紙の本
マジックいるのか?
2022/07/21 19:51
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投稿者:マリコ - この投稿者のレビュー一覧を見る
話のテーマは良いのだけれども、必ずしも、マジックと絡める必要性があったのだろうか。それが大いに疑問です。
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学園の謎ミステリー
2021/08/01 22:50
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投稿者:ぽんぽん - この投稿者のレビュー一覧を見る
シリーズ第2巻。高校生のラブコメとかなりダークな人間関係とコントラスト鮮明な物語群。ヒロイン酉野と須川の意識しあっているけど踏み込むのに躊躇する初々しさが良い。サンドリヨンでの須川による「酉野さんに会いに来たんだ」は悶絶級です。一方で、不登校の女子生徒・井上さんを巡るあれこれでは、爪弾きを怖れイジメに加担したことへの後悔が描かれる。この部分は再読してようやく理解できた。彼女等の関係修復ができることを望む。あと八反丸さん謹製のジョロキア・チョコレートの行方だけは気になる。太腿フェチも健在なのも嬉しい一冊。
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狼に食べられた赤ずきんはだあれ?
2015/08/16 22:58
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投稿者:翠香 - この投稿者のレビュー一覧を見る
酉乃初シリーズ第2弾。相変わらず須川くんはヘタレで太腿が好きなんですね(^^;)
やっぱりマジックをしている時の酉乃さんは魅力的。
今回クローズアップされたのがある女生徒に対するいじめだったので、
読むのが辛くなることもありました。
最後に折原一氏ばりの叙述を仕掛けられたのには驚きました。
彼女に対し酉乃さんが話した言葉・・・泣けたなぁ。
結局彼女たちがどうなったのかは分からないのだけど、きっと大丈夫でしょう。
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せっかくの冬休みなのに、酉乃初と会えずに悶々と過ごす僕を、クラスメイトの織田さんはカラオケへと誘う。当日、急に泣きながら立ち去ってしまった彼女にいったい何があったの? 学内では「赤ずきんは、狼に食べられた」と書き残して不登校となった少女を巡る謎が……。僕は酉乃に力を借りるべく『サンドリヨン』へと向かう。
女子高生マジシャン・酉乃初の鮮やかな推理、第二集。
解説=滝井朝世
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すべてが作中に書かれている作品なので、特に語ることがありません。須川くんは他力本願なことろが減って、順調に人間性が育まれている様子で安心しました。
次は、男として成長した姿を見せてくれることを期待したい。
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女子高生マジシャン酉野初とその同級生須川君が高校の様々な謎に挑む、『午前零時のサンドリヨン』の続編となる連作ミステリ。
前作ラストで須川君も成長したのかな、と思っていましたが、相変わらずですね(苦笑)。ヘタレで臆病ですが、でも変わらずに誠実で優しいです。
そんな須川君の語りは相変わらず面白い。自虐的な言葉や特に2話目の「ひとりよがりのデリュージョン」の彼の受難っぷりは申し訳ないながらもとても笑えます。
各話のミステリのロジックも面白いですが、この作品の読みどころはその動機だと思います。
楽しいカラオケに行くはずが突然帰ってしまった同級生、入れ替わった封筒の中身の謎、教壇に集められたバレンタインチョコの謎
それぞれの裏にあるのは、青春時代の甘さであったり苦さであったり、人への微妙な気遣いや人間関係、カーストであったり。
そうしたものが不可思議な謎としっかりと結びついているのがやっぱりすごいな、と思います。
そして連作としての仕掛けも見逃せません。読み終えるとある登場人物の振る舞いの裏にどんな思いがあったのか、ついつい考えてしまいます。
謎を解いていく初も須川君も臆病で傷つくことを、傷つけることを恐れながらも、それでも謎の裏にある時に残酷な事実を明らかにします。
その行動の根底にあるのは、何とかなるかもしれない、奇蹟は起こせるかもしれない、魔法はあるかもしれないという希望を、そしてその魔法を人のために使いたい、という優しさが二人は持っているからだと思います。
臆病な二人が傷つき悩みながらも魔法を信じ行動し続けるからこそ、このミステリには単なるミステリを越えた”何か”が詰まっているように感じます。
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須川君の心の声が漏れる地の文が面白い。十代の悩める姿はおじさんにとっては懐かしく感じます。構成も練られていて良かったですが、少し重すぎる部分も。ともあれ、楽しく読みました。
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酉野さんシリーズ第二段。
連作短編として最後に大オチを用意してるが、仕掛けのわりに今一つ盛り上がらなかった。細かい短編の中で、小さく展開されていく方に注力してほしかった。
色んな登場人物の感情に突っ込みすぎてて、なんか白々しい感じがしてしまった。一作目はよかったのだけど。まぁ、好きは好きなのだけど。
3-
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《酉野の魔法にかけられたい。続》
〇〇トリックなんだろうなとわかっていながら騙された。
短編ごとの謎。
大きな謎がひとつにまとまるカタルシス。
最後まで読みまた1から読むとすごい!
