紙の本
プロのコピーライターは厳しい
2021/03/28 12:07
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なのはな - この投稿者のレビュー一覧を見る
これは広告コピーというものの現実をあからさまに書いてある本です。素人が作るコピーとプロが求められる広告コピーはまったく別物である、ときっぱり述べています。机の前でコピーを捻り出してるだけでは話にならない、とばっさり切り捨てています。確かにプロの仕事というのはそれだけ厳しいのだと心引き締まる思いでした。私は趣味としてコピーを楽しみたいだけなので、直接参考にはなりませんでしたが、コピーの本質みたいなものを感じることが出来て良かったです。
紙の本
前著はきらいだが、本著は読む価値がとてもある。
2015/10/30 12:11
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投稿者:まこと - この投稿者のレビュー一覧を見る
正直この著者は私はあまり好きでないのだが、すごくまっとうな本質的なことをこの本では書いており、どうしても忘れてしまいがちだが大事なことを改めて思い出させてくれる本だった。やはりこのひとは頭がいいと思ったし、この人に仕事がくるのはよくわかった。広告の仕事をしているひとは読んだ方がいい本。前著は要所要所では入れる笑いが気になって嫌だったが、大方真面目に書かれている今回のほうが断然良かった。
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誰でも少し"ツボ"を押してやればコピーの本質を探る力はあると思います。
そのツボが"USP"(Unique Selling Proposition)と"ターゲット"ということです。
自分が広告しようとしている"モノ"(=商品)は一体何なのか。他の競合商品とどう違うのか。それを"どんなヒト"(=ターゲット)に売るべきなのか。これはコピーを考える上で基本中の基本。算数の「九九」のようなもの。知らなければどんな方程式も解くことはできません。p37-37
【コピーの評価は2つの視点で】p55
①そのコピーがモノとヒトとの関係を創造しているか、あるいは改善しているか。
②その役割を達成するための、言葉としての力があるか。ターゲットの心に刺さったり揺さぶったりする表現になっているか。
企業からターゲットにアプローチすることを「アウトバウンド」、興味ある商品をググるなど生活者からアプローチすることを「インバウンド」と言います。p102
ブランドとは「気持ちいい記憶」である。p139
そして、ブランドのロゴとはその記憶を蘇らせる「トリガー」です。p140
ロバート・B・チャルディーニ『影響力の武器』
【人間の非合理的な決定に影響を与えるものとして、「CLARCC」という6つの要素】p190
・社会的証明(Comparison)
・好意(Liking)
・権威(Authority)
・返報性(Reciprocation)
・コミットメントと一貫性(Committment / Consistency)
・希少性(Scarcity)
【コピーを書いたら】p211
「コピーを書いた」と思ったら、そこはゴールではありません。むしろそこがスタート。
あなたが書けたと思うレベルは、誰にでも書けたレベルかもしれない(だいたいそうです)。プロはそこからが勝負だったりします。ちょっと頭をリフレッシュしてみる。関係ない雑誌を読むとか、違う刺激を頭に入れてみる。「あ、こういう考え方もあるんじゃないか?」と脳のまだ使っていない部分が働き始めるかもしれない。そしてあと数時間粘ってみる。
適当なところで「こんなものかな」と思わないこと。「ほんとにこれでいいんだろうか?」「もっと何かないだろうか」と常に「臆病」で「貪欲」であることです。
映画「シンドラーのリスト」の台詞「1人を救う者が世界を救う」p256
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商品をいじらずに、言葉を使って商品の価値を上げる人
モノとヒトとの新しい関係を創ること
言葉を使ってモノとヒトとの新しい関係を創り、商品や企業の価値を上げるのが、広告コピーによる広告クリエイティブ
商品の広告コピーは存在するが、カテゴリーの広告コピーは存在しない
競合優位性(USP)
コモディティ化
ハイコンテクスト文化の日本⇔ローコンテクスト 人類全部に普遍的なメッセージを流さざるを得ない cf. P&G Thanks Mom
センスというUSP cf.ハーベイ・ニコルズ
誰が買ってくれる可能性があるか?
