紙の本
負けの数を数えて
2023/10/30 23:20
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投稿者:きうれんす - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者はホエールズ・ベイスターズのファンで知られる村瀬秀信氏。語り口も特に序盤は絶好調(?)である。
この球団と関わってきた人々との対話を交え、弱い弱いといくら他チームファンに嘲笑されようとも消えることのない、ベイスターズの魅力が伝わってくる。
紙の本
著者のベイスターズ愛があふれた作品。
2023/10/23 09:43
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投稿者:mitu - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本が出版された当時、横浜DeNAベイスターズは弱かった。
紆余曲折を経て、本気で優勝を狙えるチームになった。
3位で悔しいといえるチームになった。
だからこそ、価値のある証言集。
著者のベイスターズ愛があふれた作品。
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悲しい過ぎる球団
2016/07/16 07:02
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投稿者:ドミンゴ - この投稿者のレビュー一覧を見る
初めて見たプロ野球は、川崎球場での大洋ホエールズVS阪神タイガース。
タイガースファンになり、次の贔屓はホエールズに。
一番がホエールズにならなくてよかった。
一般企業と同じじゃないか。
大衆がスポーツエンタテイメントに求める世界じゃない。
ホエールズ批判ではなく、ファンである著者ならではの内容。
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苦笑いしながらも思い入れてしまうチーム
2016/07/10 17:09
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投稿者:ヨッシー - この投稿者のレビュー一覧を見る
面白かったし、自分が観てきた時代は「ああ、そうだったなぁ」と思いながら読んだ。
でも暗黒がずーっと続いているチームなのにまだ読めるレベルのチームなのが救いかなぁ…。
気になったのが須藤監督時代はスルーだったこと。
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愛されてる
2019/07/15 08:02
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投稿者:ハム - この投稿者のレビュー一覧を見る
もう笑えてくるぐらいの、球団ですが、何故だか、応援してしまう不思議な魅力をもっているなと、感じました。
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普段こういった本は買わないんですが、負け数に着目したベイスターズ本、思わず手に取ってしまいました。
1998年の優勝を1つの軸として、ベイスターズの過去とその後。選手や関係者に丁寧に取材されていて、知らなかったこともたくさんありました。決して涙を流すような本ではないと思うんだけど、随所で涙が流れるのを止められなかった。負け続けるチーム。それでも応援するのをやめられないんだ。
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「お、今日はベイスターズどうだった?」--昨年の横浜スタジアム公式戦最終戦後、関内の町を三浦大輔のユニフォームを来て歩く私に、見知らぬおっさんは声かけた。 「負けちゃったよ」「そうかい、今日で最後だったな」なんて会話を交わす。ベイスターズは、市民に愛される温かい応援に包まれている。 しかし、弱い。でも、応援する。理屈抜きである。 そんなファンに、球界最年長となったエース三浦大輔はヒーローインタビューで応えた。 「横浜に残って良かったです」(2012年7月4日) だから、今年も、 I☆YOKOHAMA!
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「中畑ベイスターズ」の4年間の振り返り,そして村田修一,「村田組」の一人であった桑原義行のインタビューが文庫版として追加.
この本から受ける印象どうしても村瀬さんのフィルターが通ったものになってしまう.それのせいなのかどうかわからないけれども,
結局村田は,気持ちもあったしリーダーシップもあったけれど,どこか甘かった.
巨人に行って何かが見つかったというわけでもなくて,ただ周りがすごかった,という話しかないわけで.
そういう意味で,呼んだ後の後味は,あんまり良くない.
これがすっきりするのは,本当に横浜が強くなったな,と思えた時に答えが出るんだろうか,そんなことを思ってしまった.
なんかなんとも言えない後味になるけど,横浜ファンは読んで面白いことは間違いないと思います.
