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こういう建築行脚の本は好きな部類です
それでも関東の本にはあまり手が出ない
出かけることまでしないのなら
同じくらいかもしれないのに
やっぱり大阪本を手にとってしまう
そばまで行かないとしても
環状線から見下ろす中ノ島図書館&公会堂に
親しんでるからというのもあるかも
心斎橋大丸はヴォーリズなんだ
アラベスク星型の装飾すごい!
今度行ってみよう
渡し船があるのも知らなかった
千歳渡船
梅田はよく行くけど
阪急の15Ftomarigiは、知らなかったな
今度出かけてみよう
万博記念公園の特集(^_^)
イサムノグチの彫刻噴水((φ(・д・。)
時代が古いことなんて全然関係ないよね!
建物を立てた人、使っている人の性格が反映して
装飾や雰囲気が決まって気質が見えてくる
街を作っているのは、造る人だけじゃなくて
住んでいる人たちなんだな
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大阪に単身暮らしで1年半。街ガイドのつもりで読んでみた。知っている建物や近くを通った建築もあった。中之島公会堂なら天井画とかもっと紹介するポイントがあるだろうと思う。藤森輝信さんの建築探偵ほどの探求しているわけではなく、街歩き風。
大阪は平野がなだらかで川幅が広いから護岸が低く、川との親和性が高いというのは納得。
村野藤吾を筆頭に名建築が沢山紹介されている。それから建物に限らず地下街の吸気搭や橋梁や工場など構築物全般に目を配っていて、中津の高架下なんて変な処も紹介されている。
難波のデパートや大正区は行ったことがない。この本片手に行ってみようかな。
最後のあべのハルカスの箇所で中沢新一の「アースダイバー」を思い出した。目線の高さはだいぶ違うけれどね。
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大阪建築
みる・あるく・かたる
倉方俊輔、柴崎有香著
京阪神エルマガジン社
2014年11月1日発行
建築史家の倉方氏(1971年東京生まれ、大阪市立大学大学院准教授)と、芥川賞作家の柴崎氏(1973年大阪生まれ)が、大阪の街を歩きながら、建築物について見て、語っている本。
建築物の紹介本はたくさん出ていますが、大阪の中心街にあるレトロビルの紹介にとどまるとおそらく本は売れない。インターネットでいっぱい出ている。
そこでこの本は、建築史家だからこそ知っている建物にまつわる話を交えつつ、建築物にとどまらない、例えば中津ガード下なども訪ねながら、新旧織り交ぜての紹介を試みている。
東京と大阪の設計の違いについても、東京出身の倉方氏らしく解説。興味深いものがありました。倉方さんに言わせると大阪のデザインは「オレ流」。
近代の都市計画は、例えば高速道路で左に曲がるのに右車線から出るような設計をしたりするけど、いくら看板を立てても間違える人が出て、合理的なはずがそうでもなかったりする。こういうのは大阪人にはあわない。東京だと、見えているすぐ前の建物に行くのにも大回りしないといけない。
新梅田ビルは1993年に原広司の設計で完成。1988年の原のファーストスケッチでは4棟の超高層ビルが連結されていた。現実的に考えて3棟となり、途中まで設計が進んだが、事業者の方針変更で2棟をつなげた門型に落ち着いた。
全体的にややおとなしい感じもしたけど、これなら読める気がした一冊でした。
(メモ)
1921年から始まった第1次都市計画事業で、市内に150余りの橋をかけるが、大阪市は京大の武田五一をデザイン顧問に。淀屋橋と大江橋については大阪市役所(庁舎)との調和を意図した案を一般から募集。武田やその弟子が現在の美観に整えた。(10下)
中之島図書館は住友の寄付で建てられた。(12上)
