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【巨匠キングが自身のベストと呼ぶ感動大作】夫の死後、悲しみに暮れるリーシー。夫の過去に秘められたあまりに痛ましい出来事とは? 永遠の愛と悲しみからの再生を描く傑作。
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出張などの移動時間を中心に読んでいました。
スティーヴン キングの作品は、大学生の時、授業の課題の1つとして、「シャイニング (文春文庫)」を読んだことがあるくらいなのですが、今回の「リーシーの物語」は何となく村上春樹さんが描く”異世界”とのつながりが出てくる作品(「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」や「海辺のカフカ」など)世界に近いように感じました。
私の拙い言葉で説明すれば、ベストセラー作家であった最愛の夫を2年前に亡くした妻(主人公・リーシー)が、夫の遺品の整理に取り掛かる過程で、今まで辛くて酷い記憶ゆえに意識の底で”忘れよう”としていた、夫に関する記憶を思い出しながら、過去と現実とに向き合い、これからも夫の記憶と共に生きていくことを選択する物語。
現在に関する記述と、過去の記憶とが入り乱れるので、読み進めるのに少し苦労する部分もありましたが、上巻の後半あたりからは、一気に読み進むことができました。
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作家だった夫が亡くなり、ようやく遺品整理を始めた妻リーシー。
遺品の中から、彼女は夫のメッセージを見つける。
夫の生い立ちや、リーシーの病んでる姉や、夫の遺作を狙ういかれたストーカーなど、物語を彩るものは多いけれど、常に毅然としてあるのはリーシーと夫スコットとの夫婦愛だ。
もう、ど直球のラブストーリーだと思えるぐらい。
キングらしい、異世界の様や、ストーカーの不気味さも、二人の愛情のスパイスでしかない。
面白いんだけどね。
異世界の描写は本当に素晴らしい。文字なのに映像が目に飛び込んでくる感じさえした。
つまりのところ、愛情というのは<信頼>なんだなと思う。
お互いがお互いを、それこそ死んでもなお信じ続けている、その強さが美しいのだと思う。
そう。
これは、美しい、この上もなく美しい物語なのだ。
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キング氏最愛の作品。いわく。。。
わたしにとっては大きな意味のある作品でね――それまで書いたことがなかったテーマ、すなわち結婚生活についての本だからだ。あの作品で書きたかったことはふたつある。ひとつは、人々は結婚生活のなかで秘密の世界を築いているということ。もうひとつは、その親密な世界にあってさえ、おたがいに知らない部分が存在している、ということだ。
――ローリング・ストーン誌2014年11/6号
詳しくは、翻訳家の白石朗さんによる書評をどうぞ。
http://books.bunshun.jp/articles/-/3078
さて下巻にすすもう。。。
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ご本人は気に入ってるようだけど、いつものキング作。
スロースターターで後半に向けて色んな仕掛けが仕込んであり、それがどんどん加速していくのが醍醐味。
よって上巻は人によっては心折れるのもわかります。
頑張って読んでみて欲しいですが、好みもありますしね。
感想自体は下巻に書きます。
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2022/4/2読了
キング自身が最も愛する作品と推した、と知れば読みたくなるではないか。そんな本作は、感動的だけどちょっとグロテスクな、喪失の悲しみと、そこからの癒やしと再生の物語なのであった。ところで……訳者あとがきにあった小咄の落ちは、何処にあったのか?