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関ヶ原の合戦の全体像はおおよそ分かっていたが、個々の武将ごとのエピソードは、知らない事が多く大変面白かった。
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複数作家による短編集。
伊東さんの家康が読みたくて読み始めたけど、それぞれ、面白かった。
導入にはいいけど、短編なのでかなりあっさりしている印象もある。
徳川家康…伊東潤
可児才蔵…吉川永青
織田有楽斎…天野純希
宇喜多秀家…上田秀人
島津義弘…矢野隆
小早川秀秋…冲方丁
石田三成…葉室麟
なかでも家康・才蔵・秀秋が面白かった。
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2014/12/19-12/30
①関ケ原合戦に参陣した戦国大名を東軍・西軍・叛応軍・内応軍と一概に分けていたが、様々な思惑の結果としてあった。読み進めるうちに、その立場ならこの選択しかないとの感慨を持った。
②7大名の掲載順がよく工夫されている。
③七人七様の筆勢に一冊で七度美味しい。
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歴史小説が好きで今まで何種類もの「関ヶ原の戦い」をテーマにしてきた小説を読んできた私ですが、この本が最も楽しめました。
この本は合計7名の著者が分担して執筆されていますが、各々が関ヶ原の戦いに参加した武将から見た戦いを描いています。有名な武将である、徳川家康や石田三成からの視点の戦いは今までに類書で読んだことがありますが、小早川秀秋や宇喜多秀家、織田長益(有楽斎)の視点については、この本で初めて知りました。
特に、小早川秀秋や宇喜多秀家の苦悩についてはこの本で初めて理解できたような気がしました。
以下は気になったポイントです。
・戦いを知らない者ほど、戦いで物事を決したがる。その逆に、戦いの怖さを知る者が戦いに踏み切るのは、ほかに手がない時である(p13)
・関ヶ原の戦い時の、岐阜中納言は、織田信長の嫡孫の秀信のことで、当時は美濃岐阜13万石の領主で岐阜城を本拠としていた(p29)
・毛利を落としていなかった秀吉は、宇喜多直家が死んだとはいえ、宇喜多家を捨てられずに、秀家をかわいがった(p146)
・宇喜多家を去った、戸川・岡は、家康に仕えて、備前を押さえる手助けをした猛将たちが敵に回ることになった(p151)
・前田利長は、家康に討伐すると脅されたとき、最初は加賀で戦うつもりだったが、秀頼が味方してくれないことがわかり、方針を変えた。利家亡き後、若い利長が大老として大きな顔をするのを他の大名は好ましく思わなかった(p153)
・朝鮮から戻った大名は皆、戦いに飽きていた。そこに家康はつけこんで、婚姻による縁、戦費の返済に苦労する大名にお金を貸して恩を売った(p156)
・毛利家を守る吉川家は、もともと豊臣嫌いであった。吉川広家の父、元春が高松攻めのとき、織田信長が死んでいることを隠して和議を結んだ秀吉を不誠実と嫌っていたから(p164)
・家康が堂々としていられるのは、秀頼が出陣しないから。秀頼の軍勢でなければ、三成の私兵として討ち取る理由ができる(p168)
・勝った家康は秀頼を罰しはしなかったが、豊臣家の収入の中心である全国の鉱山を取り上げた(p177)
・大谷吉継は、小早川勢の裏切りは予想できたが、毛利方の、脇坂・朽木・小川・赤座(大谷の与力6大名のうち4大名)の総勢二千の裏切りには抗せずに、陣を乱した(p198,258)
・どんな得物を操る際も、身体に力が入るとダメ。力を抜き身体の動きに合わせるようにして使う必要がある。無駄な力が入っていると、己が身体で重さや衝撃を支えてしまい、相手に威力が伝わらない。身体の動きで槍を振ってはじめて威力のすべてが伝わる(p203)
・北政所は、実子がないせいか多くの子女に愛情を注いだ、家康から人質に送られた秀忠も、実子のごとく慈しんだ。(p227)
・毛利家の跡継ぎになっていたかもしれない秀秋は、小早川家の養子として迎えられ、家格も上がり、小早川隆景は権中納言となり五大老の一角にまでなった(p229)
・秀秋と家康が親しくなったのは、旧��に復した貢献者という以外にも、学問(実学と蓄財)において共感したから(p245)
・小早川秀秋は、多くの事業(総検地、寺社領の整備など)を、秀詮(ひであき)という名で行った(p264)
2014年12月31日作成
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冬休み2冊目。これまた11月から読み残していた本ですが、じっくり読むとすっごくおもしろい!
