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恋愛の主電源切りっぱなしの女にとって途中でぼんやりおいてけぼりされてしまうくらいの白熱した往復エッセイでした…。わたしって本当に恋愛に向いてないんだな。すきな人はちゃんといると思うけど。
「さかのぼり嫉妬」はおもしろかった。あと「俺は龍」…!
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なんか普通だった。
普通だったし、基本的に角田さんの主張に穂村さんが弁明するという感じで、男性視点がもうちょっと欲しかったかな(きっとこういう本に興味を持つ多くは女性のような気がするので)。
それに、男はどうだとか女はどうだとか、型にはめる感じがなんか違うって感じたのかな。そんななら読まなきゃいいのにって話だけど。
特に今は女性が多い環境にいるから、手に取った時はなにか発見があるかな〜って思ったんだけど、やっぱり私の中では男が女がじゃなくて、その人はこの人は、って感じだなと気付きました。
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『夜、寝る前に布団の中で自問自答する。
「お前は□□さんが好きなのか」
「うん」
「本当に?」
「うん」
「じゃあ、□□さんが20kg太っても好きでいられるか」
「えっ」(□□さんはたぶん48kgくらいだから20kg足すと68kg。68kgってことは男子でいうと山崎くらいか。□□さんは山崎よりも10cm背が低いし、女子は筋肉量が少ないから、比率的にはあれよりももっと太るのか…)
「どうなんだ」
「うー」
「うー、じゃない。どうなんだ」
「20kgは厳しい。だって僕の体重を超えてしまうよ」
「それがどうした。おまえは自分よりも重い女は好きになれないのか」
「いや、そういうわけじゃないけど…」
「では、なんだ」
「10kgじゃ駄目?」
「値切る気か」
「いや、まずは10kgにトライしてから」
「それなら大丈夫なのか」
「10kg分の肉がどこにどんな風につくかにもよるけど…」
駄目だ。考えれば考えるほど、こんな「好き」は本物じゃない気がしてくる。』
『でも、想像して貰いたい。男性からすると自分がどのような存在とみなされているか、わからない。その不安を貴女の「好きな人」も抱えている。ゆえに、それが壁となって女性の願いが叶わない、という一面もあるだろう。』
『薔薇でもサンタクロースでも、お姫さま抱っこでも腕枕でも、送迎でも食事でもなんでもいい、たしかに、好きな人からでないと意味がない。どころか、意味が真反対になる。うれしくて死んじゃうかも、が、うげ、キモイ死んでくれ、になる。これは男性側に視点をおいて考えると、ものすごくこわいことだ。ひとつ行動するのに多大な覚悟と勇気が必要だろう。』
『或るタイミングでは男はひどく脆いのだ。自殺者だって女性の2.36倍だ。』
『或る本好きの友人が、以前、こんなことを云っていた。
「彼女と喧嘩したとき、大事な本を破かれちゃったんだけど、あんまり腹が立たなくて許せたんだよ。それで自分がいかに彼女を好きかよくわかった」
この発言はその場にいた女性たちには不評だった。
「そんな当たり前じゃない」
「本なんかと比べられるだけで嫌」
「それっぽっちのことも許されないなら、こっちなら願い下げだよ」』
『さらなるバリエーションとしては「君はおれなんかもったいない女性だって気づいたんだ」みたいな言葉もある。「だからおれは身を引く。そうすれば、もっと君にはふさわしい男が現れるよ」とか。全く意味不明というか、あり得ない論理ですよね。振る側と振られる側、傷つける側と傷つけられる側の立場が逆転してしまうようなアクロバット。こんな論理が通ってしまうことがあるらしいのは、女性の側にまだ彼に対する愛情があるからだと思う。』
『どちらかが別れたいと思った時点で恋は終わり、てよく云われるけど真実だと思う。個人的な記憶から云うと、なんとなくキナ臭い雰囲気、つまり相手の愛情が薄れた感触を覚えてから、こちらがどんなに足掻いても持ち直せたことって一度もない気がする。あれっ、変だな、同じことをしても前は笑ってくれたのに、って感じた瞬間に、もう私は死んでいる。』
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角田さんとほむほむが往復書簡形式で(ほぼ)1つのテーマについて男女それぞれからの論を述べている。角田さんはすごい女らしい感じもしないし、ほむほむだってやわな男子な感じ……だけど、やっぱり女は女で男は男なのかねえ。異性にモテモテじゃなさそうな二人が人生のなかで体験したきたことを語り合うといろいろ面白い発見がある。女の恋愛譚は長編劇画で男は4コマ漫画とか。何となくそうしてしまうし、同性間でも異性間でもその何となくのままにしていることも、ちょっとこうして考え異性の意見を知るだけでどことなく解けてくる感じがするのだけど……これでわかったつもりになっちゃダメだとも思う。
わが身に照らし、特にゾクッとしたのは対人的なスペースというか、スキとか余裕のなさが縁遠さを呼んでいるようだという点。隙が好きを呼ぶのですな。しかもこれは角田さん(女)、ほむほむ(男)ともに納得、つまり男女の別なく大切な要素のようで……。
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2021.05.13 図書館
久しぶりに恋人ができた。
楽しいのも束の間、理解できない言動に困惑。
久しぶりだから?私がひねくれているから?
