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声のやり直し
2015/08/28 22:51
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:si-de - この投稿者のレビュー一覧を見る
これまで何十年と声を出していたけれど、正しい発声方法を何一つ行っていない事に
愕然。そりゃ、自分の声が嫌いになりますよね・・・・。
この本に倣い、呼吸法や発声法を親や、学校の先生が教えてくれていたら、人生が
180度違っていたかも知れません。
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声の大切さ。
声の変化で、その時の体調だけでなく、既往歴や住環境、性格まで読み取れる。
その人の自然な声、オーセンティックボイスに気付いて磨くべきなのだけれど、社会や環境からくる心理的影響で不自然になることが往々にしてある。
生まれ持った声だが、だからこそ無意識にあると声だけパジャマで外出するようなものである。
きちんとトレーニングを積んだスピーカーは話しながら瞬きしない(ピッチがずれて若干声のトーンが話し中に変化してしまう)とか、太い男性の声のみ(70~130ヘルツくらい)を反響させるように作られた墳墓とか、知らない世界も垣間見えます。
すぐに使えるテクニックもあるのですが、まずは自分の声を聞くことからオーセンティックボイスを探すべきという王道を行く論立ては誠実さを感じました。
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確かに、レコーダーで聞く自分の声にはいつもショックを受けます…
一生付き合うものなのに、自分の声は嫌い…
確かにこれはどうにかしてみたいと思いました!
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自分の声が思ったものと違うのは当然のことで、体内を伝わって聞こえる音と、空気を介して伝わる音との違い画素の理由である。それに加えて本書では日本人が話し方、発声の仕方を訓練されていないことが原因だという。欧米では幼少期に親から話し方を教わり、その教育によって社会的なクラスが決まってしまうこともあるとか。映画「マイ・フェア・レディ」などを例に上げているが、確かにその傾向は強いように思う。さて、その対処法だが、とにかく録音した自分の肥を注意深く聴き、いいところを見つけて繰り返す。または気になるところを修正する。その繰り返しだという。実に地道な作業だが、ボイストレーニングなどでは身に付かない、その人の本物の声=オーセンティック・ヴォイスを見つけるためにはこれが欠かせないという。試しにやってみよう。
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読もうと思ったキッカケはJ-Wave。著者が出演し声の大切さを語っていた。仕事上でも役立つかと思って読んでみたが、予想外の、意外な情報の多さで面白いと思えた1冊だった。
「声を知ることは人間、つまり人類という存在の意味を知ること」といきなり大上段に振りかぶって始まる本書。仕事上のプレゼンや対人説得のコツでも書いてあるのかと読み始めたものだから、”人類が直立歩行を始めたのは600~700万年前”、”直立歩行によって喉の形が変化し、喉頭が広がった”と、そんな太古の話からなのかっ?!と最初イラっときたが、小手先の発声法等が本書の主眼じゃなかったのだ。
「声は究極の個人情報である」と、自分の声には自分の過去と現在の心身の状態がすべて刻まれている。さながら「声は自分の人生を記録し続けるレコーダー」と説くあたりでは、もう襟を正して背筋をシャンと伸ばして読まなきゃと思わされた(笑)
骨格や体組成の声に及ぼす影響はもとより、歴史、民族、気候風土からの考察も面白く、ヨーロッパの石造りの建造物と、木と紙で出来たアジア、湿気の高いモンスーン気候での発声は自ずと異なってくるというのを分かりやすく解説してくれる。更にそこから考察を深め、アルカイダのウサマ・ビン・ラディンの声に言及した辺りは実に興味深い。
曰く、ウサマ・ビン・ラディンは身長が193センチあった。ならば本来低く深い声が出るはず。しかしながら彼の声(犯行声明などの録音)は、ムスリムの男性に共通する甲高い声だった。喉を締めて声道の手前の浅い場所に共鳴させる発声は砂漠が多く乾燥した風土や、声を高く張り上げ情熱的にコーランを読む宗教上の習慣から来るものと分析する。これは、司令官としてムスリムらしい声で同胞の共感を得、心へ訴えかけるには不可欠だったのであろう。が、一方、「それは欧米の声の価値観と、あまりにも違い過ぎました」と。
歴史のifは存在しないが、「ビン・ラディンの声が1オクターブ半ほど低い重低音であれば、欧米社会の彼に対する印象も変わっただろうし、もっと距離を狭めての話し合いができたのかもしれません」という考察は、一考の余地ありと唸らされた。
確かに、好感度も嫌悪感も、声で醸成されるところが多かったりするもんだ。
その他、J.F.Kのスピーチトレーニングなどは有名な話だけど、「瞬き」までもが声のトーンを不安定にさせるからとコントロールされていたというのは驚き。クレオパトラも、文献(同時代の著述家プルターク(プルタコス)の著作)によると、「容姿が目を引くほど美しかったわけではな」く、彼女の魅力は声と会話にあったと書いているのだそうな。
近年の研究では、ロシアのゲノム研究グループが、ある種の音声(振動)がDNAの損傷を修復するという、音声によって病気を診断し治療するという研究も紹介している。声に秘められたパワー、果てしなしだ!