周りにいる楽しそうな人悲しそうな人つまらなそうな人、人ひとひと。
表面ではわからないことっていうのはどの年代でもあるけど、顕著なのはこのくらいのころなのかな。
いつまで同じことで悩んでるんだと思わないでもないけど、悩むのは考えている証拠で、誠実な人柄で、問題尽きない世代なんだなぁ。
そして、須川くん、いつまで恋愛パートにいかないつもりなんだぁぁぁあああ。
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(内容)
せっかくの冬休みなのに、酉乃初と会えずに悶々と過ごす僕を、クラスメイトの織田さんはカラオケへと誘う。当日、急に泣きながら立ち去ってしまった彼女にいったい何があったの?学内では「赤ずきんは、狼に食べられた」と書き残して不登校となった少女を巡る謎が…。僕は酉乃に力を借りるべく『サンドリヨン』へと向かう。女子高生マジシャン・酉乃初の鮮やかな推理、第二集。
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冴えない男子高校生と、探偵役の美少女マジシャンの二人の関係を中心とした、高校生活舞台の青春ミステリ続編。主人公はすごく焦れったくてもやもやするけれど、着実に成長している感じはうれしい。
連作短編で、一つ一つの話のミステリ要素は軽めですが、毎回奇術の話題が出てくるのが面白い。一冊通しての大掛かりな仕掛けもあり伏線は丁寧でよかったですが、ラストの繋げ方が少しだけ強引に感じました。
一冊を通していじめをテーマにした物語があり、いじめを周りで見ている側の気持ちにすごく共感するところがあってしんどかったですね。
恋愛も友人関係も、心のすれ違いをきちんと自分で縮めていかないとダメなんだなあ。重いところもありながら暖かいいい話でした。
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高校を舞台にしてマジックを絡めたコージーミステリーのような作品ですが、この年代ならではの感情の機微が丁寧に、かつ研ぎ澄まされた言葉で綴られている。
読んでいて苦しくなる箇所と、心が温かくなる箇所の落差とバランスが魅力です。
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【あらすじ】
せっかくの冬休みなのに、酉乃初と会えずに悶々と過ごす僕を、クラスメイトの織田さんはカラオケへと誘う。当日、急に泣きながら立ち去ってしまった彼女にいったい何があったの?学内では「赤ずきんは、狼に食べられた」と書き残して不登校となった少女を巡る謎が…。僕は酉乃に力を借りるべく『サンドリヨン』へと向かう。女子高生マジシャン・酉乃初の鮮やかな推理、第二集。
【感想】
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読み終えて、まだ、誰が誰のことなのか掴み切れていないが、一つ一つの短編は面白くて、心地よい読後感がある。
意地悪な気持ちから生じる不幸な出来事もあるが、須川君や初の前向きな姿勢が、それを振り払う。
後半、初のギャグが減ってきたのが残念。
ユニークな登場人物が、さらに活躍するところが見たい。
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○ 総合評価 ★★★★☆
相沢沙呼お得意のスクールカースト,学校世界でのいじめをテーマにしたミステリ。日常の謎系のミステリではあるが,明るいテーマではなく,やや重いテーマの作品。トモという少女がユカという少女のことが好きでありながら,集団から孤立しないようにユカのことを裏切る。構成としては,プロローグと各章のRed Backの部分の視点人物,ユカという人物に好意を持っていながら,集団から孤立しないように振舞っているこの人物(トモ)が誰なのかについて,叙述トリックが仕込まれている。普通に読んでいると,この視点人物が,文芸部の冊子「十字路」に「霧の向こうのロートケプシェン」やネット上での小説の作者であり,学校に来なくなっている「井上さん」であるように思える。