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推理小説の元祖であり密室殺人の元祖でもある【モルグ街の殺人】。正直推理小説としては色々と難がありますが、演出はなかなか凝っていると思いました。
【盗まれた手紙】は、「あいつなら何処に隠すか」という推理は強引な気がしましたが、物語の世界観は楽しめました。
絵柄は好みではなかったものの、怖い雰囲気や犯人の狂気など、描写はしっかりしていると思いました。
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シャーロック・ホームズも、エルキュール・ポアロも、金田一耕助も、
彼がいなけば、生まれていなかったかもしれない。
世界で最初の名探偵──その名はC・オーギュスト・デュパン。
花の都パリで起きた奇怪な密室殺人の謎は、この男の手にゆだねられた!
19世紀末フランスの独特の雰囲気とともに、“世界初の探偵小説"を待望のコミック化。
さらに、フランス政府を揺るがす機密文書の行方をデュパンが追う続編「盗まれた手紙」も収録!
語り手である「わたし」は、「C・オーギュスト・デュパン」という人物と知り会う。
デュパンは膨大な読書量と知識や推理力を持っており、デュパンに見惚れたわたしはすぐに意気投合する。
二人が同居を始めて日が経った頃、「モルグ街の殺人」という記事が目に留まる。
モルグ街にある屋敷に住む母娘が惨殺されたのだ。
非情で残虐な手口であり、新聞には多くの証言が集まっていた。
警察に友人を持つデュパンは、実際にモルグ街を訪れ独自の手法で捜査を始める。
真夜中、4階に母と娘が2人で住んでいるモルグ街のとある家から、悲鳴が響き渡った。
近所の住人が警察とともに突入すると、叫び声と争うような音が聞こえてくる。
(叫び声は、誰も聞いたことがないような外国語だった)
4階の鍵のかかっていたドアをぶち破ると、中は破壊の限りを尽くされ、荒らされているが、母娘の姿はどこにもない・・・
捜査の結果、娘の遺体は暖炉の煙突の中に強引に押しこまれており、中庭には切り刻まれ首の取れかかった母親の遺体が転がっていた・・・
そして母娘が就寝していたはずの4階の部屋は、ドアも窓も内側から閉まった完全な密室だったのだ!
かなり異常な殺人現場です。
密室といいながら、実は高い位置にある窓が1枚、開けられるようになってたことが判明・・・ なので厳密な意味で密室殺人ではないのですが、人間が出入りできるとは思えない位置に、その窓はあります。
ボルネオから帰国した船乗りが売り飛ばそうと連れ帰ったオランウータンが逃げ出し、モルグ街の家に乱入
母親の悲鳴によって凶暴化したオランウータンは、母娘を襲った後、飼い主の船乗りに折檻されると思って、遺体を煙突に隠したり、窓から投げ捨てたりしたのであった。
デュパンは飼い主の船乗りを突きとめ、殺人に関して船乗りは無罪なのだから、警察に事情を話すよう説得、事件は解決へ向かう。
【もくじ】
モルグ街の殺人 5
盗まれた手紙 120
【原作者プロフィール】
エドガー・アラン・ポー(1809~1849)
アメリカの作家。両親との離別、養父母とのロンドン移住、大学退学、従軍などさまざまな経験をしながら雑誌編集者となり、そのかたわら創作活動に没頭。ホラー小説、推理小説、風刺小説、詩、評論などに多彩な才能を示す。しかし時代を先取りしていたその才能は生前には評価を得られず、貧苦の中で謎の死を遂げる。
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まんがで読破を読破するシリーズ。
このシリーズの前作シャーロックホームズでデュパンが触れられているなと思ったら、同月発行の自作がデュパンでした。
江戸川乱歩が名前をとったのがエドガー・アラン・ポーだっていうのは知っていたけれど、作品に触れるのはこれが最初。
「世界最初の推理小説」だというけれど、スケールが違いますね。
ちなみに、地元の区立図書館でこのまんがで読破を見つけて順番に読んでいましたが、蔵書になっているのはこの巻まで。この後も発刊されていますが、Kindleか何かで読むことにします。
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エドガー・アラン・ポーの名作を、漫画で追えた便利な一冊。
原作も読んでみたくなった。推理ものが読みたくなる時もある。そんな時の選択肢の一つ。
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エドガー・アラン・ポーの原作を一切読んだことがなくても、本書を読むと興味がわいてくる。そんな人も多いと思えた。そういう意味でも「成功している」と評価していい気がした。
物語もシンプルにおもしろい。作画もピッタリという感じで、いわゆる『変人だけど頭脳明晰』な感じがよく表現されている。きっとあなたも、すぐにデュパンのファンになる。
2つのエピソードが楽しめる内容だが、ひとつのエピソードは15分程度でサクっと読み終えることができるため、通勤などの隙間時間にちょうどいい。しかも、解決していく過程に学ぶべきところもあってきちんと推理モノの気持ちよさを感じさせてくれる。
推理小説に興味がない人間にこそぜひ読んでもらいたい一冊。