トレーニング方法や、聴覚と脳から声を変えていくプロセスなどの技術編は本書の最後の2章ほどしかない。小手先のテクニックを読んでやろうとの目論見を見事に覆されたが、本当の意味で自分の声を大切にしようと考えさせ��れる実にためになる内容だった。
仏の小説家アルフォンス・ドーデの「最後の授業」の例を引いて(主人公が「一つの国民が奴隷となっても、その国民が自分の言葉を持っている限りは牢獄の鍵をもっているのと同じなのです」と語る場面)、「自分自身の声を持っていることは、牢獄のカギを持っているようなもの」と著者は記す。
牢獄の扉じゃなくても、声によって、なにか新しい扉を開くことが出来ると思うと素敵じゃないかな、と思えた一冊。 佳書なり。
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自分の声に嫌悪感があるのは、自己評価が低いから。声には体型や精神状態やものの考え方なとが表れるらしい。
作り声で暮らしているひとは、本当の自分を見失っていて、悪くすると鬱病に。
自分の本当の声(オーセンティック・ヴォイス)を出すようになると、自己実現するようになる。
探しかたは、自分の声を録音して、好きな自分の声を見つけてその声を出していくこと。
理屈はよく分かった。しかし、自分の声が、本当に嫌というか恥ずかしい(´・ω・`)ショボーン
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「声」には興味がある。
歌うのも好きだし、褒められることも多いので。
ただ、ひとりで人前に出るのは苦手なので心臓バクバクなんだけれども。
しかも自覚無く、無駄によく通る声らしいので、テンションあがると「うるさい!」と言われることもあるんだけどw
自分の声って「これが私!?」みたいに他人の声のように思うけれど、別に不快ではないし。
確かに不快な声はあるし、ボソボソしゃべられると「ハッキリ言えや!」とイライラするし、声で好きになっちゃうこともある。
まぁ、話し方やしゃべり方や、その内容にもよるけどねw
いろいろ思い返してみると、なるほどねーと思うことも。
自分の声を録音すること自体恥ずかしいので、実践はしないような気がするけど、なかなか面白い出会いではありました♪
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知識や理論や、驚くことに実践も驚くほど少ないくせにほぼあてずっぽうでこじつけている。啓蒙書に近いが啓もうされるわけもなく、ぺらっぺらに薄い。音楽を好きですらない。むしろ音楽の自由を、広さを、狭めるものだ。害悪でしかない。
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なんとなく気になってはいたものの「角川の新書か。。」と思い留まる理由いっぱいでなかなか踏ん切りつかなかったが思い切って買ってみた。買って正解。
まず、この著書が本書で伝えている知識は、生物学をちょっと齧ったような知識ではない点に驚く。しかしながらもう少しサイエンスな肉付け(参考文献等)は絶対に必要。
ちなみに大統領選について本書では、素朴に「話し方や単純なピッチ」に注目して勝者を判定しているように読めるが、大統領選における音声について本国で行われた研究結果では、候補者の声に「500Hzよりも低い音が多く含まれる」方がほぼ勝利しているという結果が出ている。
これは本書の主張を否定する研究結果ではないが、こうした研究結果を無視して自説を主張してしまうのは、カドカワ新書らしい「浅さ」と「正しさ」に溢れていると感じる。
あと、著者が声から情報を得るのと同じく、こちらも「本を一冊を読めばある程度は著者の思想やイデオロギーを読める」のも確か。社会的な主張はおおっぴらには書かれてはいないが、その匂い立つ「著者の思想」にはちょいむせた。さすがカドカワの新書って感じ。
「声」が自身の精神も含めた身体にもたらす影響や、発声から相手の身体の状況、自分自身を知る手がかりとして利用する技術など。声にまつわるポピュラーサイエンスの新書としてはかなり読み応えがある。声を知ることで自分を知る、という(自分にとっては)新しい考え方を知ることができたという点では読んでよかった。
https://twitter.com/prigt23/status/1042017290621837312