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特殊な能力を持った6人の子供達の連作短編集。
特殊能力を持つが故の苦悩が描かれている。
遊びの部分がないからかな。読んでて楽しくなかった。
(図書館)
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明日起こる惨事を絵に描く力、他人の激しい感情が声として聞こえてしまう力、強く思うだけで空間を切ることができる力、あらゆる虫を引き寄せてしまう力、雷を起こす力、傷を癒す力。超能力とも言える力を持った6人の少年少女たちの葛藤を描く連作短編集。
それぞれの能力は面白いし、最後みんなで力を合わせて問題解決できるのは非常にほっこりしたのだけど、全体的に投げっぱなしなのが気になる……特に雷の子の被害者っていうか加害者の誤解?はどうなったのか……。能力を全面的に良い物として受け入れてくれる飛島先生がいるから、そのへんの人の評価とか誤解とかも特に気にしなくていいし、仲間もいるから孤独じゃないよっていうのが結論だから、意図的に投げっぱなしってことなのかな。あとラストの綾ちゃんはもうちょいちゃんと書いてほしかった。能力にはリスクが伴うっていうのが定石だと思うし、なんか悩みや葛藤があるんだろって書かれてるわりに全然そのへん掘ってくれないので、ただの便利キャラになってしまったのがもったいなかったなぁ。
あした絵はちょっとホラーだった。
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いやいやたまげました。
何気なく、念のため(?)に、読んだだけだけど、一気にのめり込んでしまいました。
めちゃ「あたり」です!
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『the TEAM』という似たタイトルの連作短編集があったが、関連はないようだ。本作のテーマは、ずばり超能力。六人六様の能力を抱え、苦悩する少年少女たち。『魔法使いの弟子たち』というはるかに弾けた作品もあるが、これはこれで楽しめた。
「あした絵」。引きこもる少女の相手を命じられたのは、ニートの青年だった。彼女が一心不乱に描く絵には、秘密があった…。タイトルからばればれですね。普通の大人なら取り合わない。「2人」を救った青年のお手柄に拍手を。
「鬼の声」。虐待かもという通報を受けた児童相談所のスタッフが、登校していない少年を訪ねてみると…。こちらも何となく予想がつくタイトルか。露骨に厄介者扱いする学校に対し児童相談所に柔軟な同僚がいて、幸いだった。
「空気剃刀」。もろバレじゃないか。能力に悩んだ末に児童養護施設を飛び出した少年。しかし、彼とて食べなければ生きられない。粘り強くコミュニケーションを試みるこの男性の正体は…。うまく折り合いをつけられるといいが。
「虫あそび」。いじめに遭っている少年が、偶然ある少女と知り合った。彼が考えた、世にも恐ろしい復讐とは…バレバレですね。先の3人だって大変だが、この少女の能力は、日常生活を送る上で支障がありすぎる…。
「魔王の手」。ガソリンスタンドの爆発事故現場にいた、記者らしき男性。不可解な爆発状況を探ってみると…。こりゃ、先ほどの少女と同じくらい、いやそれ以上に日常生活が困難か…。姉弟が平穏に暮らす手はないものか。
「聖なる子」。第6の少女の能力は読んでください。細心の注意の下、6人の超能力者を集めて合宿が行われた。共通の悩みを持つ6人はすぐ打ち解ける。最後の大団円はすごいぞ。それぞれの能力を活用して打開を図る。この最強メンバーなら何でもできそうだ。それだけに、彼らが悪用されないことを願うばかりだ。
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久々の井上夢人。
二年ぶりの新作なのだそうで、ウキウキして読んだのだけども、ちょっとアレッ?な感じかな。
・・・期待が高すぎたか。
ラノベ的な様相。
6つのストーリーが最終的にどんな具合に落とされるのだろうと思ったのだけども、ちょっとガッカリしてしまった。
え?終わり?的な。
もっと変な余韻を残す物語をどこか期待していたのだけども、どちらかというとヒーローもののさっっぱり感で終わっちゃったかな。
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【内容(「BOOK」データベースより)
ひとりの少女との出会いから、全ては始まった―。誰にも心を開かず、部屋で絵ばかり描いている女の子。絵の中の魚が白いのは「おぼれて、死んだの。あした」だから。明日の出来事が見える。他人の心の声が聞こえる。虫を呼び寄せる…。不思議な能力が彼らと周囲を切り裂く。小さく弱い、選ばれし者たち。でも、一つになればきっと強くなる。
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【著者略歴「BOOK著者紹介情報」より】
井上/夢人
1950年生まれ。82年、徳山諄一との共作筆名・岡嶋二人として『焦茶色のパステル』で第28回江戸川乱歩賞を受賞。86年、『チョコレートゲーム』で日本推理作家協会賞を、89年、『99%の誘拐』で吉川英治文学新人賞を受賞。同年、『クラインの壷』刊行と同時にコンビを解消する。92年、『ダレカガナカニイル…』でソロとして再デビュー。『the TEAMザ・チーム』は2012年、啓文堂大賞(文庫大賞)に選ばれた。