助けを求めるために読んでみた。
角田さんと穂村さんの交換日記的な異性、恋愛に関するエッセイ。
男女両方からの視点で恋愛が語られるなんて(しかも私と似たこじらせ方の両名)ピッタリやんけ。
先手の角田さんがエピソードと持論、疑問を展開。それに後手の穂村さんがエピソードと持論で応戦、な流れで進む。
順番がそうさせるのか、20以上ある議題の提示がほとんど角田さんからだったことが残念。
穂村さん側からの、これってどう?的なことがもっとあったらよかった。
しかしさすがのお2人、持論がしっかりしていて、読んでいて納得できるし、気持ちが良かった。
やっぱり私は女なんだなと思った。
角田さんの意見に頷き、穂村さんの意見にへー!と思う。
へー!と思うけど、本当に異性の考え方は根本から違うという現実が突きつけられて辛かった。
理解はできるけど納得はできない。お互いに!
助けはなかった…。
異性の考え方の違いははっきりとわかった。
お2人の結婚経験から、どう折り合いをつけているのかまで知りたかった。
しかし、持論がしっかりしている方の内省的なエッセイは読んでいて楽しい。
わたしがモヤモヤしていることがしっかり言語化されていてスッキリしたし、具体的なエピソードも多くて楽しめた。
また、異性のことで悩んだら読みたい。
解決はしないけど。
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コストコのでかいガトーショコラみたいな一冊。甘いテーマを多少は甘さ抑えて書いてるんだけど、それでもそりゃ甘みはあるもんだから量の多さに辟易して舌がバカになって徐々に味がしなくなってしまった。
・私はモテないという女性がよくいるが、それは「自分の好きな人にモテない」と言っているのだ
・未婚の女性が増えたのは、好みを変えない、己の審美眼を更新もせず変更もせず信じ続ける女性が増えたということだと思う
・いちばんおそろしいのは、中途半端に綺麗な子がモテたいが為に、もっと綺麗に見せようとする、爪を塗る、髪を染める、アイプチをする、肌を露出する、などなどするともう確実に嫌われる。
・非モテが自意識ゆえにあからさまなオシャレや化粧をしないのと同様に、モテに属する女の子たちもまた、お洒落に全く気を遣っていないようなお洒落、素顔にしか見えないような化粧などで身を守る。
上記のような金言を賜りました。どれも面白いけど、男性と女性の意識の違いこそゲームのやりこみ要素なんだから、恋愛の駆け引きを楽しめない人はいつまで経っても楽しめないよな。それ相応の装備があって戦えるからこそこう言えるのかもしれないけど。持ってない人のことは分かりません。
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角田光代と穂村弘が『異性』をテーマに語るエッセイ。お互いに男と女という立場から、こんな場合は男(女)はこう思っている、とセキララに語りあう内容に共感と発見の嵐でした。上手く言葉に表現できないもやもやをハッキリと教えて貰えた気がします。両者とも、言葉の表現が秀逸。
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小説家角田光代と歌人穂村弘の恋愛考察エッセイ。
これは大変興味深い読み物でした。
なかでも、「恋愛という物語」の章は素晴らしかった。
女にとって長編劇画であり、男にとって四コマ漫画。
これは秀逸です。
女は恋愛の話好きだなあの根源と、男は恋愛の話しないなあの理由がスッキリわかります。
恋愛の終わり方に理由は必要か?