価値とはモノとヒト(の置かれた状況)の関係性で決まる
・商品としての具体的な情報、競合との違い"USP"
・その商品を買ってくれそうな"ターゲット"
コピーを書く前にまずこの2つをじっくりと調べ、どうやって関係性を創るかを考えないといけない
広告コピーとは、価値が最大化されるように商品を「定義付け」するもの
cf. ただの水道水→常備水
定義付けに特化したコピーを「タグライン」と呼ぶ
キャッチコピーとタグライン
言葉を使ってモノとヒトとの新しい関係を創り、商品や企業の価値を最大化するのは、タグライン
・そのコピーがモノとヒトとの関係を創造しているか、あるいは改善しているか
・その役割を達成するための、言葉としての力があるか、ターゲットの心に刺さったり、揺さぶったりする表現になっているか
言葉とは何かを約束するものに使われたもの cf. ラインスタンプの曖昧さ
タグラインは約束
USPとは、競合に対する優位性
まず、大事なのは敵を誰と考えるか?
競合の強みを知り、自分の預かっている商品の強みを知り、USPを見つける。そして、ターゲットを決め、ターゲットインサイトを発見する。ここまでに時間の9割りを使う。実際にペンを走らせる時間は1割で十分
タグラインが先、キャッチコピーは後。タグラインが戦略そのものだから
キャッチフレーズの重要な要素(byジョン・ケーブルス)
①ターゲットの利益
商品があることによる喜びMAX、商品がないことによる悲しみMAX
②新しさ
③好奇心
④シンプル&スピーディ
ブランドとは、気持ちいい記憶
ブランドロゴとは、その記憶をよみがえらせるトリガー
ブランドの強さを計る指標
①気持ちいい体験の蓄積度
②その人がその時感じている課題との関係の深さ
③ブランドロゴを目にする頻度
CMとは、商品の疑似体験をさせるもの。正確には、商品の疑似体験をしてもらいながら商品情報を伝えるもの
テレビCMがつまらないというのは、テレビCMが感情の深い部分に訴えていないから
ターゲットは商品にくっついているストーリーを買う
商品の購入は目的ではない。目的は新しい自分。商品は使用によって得られるストーリーのための手段 cf. マズローの5段階欲求
この商品を買うと、あなたの人生に���んなストーリーが生まれますよ
キャッチフレーズを書くときにも、「シーンをどう表現するか」という意識は大事
「憧れブランド」と「ブランド」
「憧れブランド」は共通認識
お金、商品というのはそれを生み出した人々のストーリーの象徴。僕らはお金や商品をやり取りしながら、人々のストーリーをやり取りしている
2案発想
「信じる」と「疑う」を同時にやる
CIというのは、その時代の変動の中で、企業がその先も生き残っていくために必要な事業コンセプト、活動領域、自分は何者であるべきかなど再点検していく作業。今後の企業の進むべき方向性を社内外に対してはっきりと知らしめる役割を持つ
CIとはその時のアイデンティティを確認・表現することではない
言葉の役割は、1つはコミュニケーション、1つは「思考の補助」
言葉が人の行動を決める。未来を考えることができるのも、言葉を持った人間だけ。だからこそコピーという言葉には、企業の未来を決定づけるパワーがある
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コピーライティングの基本中の基本的なことが、とても分かりやすく記されている良著。(ちょっと冗長と感じるところもあるけど。)
ここんとこよく出版されてた『コピーライティングの考えを日常のコミュニケーションへと応用としたもの』ではなく、またちょいと前によく出版されてた『コピーライティングの表現的なテクニックについて』を著したものでもなく、それ以前の、『ビジネスとしてのコピーライティングのあり方』についての基本的ながらも最も大切な事が記されています。
若手広告クリエイターはコピーライティングの基本中の基本を学ぶものとして、ちょと経験重ねた中堅の一歩手前位のコピーライターは改めて基本に立ち返り今までとこれからの自分を見直すためのものとして、とても良い読書体験になるのでは。
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広告クリエイティブとは、
モノとヒトとの新しい関係を創ること。
コピーライターとは、
言葉を使って商品や企業の価値をあげること。
言われたらそのとおりなんだけど、
