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明治維新以降の日本の歩みは、韓国併合・日清戦争と列強を見習った植民地主義による侵略の歴史という文脈で語られますが、果たして、その実相はいかがでしょう。渡辺氏は、近隣国との国交の樹立にあたって、どれだけ列強の軋轢を避けるよう腐心したか、どれだけ抑制的な外交をしてきたかを読み解いていきます。それにしても、清国・朝鮮・ロシアと、その振る舞い方は120余年経った現在も代わり映えしません。DNAのなせる技でしょうか?とすると、日本も同じDNAの影響下にあることは変わりません。だからこそ、歴史に学ぶことは重要ですね。
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対立から協力へと移ろうとするアメリカとイギリスの関係を背景におくと、19世紀後半から20世紀初頭にかけての日韓交渉や日清戦争にはこれまで触れてこられなかった面が多々あることがよく分る。
独立擁護の時代から愛想尽かしへと至る米韓関係の変化を関係各国の基本資料に基づいて跡付けた大変な労作。
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明治以降の激動の歴史を丁寧に読み解いていく。
なぜ日本が朝鮮に開国を求めたのか、なぜ日清戦争が起こったのか。
外国との衝突や協調などを二国間だけで捉えても、対外的な宣言を純粋に受け取っても、事実は正確に理解できないということがよく分かる一冊。
リンカーン大統領が奴隷解放を宣言するに至った背景や、木戸孝允が朝鮮開国を決意したであろう背景。何もかも、一筋縄ではいかないなと。