紙の本
嘘つきばっかり
2022/07/01 23:05
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投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ハワイの滞在型プチホテルで起こる事故死、そこからそこにいる人々の嘘が少しずつ分かってきます。
明るいリゾートとはちょっち違うハワイが味わえる。
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ハワイ島の気候(行ったことないけど)と物語の進み具合の空気感がマッチしていて読みやすかった。ちょっと盛り上げた割には残念かなという部分もあったけど、全体的には面白く一息に読めた。
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ロードレースを舞台とするミステリーが有名な著者の作品。
生涯一度しか泊まることができないハワイのホテルを舞台とし、そこに人生を見つめ直すための時間として三ヶ月間のロングステイをする若者と同時期に泊まっている日本人、ホテルを切り盛りする女性、その旦那で繰り広げられるストーリー。
みんなそれぞれ過去に何かを持っていて、旅の途中での出会いにおいてはそこまでのバックグラウンドを知る必要もないと考えてはいるものの…
ハワイ島がもつ11の気候帯だったり、ピーベリーっていうのがコーヒーの種類だったり、結構いろんな雑学も身に付き面白い。
ずいぶん昔に一度訪問したことがあるが、やはり全然上部しか見れてなく、改めてゆっくりと訪問してみたい気になった。
オアフ島ではなく、ハワイ島。
コナコーヒーの旨さは覚えてるんだけどなぁ。
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面白かったです!! 孤島ミステリの変形かな、という期待を持って読み始めましたが、ほぼ半分近くまで事件の匂いはありません。それでもハワイ島の素晴しい描写や、物語の力に引っ張られ、最後まで読み進めました。読み終えて思ったのは、とても力強い、愛の物語だということです。切ないけれど、今後に希望が感じられる結末でした。
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ストーリーとしては程々だが、文章は何ともいえない雰囲気があって好きだ。主人公"木村淳平"の心情の書き方が良い。
又、些細な事をドキッとさせる所も上手い。
整形や偽造パスポートに関しては、無理な感じもするが、、
始めは木村淳平に同情と好感を持っていたが、話が進むにつれ自己的で何かウジウジした奴だと思ってきた。
でも最後で少しだけ、良くはなったかな。
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はじめの方はどういうストーリー展開になるのか予想がつかなかった。そしたら木崎はなんとxxxxxxxxだった。普通では無いな。この話は期待したものとはかなり違っていた。結局何だったんだという感じ。サクリファイス、サヴァイブのシリーズはいいね。少し通じる所はあるけど。
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職を失った木崎淳平は、鬱屈した心を抱えてハワイ島にやってきた。長期滞在型のホテル・ピーベリーは小さいけれど居心地が良く、他に四人の日本人旅行者がいた。だが、ある夜、客の一人が淳平に告げる。「楽しみにしてろよ。今におもしろいものが見られる」不吉な予感の通り、客の一人が溺死し、やがてもう一人-。様々な気候を併せ持つハワイ島の大自然と、人生の夏休みに絡め取られた人々の心の闇。巧緻な筆致で衝撃の真相へと導かれる。一気読み必至の傑作ミステリー。
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ハワイ島の小さなホテルの話。
ミステリ色は薄いけど
ハワイにちょっと興味を持てた。
多くを投げ出して
少し長い旅をしたい。
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著者の作品ではサクリファイスとエデンを読んだけど、その2つがすごい良い作品だった。
これはそれを超えるものではないけど、面白かったです。
最後に謎解きがあって終わるけど、それより彼らのその後が知りたいなあ。