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久しぶりに読んだ井上夢人作品。変わらない端正な文章で、すんなりその世界に入っていける。切なくて寂しくなるような感じも以前と同じだ。
人と違う能力を持っているがゆえに苦しい状況にある子供たちが、不憫でたまらない。ラストに救いがあるが、これが予定調和的であるのがミステリとしてはちょっとつらいかなあ。
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少し変わった人が居て、ちゃんとそれを受け止める人がいて。読みやすいし、読了感も良いのでオススメです。
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数々の不思議な能力を持った子供たちを描いた連作短編。それぞれの能力ははっきりいってあまり使い道がないものばかりであり、というよりむしろ邪魔とも思えます。その能力があるゆえに忌避され悩みを抱える子供たちだけど、能力を認められることで徐々に前向きになれる希望の物語。
最終話「聖なる子」のラストはまさしく手に汗握る展開でした。彼らの能力はまさにこのためのものだったのかも、と思えてしまうほど。たしかに扱いに困る能力の数々ではあるけれど、平凡な人間からするとちょっとうらやましい部分もあるかも、と思えてしまいました。
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【収録作品】あした絵/鬼の声/空気剃刀/虫あそび/魔王の手/聖なる子
彼らには1人を除き、身近に1人の理解者がいた。そして、飛島を核にして居場所が与えられた。一見ハッピーエンドだが、彼らの今後が明るく幸せですむとは思えない。成長した姿を見たいと思うが、それは恐らく辛い話になるだろうな。
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ある種の超能力を抱え、その能力ゆえに生きにくさを感じている子供たち。
それぞれが短編なのかと思っていたら
途中から、飛島さんとつながってきて
それぞれの能力が生かされていく。
特に、「魔王の手」はあれれ?というような結末だったので
最後の展開になって、いろいろわかってきた。
能力によって悩み苦しんでいるのが弱い子供たちだから
確かに、救いのように感じて嬉しくはあるのだが
ちょっとおまけのような結末にしっくりこなかった。
それぞれが興味深い話だっただけに
途中からの方向転換のような展開が気になった。
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特に『魔王』の章はブチ切り電話みたいな感じで終わったのでビックリした。あぁそういうことか、最終章があるから中途半端に終わったワケじゃなかったのね。
彼らの特殊能力、普段は不要だし、どちらかといえば邪魔になる。ある程度コントロールできるようになった子もいるけれど、自分じゃ手に負えなかったら、そりゃぁ苦しいだろう。
そのせいで他人からは誤解され、人と上手く付き合えなかったり、臆病になったり。でも彼ら、その力で人を傷つけないように配慮するなど、本当は思いやりのあるいい子ばかり。
心配なことは、将来、理解者のふりして人が近寄ってきたり、色々企む悪い大人たちに悪用されること。
自分の能力が誰かの何かに役に立つなら、この子たちも、自分たちが必要とされていると感じることが出来て、自信が持てるようになるだろう。良い理解者と出会うことが大事だし、せっかく出会った同じような悩みを持つ仲間と、ずっと協力していけたらと願うばかり。
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特殊な力を持った子供たちの連作短編集。読んでいて子供たちの苦しみが伝わってきて心が痛んだ。が、最終章で全員集合したら、その力を正義のために使うことで急に娯楽性が増して「どうしたの?」という気持ちになった。今回は続編のための自己紹介なのかもしれないが、ラストで急に色が変わった感じがして戸惑ってしまった。
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特殊能力を持つ6人の子供達。
短編ですが、最後に全員が集合してちょっとした事件を解決するんですが、印象としては最後が駆け足で終わってしまったと思いました。
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とにかくもっと書いて欲しい。
だってこんなにも面白いんだから。
面白くて少し胸に来る一冊。
読書は楽しいと思わせてくれる一冊。
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超能力を持った6人の少年少女たちが主人公の物語。
それぞれが感じる孤独感や苦悩・置かれた状況に胸が痛む。でもそれぞれそばに理解のある大人がいてくれてホッとする。
短編だからか物足りなさもあったので、グループ結成後の6人も読んでみたい。