しかし,読み進んでいくと,この視点人物は明らかに井上さん以外の人物であることが分かってきて,混乱が生じる。実は,この視点人物は,アウトオブサイトじゃ伝わらないで主役級の役割を当てられてる人物であり,織田さんがトモであると予想することは難しいと思う。。そう分かってみるといろいろと伏線がある。織田さんの名前を文芸部の部長の谷口さんが知っていること(44ページ),少し前からぽつりぽつりと欠席しているという部分(287ページ),最後に酉乃初も指摘しているが,エスティメーション(原稿用紙の枚数が30枚であることを指摘したこと)など。とはいえ,織田さんがトモだと予測することは困難。ここは純粋に驚くことができる。なかなか優れた呪術トリックといえる。
しかし,その明かし方が,そこまでサプライズを演出するものになっていない。最後のひびくリンキング・リングで,学校に来ていない井上さんが,トモではないことが少しずつ分かる。これまで視点人物=トモ=井上さんだと思っていたが,視点人物=トモ=?となり,井上さん=ユカという図式になる。ではトモは誰か?そのミスディレクションがない。最後のひびくリンキング・リングを読んでも,一読では分かりにくかった。えっ?織田さんがトモ?どういうこと,それはおかしいのでは?と感じてしまった。それほど,Red Backの登場人物=織田さんというのがしっくりこない。外での振舞いと内面は違いすぎるというのもあるが,「ユカリが言うには、1年生が書いているらしいけれど…たしか井上って子」という香坂という人物の発言も,登場人物の発言なのでアンフェアではないのだが,うまいミスディレクションとは思えなかった。織田さんの名前は「アカリ」だが,燈と書いてトモと読めるから,トモというあだ名になっているという部分や,井上友子は「ユーコ」で,織田さんからは「ユカ」と呼ばれているなど,伏線というよりこじつけ感を感じる。これに対して,Red backの視点人物が,井上さんであるようにも読める仕掛は巧妙。「霧の中のロートケプシェン」という小説の悪口を言われているときの視点人物の対応・感情が,自分が書いた小説を悪く言われている反応なのだが,井上さんのプロフサイトからのリンクでバレており,井上さんが作者と思わせるミスディレクションになっている。
評価としては,やられたと感じるほどの傑作ではないが,玄人っ���い叙述トリックを楽しめる,ちょっと重めの日常の謎系ミステリとして秀作。評価としては★4で。
○ アウトオブサイトじゃ伝わらない
カラオケ帰りに寄ったマクドナルドで,急に不機嫌になtった織田さんが帰宅する。真相は,織田さんが好きだった城山先輩が香坂先輩が机の下で手をつないでいるのを見てしまった織田さんが,自分が失恋したことで不機嫌になったとう話
○ ひとりよがりのデリュ―ジョン
須川が三好から預かった写真集を入れた封筒が笹本さんという女子が持っている封筒と入れ替わる。しかし,その封筒がどこかに行ってしまった。
真相は,笹本さんが恥じを書かないように柿木園さんが封筒を入れ替えていた。
○ 恋のおまじないのチンク・ア・チンク
バレンタインデーでもらったチョコが教室の机に集められる。なぜこんなことが起こったのか。真相は,転校していく小岩井君が,自分にチョコレートを贈ったのは誰かを調べるために行っていた。
○ スペルバウンドに気をつけて
須川の友達である児玉がバイト先で知り合った「上条茜」という女性の連絡先などを知ろうとする。実は上条茜は偽名。児玉とバイト先で一緒だったのは笹本さん。笹本さんは,井上さんが書いたと思われていた小説の登場人物の上条茜に憧れていた。書いていたのが井上だと思い,落胆して,井上さんの携帯から全てのアドレスを消して,アドレスを代えたという偽のメールを送っていた。
○ ひびくリンキング・リング
これまでの作品でRed Backとして書かれていた部分の視点人物が織田さんであることが分かる。織田さんは,トモというあだ名があり,ユカが井上さん。あかずきんこというペンネームで小説を書いていたのも織田さん。井上さんは,織田さんの友達で織田さんの小説が好きだった。これまで小説の中では織田さんは無邪気にふるまっていたが,実は心中では井上さんが学校に来なくなったことで悩んでいたというサプライズがある。