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紙の本
なんたって、アイドル
2016/01/07 08:13
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
出版界の2015年は芥川賞を受賞した又吉直樹さんの『火花』で話題独占の一年であった。
漫才師と小説家、その取り合わせに世間が驚いたが、又吉さんと芥川賞を同時受賞した羽田圭介さんのその後の芸人活動(?)の方が目をひいた。
2016年は書評家小泉今日子元年になるのではと予感させる一冊が昨年の秋に出版された。
それが、この本である。
アイドル教祖ともいえる小泉今日子さんが読売新聞書評欄に2005年から2014年の十年間書き綴った書評を読むと、本業と副業そのものに違いがあるのだろうかと思えてくる。
ここには素敵に年齢を重ねた、アイドルとか女優といった枠に捉えられない本を読む女性ならではの視点がある。
本はこうして読み、こうして批評や感想を書いていくのだと、ただただ感心してしまう。
小泉さんが本を読むのを好きになったのは、人と話すのが億劫なくらい忙しかったという十代の頃。最初から本が好きだということではなく、「どうか私に話しかけないで下さい。そんな貼り紙代わり」に本を読んでいたという。
確かに本を読んでいる人に話しかける人は少ない。自分を防御するために本を読む。本が好きな人にはそういうことは、多分、ある。
しかし、そういう生き方の本音のようなことを人に話すことはあまりない。隠しておきたい部分だからだ。
小泉さんの書評のいいところは、そういう知られたくない本音に部分も書いてしまうことだ。
伊吹有喜さんの『四十九日のレシピ』の書評の書き出しはこうだ。「四十歳を過ぎた私の人生の中で、やり残したことがあるとしたら自分の子供を持つことだ」。なんとも赤裸々な書き出しだろう。
書評家が抜き身の真剣勝負でくれば、読書家もそれに応えるしかない。
小泉さんの書評の魅力である。
小泉さんに書評執筆を薦めた演出家の久世光彦さんは小泉さんの書評を読んでこう評価したそうだ。
「あなたの書評を読むと、その本が読みたくなるというところが、何よりすばらしい。それが書評ということなのです」と。
小泉今日子さんは書評家としてこれからも活躍するに違いない。
なんたって、アイドル、なんだから。
紙の本
半分エッセイ
2016/04/23 03:16
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:MK - この投稿者のレビュー一覧を見る
書評集というのも小泉今日子著というのも初めて読みました。
買ってよかったです。言葉のセンスもいいし、元アイドル・女優という目線で入るとほぼ期待できない、もしくはゴーストでしょ、という今までのタレント本という概念を見事に打ち破って嬉しい裏切りです。
同年代の私ですが、アイドル時代はほとんどキョンキョンには興味がありませんでした。ここ数年のキョンキョンのドラマを見ていっぺんでファンになり、MEKURUの特集号を読んでからハマってしまいました。
書評の半分くらいはエッセイです。そこがすごく魅力ありました。
紙の本
新鮮
2016/08/14 22:57
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:FUMI - この投稿者のレビュー一覧を見る
新鮮な書評集という感じがする。
専門家のような人が書いた書評とは異なる視点から書かれたものが多く、読者側の目線の方が強いので参考にしやすい。
紙の本
適応の高さ
2016/03/27 23:23
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Freiheit - この投稿者のレビュー一覧を見る
小泉今日子はデビュー以来さまざまな仕事に対してえり好みしないで、まずはやってみて、そこからアレンジしている。その適応の高さには読書量があると感じる。単なるアイドルではなかった!
紙の本
心が伝わる書評集。 本が好きな人にも。 本なんか読まないよという人にも。 かつて彼女のファンだった人にも。 あまちゃんのお母さん役から入ったという人にも。
2022/02/16 11:08
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:mitu - この投稿者のレビュー一覧を見る
「桜風堂ものがたり」(村山早紀)の読了後、どうしても読みたくなって手に取った。
本を読むようになったのは売れっ子スーパーアイドルだった10代後半のころだという著者。
「本を読んでいる人には声をかけにくいのではないか」からだという。それだけ人と接することに疲れていたのだと。
だが、本との出会いが彼女の人生をより豊かで、新しいものにしていく。
10年に及ぶ読売新聞日曜版の書評欄に掲載された書評の数々。
彼女が読みたい、伝えたい本を通して、そのときの彼女、そしてそれぞれの書評につけられたこの本の出版時点での彼女のコメントが掲載。
本を通して、書評を通して、コメントを通して、一対一で対話をしている気分になるとても贅沢な体験ができる。
働き続ける女性として。
結婚して離婚して、ひとりで生きる等身大の人として。
悩みながら、その時々の気持ちをつづりながら、彼女自身が新しくなっていく10年間の過程。
書評が明らかにうまくなっていく様がいい。
ただ文章が上手になるだけでなく、年代が進むにつれ、何を考え、何を感じたかが手に取るように、心の奥のほうに響いてくるようになってくる。
後半になればなるほど、むき出しの彼女が表現されていて、書評がどんどん面白くなってくる。
「人と話をするのは大切なことだと思う。自分ひとりじゃ辿り着かない方向に行き着くことが出来るのが会話なのだと思う」
「話す言葉とかも確実に変わっていると思います。あと、何かを人に説明することがうまくなっている気もするなあ。十年前より知った言葉もたくさんあるし、いろんな人に会って、いろんなお話も聞いている。とても勉強になりました」
本が好きな人にも。
本なんか読まないよという人にも。
かつて彼女のファンだった人にも。
あまちゃんのお母さん役から入ったという人にも。
紙の本
私が購読紙を朝日から読売に変えたきっかけは彼女
2021/10/04 22:06
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
私が数十年来のファンである小泉今日子氏の書評集、たしか2005年から10年間、読売新聞の読書委員を務められて、それまで朝日か毎日しか購読していなかった阪神ファンの私が読売を購読し始めたのは彼女の影響です。彼女とは年齢も近いので書評で取り上げられている本にも親近感があり、小川洋子氏のミーナの行進の回なんて、私と同じ感想を持っている、うれしいと思ったものでした
紙の本
なぜかじーん。
2016/03/16 16:34
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投稿者:おけい - この投稿者のレビュー一覧を見る
ただの書評。されどきょんきょん。
ただの書評なのに、この人の人生の深みみたいなものが伝わってきて、じーんとしたり、ぐさっときたり。
紙の本
深い想いを感じました
2016/02/28 18:01
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投稿者:まもり - この投稿者のレビュー一覧を見る
簡潔で気取らない文章に驚いた。小泉さんがこんなに文章上手とは…恥ずかしながら全くイメージしていなかった。私がずっと持っていた彼女に対するクールなイメージと同様に、潔く、気取らず、女々しくなく、それでもって素直な書評がページをめくると広がっている。評判が良かったから読んでみた。そうでなかったら手にとらなかったと思う。この本を読む前と後では、小泉今日子という一人の歌手でもあり女優でもある、一時アイドルとして名声を博した一人の女性に対する味方が180度変わってしまった。私にとってはそんな本でした。
紙の本
書評
2016/01/19 17:49
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投稿者:ゆらら - この投稿者のレビュー一覧を見る
新聞で掲載されていたものが本でまとめられ話題になっていたので購入してみました。
彼女のチョイスする本も独特で面白かったです。
紙の本
感性の高さ
2016/01/28 22:21
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なっとう - この投稿者のレビュー一覧を見る
対象の書籍が少し限定されているため、私的には興味が薄かったが、小泉今日子の感性には驚いた。分野を広げて再度発表してもらいたい。