日建設計は大阪府立図書館や住友ビルを手がけた住友の設計チームを母体に生まれた組織。東京の事務所でも多くの仕事をしているが、東京と大阪とでは作風の傾向が異なり、スタイリシュなだけでなく独特のこだわりがあって、大阪の日建設計の伝統を感じさせるのが大阪弁護士会館。(17下)
大阪はどこかにオリジナリティを入れようとする意識がある。オレ流。東京は首都だからそこまで自由にやれない。(21)
北浜レトロビルヂングは、もとは証券売買を営む企業の社屋だった。(23下)
ガスビルは1933年オープン。ガスビルの北半分は1966年の増築。オリジナルのデザインを引き立てながら、変にまったく同じにしないでバランスをとっている。(27下-28下)
道修町、平野町、淡路町・・・は町の1丁目から4丁目まで大阪城に近いほうを起点に東西の通り沿いに並ぶ。だから、南北方向は4丁目ばっかり並んでいる、という状態。(32下)
東京は線路の向こうに行くのに凄く遠回り、視覚的に見えてもその通りに行けないことに大阪の人は耐えられない。
近代の都市計画は、例えば高速道路で左に曲がるのに右車線から出るような設計をしたりす��けど、いくら看板を立てても間違える人が出て、合理的なはずがそうでもなかったりする。大阪は身体感覚どおり、見たままに行きたいという本能的な感覚なのかも。(46中)
新梅田ビルは1993年に原広司の設計で完成。1988年の原のファーストスケッチでは4棟の超高層ビルが連結されていた。現実的に考えて3棟となり、途中まで設計が進んだが、事業者の方針変更で2棟をつなげた門型に落ち着いた。(53上)
大正区の千島公園にある昭和山は、標高35メートル。大阪万博にあわせて開通した市営地下鉄の工事で出た土を盛ってできた山。(69中)
心斎橋駅天井の照明はシャンデリアのように見えて、実は裸の蛍光灯を並べているだけ。傘がないので埃もつかない。(80上-中)
現在の通天閣を設計したのは、名古屋のテレビ塔や東京タワーと同じ構造学者の内藤多仲。(98)
心斎橋は鉄橋→石橋→陸橋と変化。長堀通に地下鉄を通したとき、埋められていた昔の心斎橋の一部分が出てきた。今、石橋だった頃の橋の欄干部分が一部残されている。(83中)
天王寺公園の慶沢園の後ろに見える天守閣形の看板は、ラブホテルのホテル醍醐。清濁併せのむ眺め。看板は夜間にライトアップされる。(106上)
天王寺公園横のホテル街、路地の中に洋館建築を発見。尊光寺。反りのある瓦屋根だが玄関は洋館風で脇には縦長窓、建物は和洋折衷。タイル張りの壁にとりついた獅子の口から水が出る仕掛けも。戦争中までは北浜にあったけど住友と交換して天王寺へ。(106中)
JR大阪駅(最近出来た大屋根など)もアベノハルカスも、有名建築家の設計ではなく、複数の設計事務所を大手の組織事務所がまとめあげた。一人の建築家の設計ではないので、建築の文脈で語られない傾向にあるが、思慮の深さが伝わる。(108中)
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建築士家の倉方俊輔、作家の柴崎友香、両氏が対談形式で主に大阪市内の建築物について語る。 『中之島公会堂』や『あべのハルカス』など有名な建築物の他、何でもない建築物も多く取り上げられている。ただやはりどれも特徴的なものだから、建物名や用途は知らなくてもそういえばそんなん建ってたな、位の感覚を大阪人なら覚えるのでは。(※ホテル醍醐はあれでラブホテルなんだよな) グーグルマップのストリートビューで実際に二人のツアーに同行している気分で読むと楽しさが倍増する。もちろん細部まで見たいなら実際にその地へ赴くのがよい。見開きのウメキタの写真は壮観。まさに今しか見られない、否、工事着手している2022年現在はもうすでに見られない景色。
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先日、大阪の建築イベントへ行く際に予習の気持ちで読んだ。今までなんとなく通りすぎていた建物にこんな意匠があったなんて…と驚き。