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元小学校教師の主人公が、友人に勧められて、ハワイ島にある小さなホテル「ホテルピーベリー」へ行くことを決める。そこは日本人が経営する小さなホテルだが、一度きりしか宿泊することができない。ビザなしで滞在できる3ヶ月が最長の滞在ということになる。
主人公が滞在している間に起こった事件を描いたミステリー作品。
舞台はヒロ周辺。
すごいひねりがあるわけではないものの、人間の心理描写が物語を動かしていく。むしろ恋愛要素はなくても良かったかもしれない。
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16の気候のうち14はハワイで起こりうるという。
楽園とは違うヒロというから見た景色はハワイの気候のように色々な感情を喚び醒まさせる。
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タルト タタンの夢を読んで面白かったので、著者の違う作品ないかなぁ。思って探したら本作品に出逢った。
しかも、私の好きなミステリー。
ページを開いて一文読むごとに、磁石のS極とN極が強力にくっつくみたいに吸い寄せられた。一文読むごとに文章達が、"ほら、早く真相にたどり着きたいでしょう?こっちへおいで。"って語りかけてきて、一気に読みほした。
文中にも"楽しみにしてろよ。今におもしろいものが見られる。"とあるけれど、その通り展開していく物語。
ミステリーでもライトな部類なんだろうけど、たまには重くないミステリーも良いなぁと感じた。
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近藤史恵のホテル・ピーベリーを読みました。
日本で心に傷を負い、職も失ってしまった木崎淳平は友人の杉下のすすめでハワイ島のヒロの町にあるホテル・ピーベリーに滞在することにします。
ホテル・ピーベリーは誰でも1度しか宿泊することが出来ず、しかも最長3ヶ月までというホテルなのでした。
ホテルを切り盛りしているのは和美さんというやせ形の女性でした。
ホテルに滞在していた佐奇森、蒲生、青柳、そして淳平と一緒に到着した桑島さんのホテル生活が始まります。
和美さんや宿泊者たちとの交流の中で淳平も癒されていくように見えたのでしたが。
しかし、蒲生がプールで溺れて亡くなるという事件が起きます。
そして続けて青柳がバイク事故に遭って亡くなってしまいます。
立て続けに死亡事故が起きてしまったことから、和美さんは憔悴してしまいホテルを閉めてしまうことを決断します。
ところが、杉下がハワイに淳平を訪ねて来たことにより意外な事実が明らかになります。
謎解きもおもしろく読みましたが、ハワイの風景の描写も心に残りました。
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予想していたよりたくさんのものを内包していて、そのどれもが微かにながれてゆくようで、妙に胸をつかんでいく。
この人の極限をさらりと描く文体、好きだなぁ。
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そもそも私はミステリーというジャンルのファンではない。だからミステリーとしての構成がどうこうということは言えない。でもなんだか近藤史恵がずっと以前から好きだ。
かつて、デビュー作「凍える島」や「ガーデン」の、身をえぐるような陰鬱なミステリーによって近藤史恵を印象づけられた。だからこの人の真骨頂は、今でも箱庭的な舞台で展開する、極限の心理描写だと私は思っている。
面積の上ではハワイ諸島最大といってもオアフ島に比べれば田舎、ペーパードライバーには移動困難なハワイ島という「島」がまず密室で、たった6室、リピーターなし、3ヶ月までという特殊な条件付けがなされたホテル。わくわくする舞台立てだ。
昔から知ってます風なことを書いてきたが、実を言えば近藤史恵を読むのはひさしぶりだ。
この作家は、絶望的な状況を鮮明に描き出す、乾いた筆致が魅力だと思っていた。心理描写こそ、と思っていた。
だがホテル・ピーベリーを読むと、和美さんの作る食事や折々に出てくるコーヒーも(味覚・嗅覚)、ハワイ島の風景(視覚)も、静けさ(聴覚)も、めまぐるしい気候や情事(触覚)も、この人はこんなに具体的に魅力的に世界を描く素晴らしい力量の作家だったのだと改めて気づいた。
私にとっての近藤史恵を、その筆の運びをほどよい長さで堪能できた、という意味で大満足ではあったが、主人公の昔と今のそれぞれの恋について冷静に考えると、嫌悪を催す人もいそうなので、人に勧めることはしないと思う。
お気楽な観光で良い、ハワイに行きたい!