関ヶ原の戦いを7人の武将
東軍:徳川家康、可児才蔵(福島正則の家臣)、織田有楽斎
西軍:石田三成、宇喜多秀家、島津義弘
勝敗の鍵を握る人物:小早川秀秋
の視点で描かれて、なおかつそれぞれを違う作家が描くという
すっごく斬新な取り組み。
7人の歴史作家のみなさんの文体はやはり違うんですが
それでも通して読むと関ヶ原を通した1つの物語に感じられる、これがまたおもしろいところです。
そしてまた7人の武将の描かれ方も、今までの歴史観と少し違う部分がある。
特に合戦の勝敗の鍵を握った金吾中納言こと小早川秀秋は
現在では「裏切り者」「凡庸な男」「秀吉の親族だから出世できた男」という描かれ方が多いですが
この本の中では、「若くて未熟なところはありますが、隠れた知性をもった切れ者」として描かれています。
歴史なんて勝者が作ったもので、それは徳川が作り直したものでもあるので
あながちこれは空想とも言い切れない。
実際秀秋を担当した沖方さんは、彼の治政を入念に調べて、書かれているようです。
小早川秀秋がもし「さりとてはのもの」だったとしたら
関ヶ原の戦いの見方もまた大きく変わってくる、おもしろい展開です。
7人7様の関ヶ原がある。
歴史好きにはたまらない一冊です。
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面白さったけど、葉室さんや冲方さんの普段の本の方が彼らの良さが出てる気がした。でもいろんな武将の視点で話が進む構成は面白い。
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7人の作家がそれぞれ一人を描いた短編集。
宇喜多秀家と石田三成が面白かった。
あ、可児才蔵も好き。
三成の話は、はああ!そういう考え方もあるのか!
と今まで知らなかった世界を見せてくれた感じで好きです。
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決戦!関ケ原。
天下分け目の関ケ原の戦いを題材に、7名の作家さんが書いています。
好きな話は織田有楽齋。武人と茶人の狭間で悩んでいた彼が、生き方を決意するまでの話。彼は「へうげもの」の印象が強いです。あちらは、洒落人として生き抜くことを関ケ原時点では決意しているわけですが、こちらはまだその境地に達していないですね。その揺れ具合が印象に残りましたね。
島津義弘のもいいですねぇ。これは最後の一文。
『丸に十文字の旗の下に集う侍たちによって徳川幕府が倒されるのは、この戦から二百六十七年後のことである。』が好きですね。
「ドリフターズ」でも似たような意味合いのシーンがあったと思うなぁ。長年の因縁
は興趣が尽きないですね。
漫画の印象に引っ張られ過ぎかな。
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関ヶ原の戦いに参軍した武将の短編集。取り上げられた武将という切り口は良かったが、イマイチ迫力感に欠け、内容も細かいところが史実に基づいているのかどうかもよく分からない。特に家康と三成の章は何を言いたいのかよく分からなかった。。。
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関ヶ原の戦いについては、司馬遼太郎著『関ヶ原』で語りつくされたかと思うが、作家七人による競作ということで、手に取ってみた。
それぞれが各一人の人物の視点に立ち、関ヶ原を描くユニークな企画で、興味を持って読み進めた。
伊東潤×徳川家康は、関ヶ原は光秀と家康の合作とみる、異説ともいえるか。
天野純希×織田有楽斎は、あまり主役とはなりえない有楽斎を取り上げ斬新さがあった。
矢野隆×島津義弘は、池宮彰一郎著『島津奔る』と同じような視点か。
冲方丁×小早川秀秋は、とかく優柔不断な日和見主義者とみなされる秀秋を、智謀を備えた先見者に描いており、こういう見方もあるのかと意外感を持った。
この競作という企画、次は大坂城だそうで、楽しみである。
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図書館より。ようやく。
知らない作家さんが多いんだが、気になって。
時間が作れず斜め読みになってしまったのが残念だが、関ヶ原の結末や関係武将の事が色々な方面から知ることが出来て面白かった。
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関ヶ原の合戦の主要人物を各作家が書く競作。
一般的な解釈と少し違う解釈がされていて面白い。
小早川は聡明な人物として、三成はある思惑があって合戦に臨む。
一つの物語として成立している。
有楽斎だけが少し異質。
大阪城も気になる。
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面白かった!
7人の作家が関ヶ原に参戦する武将に成り代わり関ヶ原の戦いを語っている。
歴史の流れとしてだけ捉えていた関ヶ原に肉付けがされた感じ。
どの武将にもそれぞれの思いの関ヶ原があったのだろうと想像すると面白い。
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七人の作家が関ヶ原の戦いに参戦した七人の武将を描く。絶対に面白いだろうと思い読み始め、期待通りでした。戦場に臨む武将を多角的に見ることが出来、臨場感に溢れます。徳川家康、可児才蔵、織田有楽斎、宇喜多秀家、島津義弘、小早川秀秋。最後は、石田三成。関ヶ原の敗者である三成ですが、結果は三成の思惑通りであった…と言うことで一度も訪れたことの無い、関ヶ原を見たくなりました。行って来ます!
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秀吉没後の闇のなか、陰で蠢く策略の戦国の世。決戦の地"関ヶ原"に挑む七人の武将…掲げる個々の"義"が見事に綴られる♪。