みなさんはどう思いますか。
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男はこうだ、女はこうだというのは
永遠にテーマになることなのだなぁ。
読めばなるほどと思ったり
私は違うと思ったり。
わかっちゃいるけど結局のところは人それぞれ・・・
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交換日記みたいなエッセイ。
男性と女性の考えの違いを主観バリバリで書いてくれてる。
これを読んで、長年謎だった「なぜ男の人は野球番組などを観ているときに文句を言うのか」問題が解明された。
“見ている、それだけで、選手も監督も、チームも、彼らの所有物”(P.164)
とんでもねぇ話だな、と思う。
でも納得。彼らは所有していたのだ。自分のものでないそれらを、勝手に。だから文句をつける。電車の駅員に「いつまで遅延してんだ!」と文句をつけるおっさんも、たぶん勝手に電車を所有している。おめーの電車じゃねぇよ公共のもんだよしょうがねぇだろ諦めろ、が分からない。なぜなら所有しているから。勝手に。
男と女。どうしても分かり合えない生き物なんだな。なるほどな。
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男と女の考え方について男女両方の視点から見られて大変面白いです。「こうなの?あのときの台詞はほんとはこうだったの?」って、親しかった男の子に本を突きつけて聞いてみたいような。
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「好き」と言うハードル
内面か外見か
おごられ女、割り勘女
運命の分かれ目
女は変化をおそれ、男は固定をおそれる?
絆への思い
感情移入の男女差
女は非日常体験を求めているか
「好きな人」「まあまあ」「眼中にない人」
もてるための努力が恥ずかしい〔ほか〕
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穂村弘さんと角田光代さんがリレー対談形式で、男女の恋愛感の違いについて語り合う。
こうした男女の違いについての本を読むと、いつも自分は中性的(男らしさも女らしさも持ち合わせているな)だなと思うのだけれども、この本もやっぱりそうだった。
最初は「あはは、そうそう!そんなことってあるある!」と笑いながら読み進めた。
例えば、角田さんが言う「自分の好きな人に、もてない」のお話。女にとって男性は好きな人、まぁまぁな人、眼中にない人の3種であり、眼中にない人からのアプローチは「気持ち悪い」。だから自分の好きな人に好かれないのであれば、それは「もてない」。
わかるわかるーっと思わず首を縦にふってしまった。だって、言葉通りの眼中にない、なのだから!
しかし最後の方は話も真実の要に近づいてきて、若干暗い気持ちで読み進めた。
女性は別れる時にストーリーを求めるという話。「ただやりたかったから」では女性の中のストーリーは完結できない。なので理由を求める。だけど男性にとっては「なんとなく好きじゃなくなった」、もしくは「そこまでではなかった」の理由が紛れも無い真実なのだけど、それを言葉にするのはあまりにも残酷すぎる。そこで現れる常套句、「君は僕にはもったいない」。しかもその言葉は相手を傷つけないようにという気持ちで自分のエゴを正当化させているというおまけつき。
あのね、女性って頭いいからね、その言葉の裏側にある真実の意味にはちゃんと気がついてますから。角田さんも書いてたけれど。
だけど女性は感情の生き物でもあるから。生きていくためにその真実の意味に蓋をして、ストーリーを完結させることで次に進める。一種の動物的な本能なのだと思う。生きていくための術。
だから、女性は総体的にやっぱり強い。次へのステップも早いし、男性は割といつまでも自分のことを思ってくれているだろうと思いがちなのに女性の中ではとっくのとうにthe endというのはよくある話。
私はどうだろう。ストーリーの数が少ない私は、蓋をすることもなく、頭悪くなることもできず、ただただそのまま流してる。
恋愛はやっぱり苦手だ。
面白かった!
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うん、あるあるー
わたし、めっちゃ「さかのぼり嫉妬」タイプー!!!とか。
恋人と別れた後に、キレイになって後悔させてやるとか、見返してやるだとか、そもそも未練から起こる発想…はわわ、確かに!
と思うものから、自分はそうではないな〜と思ったり。図書館返却日に、まだ1/3しか読んでなく、一気に読んだけど、一気に読める。
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章ごとに話し手が変わる。
男女の違いを角田さんと穂村さんが女と男の目線で語る。
世の中、男を理解している女も少ないだろうし、女を理解している男もそう多くはないだろう。
それを実感できる対話。