常に意識できているかというと、
ちっともできていなくて、反省。
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noploblem の議事録をコンパクトに凝縮した内容。
これは何回も確認していきたい。
・まず商品サービスの広告を考える際には、競合をと比較し優位な点を探しだす。USP。競合優位性。
・コピーは①モノと人との間に関係を創造しているか、改善しているか②ターゲットの心に刺さる言葉か。
・ターゲットインサイトは勝手に作るな。見つけろ。
・ブランドとは気持ちいい記憶である。
・勝負。打ち合わせでだめな企画コピーを持ってきた時点で縁が切れると思え。
・最初から形にするな9割調べ考え1割書く。
・A案B案2案出す。
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2014年11月初版
小霜和也 著
==
広告コピーの本質的な存在意義や提供価値、それに従事する人間の心構えについて書かれた一冊。
5年前にnp.広告学校の生徒として学んだことを、思い起こさせられたり、新たな言葉で気づかされたり、何しろ、どっしりした一冊でした。ただ、これは誤解を恐れずいうと、ものすごい新しい内容はなかったように感じられました。それはOBとしてあそこで習ったことを、日々の仕事で反芻しながらここまで来れている証拠なのかなと。
初心忘れるべからず。
頑張ります。もっと学問もせねば。
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言葉を使ってモノとヒトの新しい関係をつくり、
商品や企業の価値を上げるのが、コピーライター。
・価値が最大化されるように商品を定義付けする。
→タグラインの役割。
ex)Reebok 「色彩の科学。アドレナリン・デザイン」
肌を守って111年。蚊取り線香
わが家は、南アルプスです。南アルプスウォータサーバー
→モノとヒトの関係を創造しているか、あるいは改善しているか。
その役割を達成するために、言葉として力があるか。心を揺さぶっているか。
・言葉は、約束。
・マーケティングの理想
=営業や販促活動、広告活動をしなくても
ものが勝手に売れていく状況
・いいコピーはマーケティング的思考がある。
ex)
好きだから、あげる。
=義理だから、あげる。な世の中へのメッセージ。
・USP(競合優位性)は何かをさぐる。
本当の敵は誰か?
・アウトバウンド=企業からターゲットへのアプローチ
インバウンド=興味ある商品へ生活者からのアプローチ
・ブランドは、気持ちいい記憶。軽い依存。
→その人が、そのとき感じている「課題」と関係がどれだけ深いか。
→自己実現を達成するためのストーリーをCMで描く。
→USPが、ブランドスイッチになる
・自分の案を出すということは、勝負するということ
・コピーをどう書くかより、
コピーを書くためにどうするか工夫するほうがエラい
・ADとの化学反応を楽しもう。
ex)「競馬って、ちょっと傷つく感じがいいね。」東京city競馬 鍼のビジュアル
・現代人は、広告を見ながら、そこに自分の不安や欲求を解決してくれる希望も見る
・CIは、思考の補助、人々の行動のベクトルとなる。
think different.
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コピーライティングの基本。マーケティングの基本。ブランドの基本。そして、コピーライターの役割と姿勢が分かりやすくまとめられている本でした。
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もうすでに話題になっていますが、遅ればせながら
小霜さんの新書
『ここらで広告コピーの本当の話をします。』
読ませていただきました。
コピーの本ってめちゃくちゃたくさんあると思うんですが、
それらとこの本が決定的に違うのは、コピー開発のための
“表現的手法”
ではなく、もっと本質的な
“戦略的手法”
を教えてくれているところです。
あえて逆を組み合わせる、時間軸を操作してみる・・・
など、今までのコピー本は言葉としての強さを高めるための、
”表現”によったものが多すぎた。
この本を読むと、
「広告コピーってビジネスなんだ。」
ということがものすごく腹落ちします。
競合の状況は?この時代に商品が訴求できるUSPは?
