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山内マリコさんの言葉運びってフランス映画を彷彿させるな、と前々から感じてたのでこの題材はぴったりだと思ったら、やはり山内さんは短編がうまい。逆に長編は退屈なのが傷だけど。
どれも短いパリに想いを馳せる女の子たちの物語。中でも好きだったのは、はじめの猫いるし、と、恋する女。
恋する女の不倫の末結婚に至った夫のゾッとする恐怖がよかった。別れを切り出される時に、それでどうかな? きみの方にもそういう人がいるわけだし、やんて切り出されたら身も蓋もないじゃない。怖い怖い怖い!
猫いるしであゆこがまぼろしのフランス映画を求めにパリに行くことを決意したところで終わり続きが気になってたのだがセ・ラ・ヴィで再会できたのは嬉しかった。
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【2014/11/27】
紹介者:むらかみかずひろさん
レビュー:米山
紹介してくださった村上さん自身はまだ読み始めた段階だったようですが、著者と仲良くお付き合いされているとのこと!(男女の仲ではないとおもいます)
出版する本の表紙にまでこだわりを持った繊細な著者ということで、著者の人柄を紹介していただくだけでも興味を持ってしまうものだなぁと感心したお話でもあります
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山内マリコさんの作品は、やっぱり新作を追いかけてしまう。今回は共感ポイントが大きかったなぁ。
東京で働く地方女子、平坦な繰り返しにどんづまりの女子の悩み、もやもや。普遍的なんだけど、こういう小説があることがいいなって思うし、私は好きだ。
凝った装丁もすてき! さすがフィガロ!
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装丁が好きで、しおりとしてついている青いリボンがパリって感じでおしゃれだなぁと!
パリを、ただ華やかで素敵ってだけではなく、雨ばかりだったり結構ゴミが落ちている、なんて色々な表情が垣間見えたのが面白かった。
『雨ばっかり』みたいに、誰かの一言で見える世界が全く違ったものになるのは共感しました。
様々な言い訳を越えて、飛行機に乗れた人たちが感じることのできる解放感や風が清々しい最後の話に救われた感じがしました。
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フランス パリと女性をテーマにした短編集。パリについてあまり知らない私でも楽しく読めた。パリってどこだっけ?と呟いてしまう程の無知っぷりで恥ずかしい。女性は海外に憧れるんだろうなと思う。自分自身が知らない未知の世界への憧れというものに美しさを感じる。この短編集もそんな感じである。山内マリコらしさが満載の一冊だった。
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憂鬱な日常の対極にあるパリに憧れる女性達が、
「えいやっ!」と勇気を出し、夢を叶えるフランス旅行へ。
いざ行ってみれば、人種差別があったり街が汚かったりで幻滅することもあるけど、
自分の枠から一歩踏み出した彼女達は幸せそう。
幸せって結局は自分の内側にあるものなんだよね。
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それぞれの話のつながりが今一つ見えなくてわかりずらかったけど、フランス文化とかトラベラー向けの情報誌みたいな感覚で楽しめた。あとカラフルな挿絵が陽気なラテン風で素敵だった。
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日常のもやもやに共感。登場人物が自分のペースややり方で折り合いをつけて、実際にパリに行く姿になんか励まされた。
私にとっての「パリ」は北欧とイギリスで、それは中学の選択授業で旅行計画を立てたことに始まるのですが、いつか必ず行ってみせる、と改めて思ったのでした。
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山内マリコさんの作品は全て読んでます。
今回の作品はパリに思いをよせるいろんな世代の女性が登場人物。もやもやしている気持ちを持ちながら生活している女性たちがパリに興味を持ち向かうまでの道のりの短編。短編と思いきや、最後の書き下ろしで同じツアー客として再開できる。さっきまで読んでいたのに最初から一人ひとりを読み直したくなる。パリじゃなくてもこんなツアーどこかにないだろうか。行きたいな。
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小説の切り口っていろいろあるんだなと思った。
パリというキーワードの短編。
いろんな主人公がいて、最後の章でみんな顔を合わせる。
パリってやっぱり若い頃は憧れちゃう。
だけど、私も今は行かなくても大丈夫って思えるくらい、世の中の情報は溢れている。
それで満足かな。
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10人の女性のパリにまつわる短編集、
そして最後の章で1つにまとまる、てやつです。
山内マリコ✖︎パリ、読まざるを得ないでしょう。
どの話もそれぞれが悩んで
人間味があって悪くない。
そして最後にそれぞれがいろんな気持ちを持ってフランスに集まり、
その中で過ごす気持ち良いバカンスの描写がなんとも言えない幸せな気分になります。
ラベンダーが香って
心地よい風が吹く中で
皆んなでワイワイ長机でたっぷり時間をかけて味わいながら途切れないおしゃべりに興じながら…
そんな光景を感じる。
私はフランスにも住んだことも友人もいないのに
なぜにフランスの生き方に魅了されるんだろう。
でもきっとそんな人が多いからこそ
この世の中にはフランスを題材にした本がやたらめったらあるんだろう。
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淡くて可愛い雰囲気の、タイトル通りの状態の短編が沢山と、最後にそれらより長めの、それぞれの登場人物が揃う舞台をパリに移したお話がひとつ。サクサクしたクッキーみたいに軽やかでお洒落だった。パリ行きを決意するきっかけになった映画に、偶然パリの映画館で出会うところがロマンチックだった。
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短編小説はあんまり好きじゃない。よくある感じかな、と読み進めていったけれど、どのエピソードもどこかしらに自分を投影できて、心地よい長さ。サラサラっと読めてしまったし、終わり方がいい。難しく考えなくとも、「あ、私も、これしてみたかったな。してみよっかな」なんて歩いていけてしまえるような本。好きでした。
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様々な想いを抱えた女性たちが、パリへ行くという目的をもち、パリへ行き、自分の人生をなんとかリスタートしてみたい。そんな想いが実行できるのはパリではないかと。四苦八苦しながらも生きていく女性の逞しさは美しいと思った。
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フィガロジャポンで連載されていた「パリ行ったことないの」。まったく挑発的というか…パリ行ったことない読者の面々は、どんな気持ちで読んでいたのだろうか。
パリ行ったことない、連れてけという娘に読ませようと思ったら読んでくれないので、場違いながらパリ行ったことあるオッサンのワタクシが読みました。
パリ行ったことない、という心の小さな闇を抱えて生きる人達、だったり、パリなんか気にしてなかったのに、突然自分の意識に現れて困惑したり。
短い連載なので、パリ行ったことないジェンヌたちは、バッタバッタと片付けられてしまう、というか、片付かずに話が終わっちゃうような人もいる。
みな、パリに謎の期待をしていたり、パリに逃避したり。なんか、すっきりしない話ばかりで、「パリ行ったことないの感」が強まっていくのに、最終話と描きおろしが美しい話になってしまっていて…ちょっともったいない、もっとモヤモヤして終わりたかった。