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『NO!ヘイト』http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4907239106で、もっと知りたいと思った弁護士による本。
ヘイトスピーチとは何か、なぜいけないのか、ここまで広まる要因、法規制の効果と弊害、など基本的なことから説明してあるので、「ヘイトスピーチって最近よくきくけどよくわかんない」って人におすすめするのによさそう。
カウンターの部分が面白かった。
「しばき隊」をはじめとしたカウンター側は、「コリアンを守ろう」ではなく「日本の公正さを守ろう」とした。
だから右翼も左翼もなく「いやあれはダメでしょ」でつながれた。
運動の主体が部外者だから、「在特会vsコリアン」ではなく「差別主義者vs差別に反対する人」の構図をつくることができた。
それと、反原発で盛り上がった普通の人が参加できる政治運動、知識がなくてもマイノリティの友だちがいなくても参加できる敷居の低い運動ってとこも重要。
なるほどー。でもこれは「あいつらと違って高貴な日本人がそんなひどいことしちゃダメ」という反ヘイトとみせかけたヘイト扇動と紙一重な気がする。
政治家の責任についてもきちんと書いてある。
政治家には「対策しない罪」以前に「扇動する罪」があるけれど、これは従順にいうこときいちゃう市民の責任もあるよな。
今のところ日本では政治のてっぺんに期待できないから、市民が成熟しなければならない。
あっちがわの人と、こっちがわの人とがぶつかって、譲れない原則を守るために少しずつ進んでいくしかない。
ああこれが「不断の努力」というやつなのだなと思いながら読んだ。
もう読んでるだけでいい時代じゃなくなっちゃったんだ。
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ヘイトスピーチのカウンターデモが「しばき隊」とはセンスのないネーミングだ、と思っていたが、彼らは本当にレイシストをしばきたいのであって、怒りがその行動原理だ。その怒りの出どころに紙数を割いていないのは若干説得力にかけるけれど、でもまあ、ああいう連中に理を説いても意味がないし、結局同じレベルでつかみ合いをするのが一番効果があるのかもしれない。それで新大久保のデモは止めれたらしいし。
弁護士らしい論理的な分析が面白い。本当に「在日特権を許さない」なら「在日特権」を与えているのは政府、ほかならぬ安倍政権なんだから、デモの行き先は霞ヶ関だ。もっとも在日特権どうこうはどうでもいいのはほかならぬ在特会が一番よくわかっているだろう。いじめる相手が欲しいだけなんだから。
それにしても、日本もここまで来たか、と思う。諸外国の法制はそれなりに参考にはなるが、人種差別といじめは犯罪と定義して加害者は片端からしょっぴくようにしないと被害は減らないんじゃないか。
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表現の自由がどこまで許せるのか?その答えが書いてあった。言葉の暴力が質的変化をしてファッショにつながる。
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誰かを守るとか、誰かのために、動き出したんじゃない。差別を無くしたい!差別を許せない!と、それぞれ思いを持った個人が集まってできた「しばき隊」。鶴橋で、ヘイト・スピーチをしてる在特会。黙ってみてると、認めてることになってしまう(黙認)。差別や偏見は、日常にあるんだ。