紙の本
切なく優しい
2021/07/19 15:18
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投稿者:ぱぴぱぴこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
全部がハッピーエンドというわけではないけれど、珠玉の優しいお話が6つ。
とても丁寧な心理描写がされているので、そういった作品が好きなら、きっと楽しめると思います。何度も読みたくなる作品です。
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ああ、もうほんとに、たまらなく好き。
ずっと待ってました。また会えて嬉しいです。
(追記レビュー)
福島先生の描く漫画からはいつも、純粋さのようなものを感じる。
だから『アマリリス』のように重く切ないテーマを扱った作品でも、なんだかすごく、とてつもなく、愛しいのだ。
というよりむしろ「だからこそ」、というべきかも。青年誌向きのテーマだからこそ、内にある純粋さが強調されて見える。
その純粋さに触れていると、私はとても安心する。
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一部で話題だった、「サムライうさぎ」福島さんの異色短編集。
アマリリス…いや、それは後にして、えーっと…ハオラン兄さんかっこいいです。あと!ルチア!ルチアー!かわいいよー!何気にこれが一番ラブ要素インモラルな気がする。
…インモラル…インモラルか…。
さて、というわけで…表題作の「アマリリス」だ。これが表題作か…いや、いいと思う。切なくて良い話だ。
まあ借金のカタにへんたいのおじさんに売っぱらわれて女装していかがわしいことさせられるお店で働く少年のお話なんですけど!実に…正道で良いと思う…!うつくしい。あくまで友情である、友情だからこそ、というのが良いなあやっぱり…。ところであのお茶の入れ方最高にやばいですね。
ではキャラクター的に一番萌えたのは誰か、というとそれは豊島くんだった。
豊島くん…まずいだろう…「父も板東大介のように~」のところとか…危ないだろう…大好き…。
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福地翼の系譜だと思っているので、
サムライうさぎの終盤がかなしすぎて、
ああいうふうになっていない福島鉄平が見られるのではないかと思って買いました。
連載取れないには取れないだけの理由があって、
この人のまんがはとにかくわかりにくい。
絵柄に特徴がありすぎるんだから、
話はせめてすっきりさせて。
同時発売のスイミングに比べて、
こっちは大人向けの作品集なんだけど、
肝心なところをぼかすからわかりにくくなるし需要も減らしてしまっていると思う。
ディテールにコマを割きすぎて、
核のところが駆け足になっちゃってるよ。
特に表題作のアマリリスおよびそのエピローグ。
わたしの読みが足りないだけならごめんなさい。
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ショタ好き、BL好きの話題にのぼった表題作、アマリリス。誰もが掲載時の終わりかたにもやもやしただろうなぁと。それもこれも、書き下ろしで胸を撫で下ろせるかと…。私はこのオマケすごく、好きです。私と小百合もだけど、この終わりかたに福島さんの描きたいことが凝縮されてるんじゃないかな?
こんだけ誉めといてなんですが、個人的にはハルよ来いと、ルチア・オンゾーネ、待つが最高に好きです。濃い。とりあえず濃い短編集です!
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ジャンプに『サムライうさぎ』を連載してた福島鉄平が、「へんたいのおじさんに売られてしまった」り、孤児院を出て「せいどれい」になることに脅えたりする主人公を描くとは思わなかったけど、よく考えたら『サムライうさぎ』だって14歳で結婚させられる話だ。BLも百合も女装子も、っていうバラエティに富んだ短編集だけども、おおまかに言ってテーマはいつも「大人になってゆくこと」であり、そしてときどき(『サムライうさぎ』も例外ではなく)強制される「性」がそのターニングポイントになっている。
あと「私と小百合」で弓道の掛け声「よしっ!!」がポイントになってますが、『サムライうさぎ』連載前に「よしっ!!」っていう読切描いてます。
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アマリリス良かった。
へんたいのおじさん視点、いじめっこの視点で漫画が読みたいと思うくらい世界観が好き。
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やはり表題作「アマリリス」が至高…と思ったら他の作品も引けを取らずかなり良いです。福島先生の可愛らしいタッチと倒錯的な世界観の相性が素晴らしい…
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Twitterでリツイートが回ってきて興味を持った作品。
短編集。
最高に面白いです!!!!!!!!!!!
