ。児童書だけど、大人の女性の自立の話など面白かったですよ。
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(15-10)まさに「珠玉の短編集」!ちょっと不気味だったり、不思議だったり、そんな話が多かった。親子関係もいろいろ考えてしまう。
短編ゆえの不満も。これで終わっちゃうの?その後の話を聞かせて!という話ばかりなんだもの。おかげで私の癖をすごく刺激してくれ、妄想が突っ走っちゃいました。一番気に入ったのは表紙にもなった「じいちゃんの猫、スパルタン」かな。絵を描いたのは宮崎駿さんです。
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近所にすんでいるおじいさんの名前はアドルフ。おじいさんの買い物を頼まれたぼくは、奇妙な言動に翻弄される。あのヒトラーを思わせるそのおじいさんのことを、学校で話したことから取り返しのつかないことに…。
人の心の闇を描く物語や、日常に忍び寄るこの世ならざる者の話。短編の名手ウェストールは、目の前に鮮やかに情景を浮かび上がらせます。
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どの短編も素敵だったけれど、「アドルフ」・「家に棲むもの」・「ヘンリー・マールバラ」・「赤い館の時計」が特に気に入った。
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ウェストール節絶好調!という感じの短編集。
長編でも繰り返し描かれた戦争の欺瞞、正義の移ろいやすさ、勝手な思い込みから突き進んだものの裏切られる話、父と子の断絶などが描かれている。
そしてやはり長編でも描かれた幽霊、賢く強い猫、バトル・オブ・ブリテンなども出てくる。
ウェストール好きにはエッセンスが凝縮されたようでたまらない。初めての人も、ウェストールという作家がどんな作家かわかる内容だと思う。
これには強く賢く勇気のある猫の物語が3つ入っていて、猫好きにもお勧めしたい。
戦争の正義を問う「アドルフ」「空襲の夜に」、『海辺の王国』『猫の帰還』的な「ヘンリー・マールバラ」、『青春のオフサイド』的な「遠い夏、テニスコートで」などもいいが、「じいちゃんの猫、スパルタン」は特に好き。
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まったく素晴らしい短編集。
どれもこれも読みごたえがあり、さらになにか心に残る、とゆーかひっかかるところあり。
「ヘンリーマールバラ」はどこかファンタジックな風味もあって好きだなあっと思って読んでいたら最後の最後で
空想上の過去の人物が実際のところはただのエロ成金オヤジだったっとゆーありえない展開にそうくるか~~~っと。
でもラストは幸せの予感あり、で。ふふふな読み心地。
冒頭の「アドルフ」は結構強烈。
なぜ彼がアドルフになったのか、とか考えさせられる。
あと、「我が闘争」を読もうとする少年と非協力的な大人の
態度が、読んでる私はなぜそうなるか知っているから理解できるのだが、そもそもわからないから読もうとする側からするとこうも理不尽な状況なのかあっとどこか不思議な感じ。
「赤い館の時計」「パイ工場の合戦」「じいちゃんの猫、スパルタン」とかは、親子の話かなあ。親と子であったも
違う人間なのだから、まったく違う価値観をもったとしても仕方のないことで、だが往々にして親の方は子のそれを理解、受容することはできない。
粉々になった時計を根気よく修理した理由が金であったところが、でも、金にならなければならないで別にいいっといった風なところが、非情な人ってゆーと酷い人っていう
イメージだけど、そうじゃなくて硬い心ってゆーのが言いえて妙だなあっと。
翻って子の方は父を理解するけれど、でも自分の道は違うんだ、と離れていくところが、おお大人だーっと。
子の自立ってこーゆーことなんだろうねえ。
あ、そーいえばウェストールさん、目と目のあいだが狭い人間になにか含むところがあるんだろうか?
そーゆー人間には気を付けろ、というような記述が何度もでてきて、え、そーなの?とか思っちゃった。
それともあれかな、よく唇の薄い人間は情が薄い、とか言ったりするけど、そーゆー俗説レベルでの話なのかな?
なんか、結構度々だったんで気になった。
どれもこれも、主人公の刻々の感情が感じられて
素晴らしいとしかいいようのない一冊
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面白い。ウェストールという作家は、どの作品も、繊細な心の動きをドラマとして成り立たせるのがすごく上手くて、一つ一つの作品にしっかりとしたテーマ性がありながら、ストーリーに引き込んで深い余韻を残す。日常の事件、青春の思い出、戦時の苦い記憶、子供から大人への変化。ホラーま全部よいですが、『ヘンリー・マールバラ』『赤い館の時計』が好みだな。
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ウェストール短篇集。こちらは戦争をテーマにしたものが多い印象です。あと、猫が出てくる物語も多いかな。
お気に入りは、やはりホラー好きとしては「家に棲むもの」。このタイトルだけで読みたくなってしまいますよ。この「もの」はなかなかに恐ろしいのですが。猫の最強っぷりが素敵すぎます。
「赤い館の時計」もホラーチックな物語。でもなんだか素敵ですね、この時計。ちょっとほっこりする物語でもあります。
「ヘンリー・マールバラ」は決してホラーではないのですが、憑かれた人の物語という気もしてしまいました。まったく何も知らない「ヘンリー・マールバラ」という人物に思いを寄せるジラの姿には、読むごとにどんどん不安をかき立てられます。いったいどうなってしまうのか、とてもはらはらさせられました。