マーケティング思考で考え尽くした小霜さんのコピーには、
そういったビジネス的戦略が凝縮されています。
ご自身のたくさんのコピーと、その案件の売り上げも
事例として紹介してくれているので、
ビジネスでコピーを書くってどういうことなのか、実感できる。
確かに帯にあるとおり、コピーで100万も夢じゃない。
コピーって、稼ぐ言葉なんだ。そう思いました。
コピーライターを目指す人というよりは、
すでに広告業界で働いている人たち向けの実践書。
お給料もらってんだから、ふんわりコピーなんて書いてられない。
ちゃんと、役立つ、稼げるコピー書かないとなあ、
って驚異的ないいね数をたたき出している小霜さんのコラム
(新人が出すべきコピーの数は50案http://www.advertimes.com/20141121/article175167/)
もあわせて読みつつ背筋が伸びました。
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題名の通り、広告についてのお話。
広告のキャッチコピーというのは、誰かCreativeな人がいて、センスのある言葉をパッと閃いて文字を創造していて、普通の人には無理無理。
なんて考えている人には一読の価値がある。
実はある程度の論理的な思考と現場力によって、それは創造されているのです。
コップ一杯の水を置かれて、これについてキャッチコピーを書いてくれと頼まれて、それで一生懸命にコピーを書くようであれば三流以下です。。
まず、この水は何か、どのような強みがあるのか、競合他社は何かということを熟知し、必要ならばその製造過程や売られているところを実際に見に行き、購入層を調べる。そして(飲料水なら)実際に飲んでみて対象を良く観察する。
1週間の期限であれば、これに6日間は充てるべきであると著者はいう。キャッチコピーを考えるのは最後に1日で十分。
確かにクライアントにキャッチコピーを提案するときには、論理的に話を進めていくとわかりやすく納得もしやすいと思う。が、それだけでは少しつまらないと感じてしまう。
その点、著者が上手いと感じたのは、クライアントには解答案を2つ用意するということである。
一つが、上記のように王道によって得られた解。こちらは、クライアントの要求をちゃんと理解したうえで回答をしていますということも併せて伝えることができる。
さらに別に、それを踏まえたうえで奇抜な解も用意する。これによって、クライアントの満足度は飛躍的に向上するそうである。
王道だけだと少しつまらなくなってしまうし、奇抜な解答だけだとクライアントが、本当にコイツら我々の商品を理解しているのか、と疑問に感じてしまうのだ。
とくに広告業界になじみがあるわけでもないので、この書籍を読んだからどうこうというものでもないが、今後商品のキャッチコピーを見る目は少し変わるかもしれない。
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ターゲットってどうやって決めるの?インサイトってどうやって見つけるの?ってか、そもそも広告って何?という方たちにおすすめ。
新人コピーライターは、知識を深くしていける一冊だと思う。とても体系だてて書かれていて、勉強になった。
「ターゲット設定も、インサイトを探るのも、明確な論理の上で」。これが一番私は勉強になりました。
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マーケティングはアートとサイエンスの融合であるとよく言われますが、そのアートの側面で語られることの多い「広告コピー」におけるサイエンスの重要性を説いています。
広告、そしてその中のコピーに求められる役割、コピーに必要な要素を定義し、マーケティングの世界ではよく語られるUSP、ターゲット、インサイト等を使ってコピーライティングを進めていく。こういったフレームワークに始まり、具体的にコピーを書く心がけに至るまで、自身の経験に基づいて力強く記されています。
キリンビールやPlaystationの大ヒットコピーを手がけた一流コピーライターが著者ですので一段と説得力もありますね。
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コピーライトを生み出すには。
といった内容だが、コピーwriter志す人でなくても、企画アイデアのきっかけを作ってくれる1冊。