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ネットで見かける小ネタ丸出しで熱量満載の短文はおもしろいけど長くは読めないのよね。Numberに載ってそうな冷静なノンフィクション(山際とか)は読めるけどちょっとモノ足らなかったり。ギリギリの線で両立させてきたよね。
このツラさ、常勝だったり人気あったりする球団のファンには通じねーよな、と思ったり。
個人的には欠端とかポンセあたりも語ってほしかったり、進藤がやけに持ち上げられてて嬉しいような気持ち悪いような。そして大門と松本のさんざんな言われようww
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プロ野球12球団最多の敗北を数えるホエールズ&ベイスターズ。その原因は選手なのか首脳陣なのか、フロントなのかファン気質なのか。負の歴史を総括する渾身のノンフィクション。
他球団ファンから感じる横浜は常に不気味な存在だ。個性的な選手に、熱狂的なファン。勢いにのると、あの1998年の再現はいつでもあると思っている。だからいつも「このまま眠っててくれ」と願っている。
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今や贔屓目に観たら飛ぶ鳥を落とす勢いのベイスターズが、暗黒時代の出来事で打線を組まれていた時代のリアルタイムや、その前の球団設立から今のチームカラーができるまで、そしてそれまでに支えていた選手、スターの歴史がまるごと詰まっているちなDeさんのバイブル!ももクロのブレイク時にも思ったんですけど、いわゆる「頑張っている途中(byエビ中)」の上り坂で苦しいけどすっごく楽しいよ、という時期の空気感をあとから好きになった人も追体験できるというのは、あとからファンになった人にとっても嬉しいし、長く応援している人とも共通言語ができてとても楽しいものなのですね。今からベイスターズファンになるのであれば、またはベイスターズファンとハマスタデートを控えているのであれば是非とも手に取っていただきたい一冊。2017年の日本シリーズやレジェンドマッチまでにたとえ読み終えるのが間に合わなくても、「今これ読んでるんだよ」って言って見せてくれるだけでもものすごーく好感度がUPすること請け合いです。文庫版には村田修一選手のインタビューが追録されているので、迷ったときは文庫本。単行本を買ってしまった方も文庫本をお勧めいたします。そうそう、冒頭に書くのを忘れていましたが文春野球コミッショナーの村瀬さんが著者ですので、あれだけDeNA担当の西澤さん(私は大好きです!)が初回コラムで「村瀬さんだろ」と言った理由も理解できる力作です。読んで損なし!
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まあ、自分はベイのファンではないので内容についての論評はできないけれど、タイガースではこういう内容の本は作れなかったろうな。(当時の選手名に懐かしさがあったのと、とある事件についてそれぞれの立場が見えたのはよかった。)
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雑誌記者が、ホエールズとベイスターズについて書いた本。長年のベイスターズ(ホエールズ)ファンとして、その歴史を懐かしく思い出すことができた。歴代のオーナー、監督、選手など多くの関係者に取材し、かなり深い部分にまで入り込み、思いや心境を聞き出している。ベイスターズを熱く支える熱意と努力に感銘を受けた。
「いつか、この人たちに近づきたい、ホエールズに入りたい。そう思ってプロ野球選手に憧れた。ただ、後々になって知ることがある。ホエールズは弱かった」p4
「「私は選手の力でここに立っているだけです。この38年の間、監督・コーチをされた方、プレーされた選手、すべての人たちの重いがこの1試合に凝縮されたと思っています」権藤がそう言うと、大きな歓声が沸いた(優勝インタビュー)」p13
「たぶん98年、神様だか“もののけの類”は横浜にいた。正月の箱根駅伝でいきなり神奈川大学が優勝すると、大学ラグビー選手権で関東学院大学が優勝。甲子園で松坂大輔擁する横浜高校が春秋連覇から神奈川国体の優勝まで負けなし。夏の都市対抗野球で日産自動車が優勝。年末からはじまったサッカー天皇杯でチーム解散の決まった横浜フリューゲルスが優勝。そして、極め付けが万年Bクラスだった横浜ベイスターズの優勝ときた」p24
