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目次
・松を飾る
・雪に舞う
・背中に語る
・一人ぼっちの二人
・夢から醒めた夢
・江の島が右手に
・寄り添い、笑う
他人丼の専門店「友々家」チェーンを舞台にした連作短編集。
全ての作品をゆる~く繋いでいる「霧賀久仁子」
美人で仕事ができて、高びーな態度が評判の悪い、でも実は真面目で仕事熱心なフランチャイズ事業部のエース。
読み進むにつれて彼女の人柄が露わになり、物語に奥行きを与える。
さらに、二代目社長。
飲食業界には不似合いなほど痩せて貧弱な体型。
思いつきはいつもピントが外れ、責任転嫁し、すぐにかんしゃくを起こし、何ひとつ実績を残せない。
この会社の将来は大丈夫なのか?と、読んでいて不安になる。
創業者は彼の母。
小学生の一人息子を育てるため、この店を立ち上げ成功させた真田あさぎ。
“だがはたして自分が目指したものはこれだったのかと疑問を抱くこともあった。
なにかがちがう。おかしい”
南の小国にある「友々家」の店長が主人公の「夢から醒めた夢」から、ぐっと面白さが増し、物語同士の密度も増してくる。
初読みの作家だけれど、寂しさを書くのが上手いと思う。
でもって、読後感は温かだ。
根拠なく全てが上手くいく気がしてくる。
個人的には札幌を舞台にした「一人ぼっちの二人」が面白かった。
55歳バツイチ女性が主人公なんだけど、彼女の気持ちがなんとな~くわかるの。
決して輝かしくはならない自分の未来。
20~30代の若者(部下)と、噛み合っているんだかいないんだかの距離感と、なのに時折我が子のように愛おしく思えたり。
一人ぼっちを自覚した二人は最強のコンビになれると思うんだけど、人生そう甘くはならないのかなあ。
江別の農家が出てくるあたり、作者はロケハンでもしたのでしょうか。
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2017/2/7
がんばろうという気になるからこの人の本は好きだ。
それだけじゃないけど。
若社長がちょっと逞しくなってよかった。
でも最初の話が好きかな。
流珈琲と聞くとまたカイシャデイズが読みたくなっちゃう。
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倒産、家出、離婚、リストラ…。
悩みながらも挫折を乗り越え、
がむしゃらに働く7人の店長と、
彼らを取り巻く人々の奮闘記。
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友々家って本当にあったら美味しいのかしら。某牛丼チェーン店に脳内転換して読了です。店長にも色々人生があるのは当たり前。でも一つ一つにクローズアップすると波瀾万丈で面白い。霧賀さんが共通して登場するのだけど彼女の美貌を見てみたい。少しずつリンクするそれぞれの物語。同意できない人も出てくるけど、内情こんなもん、っていうのは私も一時期近い環境にいたので分かります。皆皆頑張れ。意外と今の社長が好きでした。最初はどうしようもなかったみたいだけど…たくましく、更に友々家を大きくしてくれそうな予感がします。
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他人丼チェーン店舗を舞台にした店長達の話。チェーン店舗でもそれぞれ違う事が色々あるよな。2017.4.8
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上手いこといってるように書いても、
結局解決してない最終章の問題は棚上げで
そのせいで読後感はイマイチ。
良いバイトいる店ばっかだけど、
実際にはクソみたいな人多いからな〜
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久々の山本幸久。同じ接客業として読みやすく、山本幸久っぽいハートフルな感じで良かった。書き下ろしで2代目社長がそんな嫌いじゃなくなるのがさすが。
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他人丼専門のチェーン店「友々家」
それぞれの店
それぞれの店長。
それぞれの奮闘とドラマ
途中で海外のチェーン店も出てきて
ちょっと唐突かなと思ったけど、ラストで綺麗に回収されて
「おお~」
読後感がふんわり。
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豚バラ肉と卵の他人丼のチェーン店である友々家各店の店長達の話。友々丼の手早い調理過程が楽しい。二十八歳の真野香のお店の、好き勝手なことをバイト店員たちが書いている店頭の黒板が可愛い。真野香と同い年で十年働いている、自称ダンサーで嫌われ者の川相が最後に踊るところの凄さは上手く受け取れなかった。
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他人丼のチェーン店、様々な店長の奮闘ぶりが面白い。リンクしてくるさじ加減もたまらなく思わず読み返してしまったほど。
肩肘張らずにさらっと読むことができて、ほのぼのとした気分になるのが嬉しい。ダメダメな2代目の変身ぶりにも笑ってしまう。
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いやあ、面白かった。霧賀久仁子のパワフルなこと! 単行本への書き下ろし短編も創業者の現会長の話で、これも良かった。文庫化でのボーナス短編は(立ち読みで申し訳ないです)、少し悲しい気持ちになってしまったが、息子の成長が感じられる好編だった。
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色んな店長の奮闘ものかと思ったらちょっと違ったのね。
でも、とても楽しくて元気の出るお話。
他人丼のチェーン友々家。
創業者の社長がかっこよさげなのに対して息子の現社長
ときたら、なんとも情けない評判ばかり。
どの店長も苦労するわけで。。。
でも、それが、終盤の社長・会長のパートで変っていく。
とっても爽やかな読後感。
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他人丼のチェーン店「友々家」の店長さんたちの連作短編です。このお話は若い人より働くということや会社や家族について経験を積んできた人の方が身につまされるかもしれません。各話の主人公はほとんどがフランチャイズの店長なのでそこまでにいろいろな人生を背負ってきています。それぞれの一コマが人生の大事な一コマでありさらさらとあっさり軽めに読めるのに読み応えはありました。最後から二話目であっ!と思い、最終話で上手く行きすぎと思いながらもぐっとつかまれました。本社との絡みも見事で連作としての読後感もとても良かったです。
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店長って、大変よね。私も飲食店ではないけれど、副店長してた時は常に数字を追い求められ、スタッフと店長の板挟みでもうヘトヘトでしたわ。店長は責任も大きく、時に憎まれ役にもならんといかんから、より大変でしょう。久しぶりのお仕事小説。『友々家』という丼チェーン店を舞台に、各店長の奮闘・悲喜こもごもの連作短編集。『友々家』はまあ吉野家的なイメージで読んでいたが、苦労はあれど結構優秀な人が多いな。連作短編、細かい所まで一章一章繋がりがあって感心する。テンポもいいし、なかなか面白かった。
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気楽に読めて楽しかったですね。
店長というよりも仕事はみんな大変なんですね。
まだまだ続きが読みたい気分です。