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紙の本
先人への感謝、顕彰を。
2015/01/19 21:49
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:浦辺 登 - この投稿者のレビュー一覧を見る
戦後70年、平和ボケした日本人にとって、「帝国海軍」という言葉にさえ嫌悪感を示す方がいるという。その嫌悪される海軍の航跡を30代半ばの著者が、帝国海軍をどのように書ききったのだろうか。
まず、第一章から八章まで、帝国海軍の誕生から消滅までを述べている。そのなかで、日清戦争、日露戦争での帝国海軍の健闘ぶりが綴られる。しかし、なんといっても、本書の中核になるのは、先の大東亜戦争での帝国海軍の奮闘ぶりである。
その一つ、一つを事実に基づいて記述される。そこに戦闘シーンの合い間、合い間で戦闘現場に居た方々の証言が臨場感を高める。戦争体験者であることは、長寿国ニッポンとはいえ、相当なご高齢の方ばかり。記されている証言はコンパクトにまとめられているが、実際のヒアリングはどれほどの時間と労力を要したのだろうか。記憶違い、失念など多々あるかと思うが、そこをインタビュアーである著者が丁寧に、丹念に聞き役に徹した跡がうかがえる。
なかには、語りの思い方もおられただろう。何か、食い違いから激怒される方もおられただろう。戦場経験も無い奴がと、見くびった方もおられただろう。
地道な戦史の確認作業、聞き取り調査、そして、なによりも著者が先人への感謝、顕彰をしたいという強い気持ちの表れが本書の内容をグンと高い位置に押し上げている。
今年は戦後70年ということで、マスコミ各社は様々な特集を組むだろう。しかし、例年通り、一過性の上滑りであることは間違いない。なぜなら、そこには真摯に先人たちに向き合い、感謝の誠を捧げる気持ちがないからだ。
あのペリーによる大艦巨砲におののき、開国した日本が、100年を経ずしてアメリカと戦争をしたなど考えられるだろうか。アジア諸国が350年近くも欧米の植民地として虐げられたことを思えば、なんと素晴らしい日本の先人たちだろうか。
いいかげん、日本人は覚醒しなければ戦陣に散った方々に顔向けできないのでは
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