「(木塚)最後のバッターが尚典さんだったんですけれど、ロッカーに帰ってから無言のまま手でバットをずっと磨いているんです。まるで日本刀を研ぐように、1時間以上ですよ。ロッカーが同じエリアだった谷繁さんもずっと椅子に座ったまま動かないんです。その姿を見て僕も動けなかった」p48
「このチームは伝統的に「管理」「王道」「常勝」「堅実」なんて言葉とは相性が悪い」p50
「(中部謙吉オーナー)クジラ1頭獲れれば選手の給料はまかなえる」p140
「(中畑について)いつも通り、負けたのである。マエケンにノーヒットノーランを喰らった。東京ドームの巨人戦は全敗だった。ボロボロだった。だが、中畑はそれでも前を向き続けた。どんなに負けても指揮官自ら全力で悔しがり「前を向け、声を出せ」と選手を鼓舞し続けた。どんなに内容のない惨敗でも試合後のインタビューを拒否することはなかった。スタンドで、キャンプ地で、宿泊先のホテルで、街角で、1人でもファンがいれば足を止めてサインに応じた。この人のチームを変えようとする気持ちは本物だった」p274
「DeNAは球界参入に当たって、横浜市内におけるファン人口の調査をしたという。それによると、横浜は人口に対してのベイスターズファンの比率、そしてベイスターズファンの地元率が他球団と比べてもかなり高い。しかし、ファンは多くとも球場に行く人は少ないという」p286
「強いチームは「あの人はこういうことを言ってたんだよ」っていうのが、言葉として残っていくんですよ。その言葉はね、本当にやった人たちにしか言えないものなんですよ」p294
「大洋ホエールズ時代から個性が過ぎた集団は、豪快に大勝ちしたかと思えば、あっさり何の抵抗もなく負ける。追いつかない程度の反撃で惜しいところまでいくけど負ける。気がついたら負ける。かと思えば38年に一度、信じられな��優勝を遂げ、また元に戻る」p298
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私はいわゆる、にわかベイスターズファンである。ベイスターズが恐ろしいくらいに低迷していた時代や、華やかに日本一に輝いたころのことはよく知らない。
栄華がどのようにして訪れたか、持続しなかったか、どのようにチームが崩壊していったか…。大洋ホエールズ時代から脈々と続く球団の変わらない体質…、涙なしには読めない球団史である。チームを去った内川や村田の思いも印象深い。
ベイスターズが変わりつつあったかに見えて、やはりすんなりとはうまく行かない。そんな近年であるが、どうして突き抜けきれないのか、その秘密が、本書を通してホエールズ、ベイスターズ史を知れば見えてくるかも。チームのスタンスに呆れかえるところもあるが、一冊を読み終えると、筆者のひとかたならぬベイスターズ愛に触れると、一層、ベイスターズへの愛が深まることでしょう。
野球本はなかなか当たりが少ないですが、これは文句なしにおすすめです。
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スポーツはかってなんぼ。とはいえ勝つチームもいれば必ず負けるチームがある。
中でも大洋ホエールズからの流れを組む横浜ベイスターズほど負け続けてきた球団はない。
この本は地元の筆者が幼少期からの大洋ー横浜愛の中で取材した球団史のストーリ。
選手としてはタイトルホルダーがたくさんいるのになぜか勝てない。最下位が定位置化。
まずフロントや球団編成の行き当たりばったりの戦略不在を指摘。そのDNAはクジラを取っていた会社だけに水物、博打的ビジネスのDNAが球団運営にまで持ち込まれていたと取材を通じて指摘。
例えば契約金が直前で変わる際に「魚の値段は日々変わるからね」で済まそうとしてたなど。
また一方で内川、谷繁などの有力な選手をこれでもかと放出し続けてきた歴史についてもメスを入れて、なぜそれがダメかを逆に巨人から移籍してきた駒田が指摘する。
駒田いわく
「チームにカツを入れるのは生え抜きの人がやらないと外様がやるとうまくいかない。それをやるのが生え抜きのベテランの仕事。その伝統がない」と
これは企業でも同様かもしれない。
組織は新陳代謝が必須で生え抜きだけでなく海外や国内の中途採用もどんどん入れないといけないが、それでもカルチャーを維持するためには生え抜きのようなベテランが大事だと感じされられた。
生え抜きのベテランは、チーム文化のプロフェッショナルであり伝道師。
だからそれを大切にしないとチームの伝統が壊れる。