紙の本
自画像からみたゴッホ
2015/01/26 23:39
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投稿者:falcon - この投稿者のレビュー一覧を見る
ゴッホの自画像だけに絞って、その代わりすべての自画像を網羅して1冊にまとめた本で、自画像の変遷からゴッホの足跡をたどる、新鮮な視点を持った本でした。
過去に見たことのある自画像も必ず出てくるので、その自画像の描かれた背景や同時期にどのような絵が描かれていたかが分かって、絵を理解する上で参考になりました。
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極めて刺激的。ゴッホへの見方、絵画の見方、最後のエピローグでは歴史の見方すら変わる。炎の人ではなく、試行錯誤をする人がゴッホ。絵画を通して絵画にならないものを求めた部分も感じた。著者のように筆力がある学者さんっているんだな。
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ゴッホは37歳で自殺をしてしまった。彼が長生きしていたら、もっとたくさんの絵画が出ていただろう。残念なことだ。それにしてもオランダにいると自殺したくなるのだろうか。
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40数点の自画像は35歳からの4年間に集中的に描かれていることに注目して、ゴッホの真髄を再評価した好著だ.1888.12.23に自分の耳を切断するという異常な行動からか、狂気の天才を称されているが、実際にはそうではないことを証明している.P142のフランス語の手紙の語句の解釈が面白い.肖像画が登場した歴史を踏まえて「ゴッホは短い生涯のなかで、人類の長い美術史の諸時代を駆け抜けた」と述べているのに共感した.また、画家を評価する上での注意点を「絵以外の"事実"で作品を解釈理解すると、"事実"が誘い出した"虚像"のゴッホを見てしまうことになりかねない」と言っている.その通りだと思う.
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ゴッホの絵を見に行く予定があり
そういえば何も知らないなと思い手に取った本
読書目的からサラッと流し読みですが
知らなかった事が沢山あって絵の理解が深まりそうです
1番驚いたのはゴッホが牧師を目指していた話
信仰心が強いが故 教会のあり方に疑問を持ち
自らの信仰心を絵で表現しようとしたと言うところに
非常に興味が持てました
絵を見に行く前に一読の価値あり
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ゴッホ展の前に参考図書2冊目。
ゴッホの描いた大量の自画像を元に、ゴッホについて探っていく。本書では自画像以前の時代、自画像の時代、自画像以降の時代と3区分されてゴッホの人生や精神世界を見ている。
自画像の時代には多くの自画像が載っているが、素人目に見ても初期と末期では描き方がまったく違うことがわかる。最初は茶褐色で暗くのっぺりした自画像から、ブルーが中心になり躍動感のある筆使いが特徴的な自画像に変貌していく。著者は精神世界を推察するというより背景の描き方やタッチについて各自画像を比較しながら語っている。
こんなにもある自画像は何のために描かれたのか?画家としての自己に目覚め、自分という存在をどう描き出すか。発作が起きて施療院に移ってからは自分の内面を見つめる自画像になっていると筆者は語る。
また、本書には筆者の感じる、ゴッホが色やタッチや背景、描いているものを選んだ理由が書かれているが、ゴッホは本当に意図があって描いていたのだろうか?素人なので分からないが、少々筆者の考えが強すぎる気がしてしまう。。
ゴッホに関する本は2冊しか読んでいないが、ゴッホは決して気が狂った人間なのではなく、痛いほど他人に優しい人だったんだなと思っている。
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ゴッホの描いた自画像を軸に、ゴッホがかいた主に手紙を道案内としてその「絵」の内面を旅する...ガイド版...といったところだろうか?
自画像とはあるけれど中には風景かなども含まれている。
風景画が自画像か?と問いながら読み進むとそのキャンバスに書き込まれモチーフ一つ一つに意味があり、自己投影という事に行き着く...
素晴らしい解釈、洞察、そして時代背景...
自画像は時系列に沿って解釈されており、その裏付けはゴッホがテオに宛てた手紙が主であった。
こんなにも多くの自画像を残したのか...と驚く。
自己の内面に目を向け続けた画家なのか?とも思ったり。
ただゴッホの絵に興味を持ち何冊か読んで見たけれど
この自画像に焦点を当ててゴッホの内面に触れられた事は
何冊かの本を読む順番としてもちょうど良いタイミングだったように感じる。
掲載されている絵画はその所蔵先があとがきの後に掲載作品リストとして載っている。
思わず本物を見て見たい!と思うものも多数あり(海外)
タイトルの紀行にも繋がるなぁ〜と思ったり。
引用図書の記載は本文中にあり、さらなるゴッホを求めて読んで見たい!と思うものばかりであった。
素晴らしい本だと思う。
他の著書も読んで見たいと思う。