紙の本
Scarcity - 欠乏の行動経済学
2015/12/27 15:22
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投稿者:読書人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
行動経済学の本。
要は、人間の脳には一定の処理能力の限界があって、欠乏感や心配事等があると、目の前の取り組むべきことに全力で取り組めない(パフォーマンスが低下する)ってことが本書のメインメッセージ。
で、一般によく何かの締め切り前にものすごく集中して物事をこなせることがあるけど、その際にはそれに集中するあまり他のことがよく見えなくなっていたりして、それ相応のトレードオフがあるとのこと。
瞬間瞬間へのこうした認知バイアスが我々の処理能力へ与える悪影響を最小限にするには、悪影響をもたらす要素の発現を未然に予知し、それを予防もしくは自動的に避けれるような措置を前もって講じておくべきこと、ってのがこの本のとりあえずの結論だと思う。(その難しさはすでに筆者たちも指摘しているところではあるが。)
紙の本
行動経済学の話であり、自己啓発本ではありません。
2016/02/12 23:17
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投稿者:うどん99 - この投稿者のレビュー一覧を見る
自己啓発本の類かと思って手に取ったらまったくそんな感じではなかった。
しかし、時間に対して(というか"余裕"に対して)人がどのように変化するのかを書いており、とてもためになる本であった。
紙の本
思考の処理能力の限界
2015/10/05 00:32
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投稿者:Dr.マリオ - この投稿者のレビュー一覧を見る
時間が問題では無く、思考の処理能力が限界を超えることが問題。
処理能力の限界によるミスは誰にでも起こりうる、常に余力残すことでしかこの問題を解決するこはできない。
貧困問題をお金だけでは解決できない、『考える時間』を与える必要がある。
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おすすめ。「欠乏」という状態について「トンネリング」「ジャグリング」「スラック」などをキーワードを基に、どのようにして起こり、どんな負の影響があるかを解説。スラックの重要性がよく分かる内容。汎用性のある内容で、一度は読む価値は間違いなくある
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人は、足りないと感じているものに心を奪われてしまう。他のものが目に入らなくなる。処理能力が低くなる。
人間関係の失敗は、そこに起因するように思える。
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「写真を撮るというのはフレームに入れるということで、フレームに入れるということは締め出すということだ」
欠乏が及ぼす効果について書かれている本。時間が足りないという人は、時間を手に入れても結局時間が足りないという。欠乏状態では集中力が高まる。しかし、それ以外のものが見えない。そして、短期的なものしか見えず、将来のコストは無視される。よって、欠乏のスパイラルにはまってしまう。お金がない人は、保険が必要でも入らない。そして、保険がないためにさらなる出費が必要になる。ここで、保険に入る費用はさらに捻出されなくなる。
本書では、足りない状態にいる人々が負の連鎖にはまる姿が多く紹介されている。
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実用的な行動経済学の本。
持っているものがほしいものより少ないとき、人は不幸になる。
時間やお金など、欠乏が引き起こす諸問題と解決策を探ります。
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最低限の生活必需品を手にするのに絶えず悪戦苦闘しなくてはならないと思うと、将来を考える意欲はいっさいわかず、努力する意欲を奪われるばかりだ。
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忙しいと「思考が占拠」されるとの筆者の主張は、「忙」の文字は「心を亡くす」という意味との説明と類似しているように思えた。
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カネと違って時間は人類平等に与えられるものである。だから欠乏するという事は論理的にはありえない。そう感じるのは使い方を間違えているから。結果悪循環に陥る。問題はその修正ができるか否か。
我々は有効期限が24時間の生きる権利というクーポンを毎日与えられる。このクーポンが明日与えられる保障はどこにもない。そしていつか与えられなくなる日が必ずやってくる。この事が理解できずに無期限のクーポンが与えれていると勘違いしていると、時間の浪費をする。そして死ぬ間際に後悔する。欠乏と浪費は表裏一体である。
行動経済学で時間を語るのは無理があり、論旨にまとまりがない印象。本書ではにわとりとたまごの話が繰り返されているだけのような気もする。
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時間的、金銭的な欠乏状態になると、トンネリング効果で色々なものが見えなくなる。それに陥らないためには、余裕が必要なんだけど、余裕があるときに対策を打っておかないとダメ、と。
また、処理能力は一日の中でも波があるので、スケジュールはそれも考慮に入れて立てていくことが重要である、と。
この本は、適当なタイミングで読み返したりしてみたい。
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経験で多くの人達が気づいていながらも、テクニックとして構築されていない欠乏の罠を解説。多くの料理家が「冷蔵庫の一段は常に空っぽにしておく」ことや、GTDでゆとりのあるときに全てを書き出しておくことなど、また車の渋滞などにも通じて、世界をより深く理解する一助になる本。
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時間の欠乏と貧困は、それを生じる環境、仕組み仕掛けに囚われているから起こる。単純にマインドセットを変えれば済むという話ではない。
これはの人は、視野狭窄であるトンネリング、次から次の問題には翻弄されるジャグリングに見舞われる。それを回避するには、スラック、つまり「余裕」を持たせることである。
その「余裕がない」が当人の言い訳であるが、トンネリングの人は置かれた状況を是としているので改善方法に気付かない。深夜までフルに使っても手術をこなせない病院での例では緊急用の手術室を一つ開けるという手法をとったが、関係者は全員反対したという。
結局のところ、本書は万能薬ではない。しかしながら問題を解くためのヒントは十分である。改善を為すには問題の本質を見極め、関係者の反対にあっても断行しなければならない。そして一番重要なのは大局的な視点である。
私も昔テンパった時に助けて貰ったのだが、細かく分類して、余っているリソースにディスパッチしていくのがやはり効率が良かった。一つの業務にはスキルレスのものや、他の人の方が圧倒的に早いという場合は多いからである。
現在仕事で絶賛ジャグリング中であるが、良いタイミングでこの本に出会えた。感謝である。
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起-動線で紹介されていたのを読んで。
http://www.ki-dousen.net/docs/content/2964
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欠乏は、お金であろうと時間であろうと食糧であろうと欠乏したものへの集中力の向上を生みだすとともにそれ以外のことの処理能力の低下を生みだす。トンねリング効果。
欠乏への対処、欠乏を起こさないように豊かなときに取り分けておく仕組みを作る。
欠乏とともに処理能力の低下を計画の際に考慮する。メールチェックを先にしない。処理能力の高い状態を割り振るべきタスクを選択する。