のめりこみやすい可愛らしいポップなイラストとはあい反して
なかなか研ぎ澄まされた痛い内容も含みます。
青年誌ならでは。
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友情と恋の狭間、子供と大人の狭間を揺れ動く少年少女をリリカルにセンシティブに描いています。ほのかに薫るエロスは手塚治虫のロリエロの系譜ですね。丸っこい手足が可愛い。
ジャンプで連載してた『サムライうさぎ』の人だと知って驚きました。こんな作風のマンガも描くんですね。良質な短編集です。
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サムライうさぎから大分期間が開いていたので、買いそびれていたがたまたま見かけて「スイミング」と一緒に購入。
こちらは青年誌で掲載さえた短編5作品と描き下ろし短編2作収録されている。少年誌では取り扱えなさそうな題材で書かれているものもあり、こうゆう作品も書くんだなと思った。
今回は短編集なので、またがんばって連載を獲得して欲しい。
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作者の他作品については未読。本屋で見かけて気になり入手。なんとなく、あぶない香りのする表紙絵が印象に残っていたからだ。それぞれの作品のキャラクターの持つ特性が、それだけでも面白かったので色々な人間の魅力に触れてきた人なのだな、と思わせられる。良くも悪くも、魅力的。誰もが幼い時、当たり前に受ける制圧に、進行形でおかされている少年少女たちの思考や行動が酸っぱい。メリハリのある線が少年少女たちを表現するのにマッチしていた。いつでも消えてしまいそうな幼く繊細な線と、誇張しているくらい元気な太い線とがその登場人物たちの心をも表しているように思えた。絵柄は最初、題材に対してポップすぎるかな?とも思ったけれど小百合ちゃんが可愛すぎたし、物語に合わせてうまく描き分けてあるのだと理解した。
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青年誌掲載の読み切りを収録した短編集。表題作「アマリリス」は借金のカタに女装パブに売られた少年・ジャンの物語。
勉強もできスポーツも得意、明るく母親想いのいい子だったジャンが汚い大人の世界を知って堕ちていく姿が痛くていじらしく愛おしい。
女装、ショタ、百合、BL、同性愛などやや倒錯的な要素を含む刺激的な題材を扱っているが、むしろ見所は思春期の少年少女のナイーブかつデリケートな変化を詩情に乗せてすくいあげる、リリカルで繊細な心理描写。
汚れた自分がそばにいたら友人までも汚してしまうと怯えるジャン、「きれいはきたない、きたないはきれい」の格言さながら彼を取り巻く環境が荒み翳りを帯びる程にひたむきにポールを想い自ら汚れ役を演じ身を引こうとするイノセンスが光る。
本作には大人びてシニカルな眼差しと斜に構えたシビアな態度のキャラも多く登場するが、そんな彼や彼女がふとした時に見せる背伸びした虚勢が剥がれた素顔の脆さと弱さ、無垢さや純粋さには心打たれる。
貴族の令嬢としてわがまま一杯に育ったルチアの人を見下し小馬鹿にする嘲笑、卑屈に媚びた醜い笑顔、洟水や涙をどばどば垂れ流す泣き顔といい、やや誇張された表現ながら多感に移ろい動く感情がストレートに伝わってきてぎゅっと胸を掴まれる。
ジェンダーを跨いだ描写が多いのは、成熟した男と女になる前、未だ男でも女でもない「子供」という未分化の性から羽化する通過儀礼と解釈。とはいえセクシャルな行為もキスどまりなので、その手の作品に免疫がなくてもさほど抵抗は感じない。
登場人物がいずれも弱さや歪み、劣等感を抱えているのも特徴。
全編通して共同体から迫害され忌避され孤立し、疎外感を味わってる子供たちのささやかで甘やかな共依存(「この美しく残酷な世界で二人」)と、その自立を描く物語と思った。
それを踏まえて単行本の描き下ろしを読むとポールとジャンの関係性が昇華され、なお一層感慨深い。
コーヒーを飲み干した後に溶け残る砂糖のようなほろ苦い余韻が素敵だった。
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最初のタイトルの話が1番面白い。ダークなので…
残りもダークな話かと思いきやハッピーエンドなので、ちょっと一話目を引きずって読むと期待外れ感がある。