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投稿者:マジョラム - この投稿者のレビュー一覧を見る
久しぶりの陰陽師。暑い夏が涼しくなりました。
電子書籍
若干マンネリ気味
2018/12/06 07:10
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投稿者:美佳子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
『陰陽師 第14巻 蒼猴ノ巻』も短編集で、10編収録されています。盛りだくさんのような気もするのですが、あっという間に読み終わってしまったのが残念です。
「鬼市(おにのいち)」は藤原兼家が人ならぬものたちの市に紛れ込んでしまい、そこで麺を食べ、失くしたと思っていた櫛を持って帰り、「銭を払え」と人ならぬものたちに追われるというちょっとおまぬけな話。
「役君の橋」は役小角ゆかりの何百年も腐らない丸太橋にまつわる話。ご近所ではないので博雅は同行していない珍しいエピソード。
「からくり道士」は韓志和(からのしのわ)という伝説的な彫刻師と好奇心旺盛で業突く張りの小鳥遊渡(たかなしのわたる)という老人が対決するエピソード。虫好きの露子姫も登場する、ちょっと勧善懲悪的な胸のすくお話。
「蛇(くちなわ)の道行」は伴正則が信濃守の任を終えて都に帰る途中、青い蛇につけられて困ったというお話。輪廻転生のエピソードだけど、普通は前世の記憶はないはずでは?とちょっと疑問に思いました。
「月の路」は、夜の琵琶湖に船を浮かべて月夜を風雅に楽しむ安倍晴明、源博雅、そして蝉丸法師が風の導きに従って、弁才天と水神・泣沢女神(なきさわめのかみ)の恋路をとりもち、邪魔をしていた蒼猴を退けるお話。
「蝦蟇念仏」は犬ほどの大きな蝦蟇(ガマ)を連れた法師が、その蝦蟇に念仏を唱えさせて失せ物のありかをピタリと当てて評判になるお話。この蝦蟇法師に硯を見つけてもらったという藤原景之は今度は黄金の菩薩像がなくなったと安倍晴明を頼り、蝦蟇法師のインチキを暴きます。
「仙桃奇譚」は、アナウンサー渡辺真理氏に「桃」というお題をもらって書いたというエピソード。もちろんただの桃ではなく、そばにあるだけで死相の出ていた息子がどんどん回復していくというありがたい「お桃さま」なのですが、その正体は?
「安達原(あだちがはら)」は、例によって例のごとく源博雅が土御門の安倍晴明邸で酒を飲み、葉二という笛を吹いていると、その音に惹かれたように僧侶・祐慶が現れ、晴明に助けを求める話。実は助けなど必要なかったのだけど。。。
「首をかたむける女」は珍しい源博雅の独壇場で、人ならぬ女に請われて笛を吹く夢のように風流なエピソード。
「舟」は、巨椋沼で漁をする魚丸(うをまろ)が火丸(ひまろ)という老人に頼まれて夜ごと船を出し、目には見えない者たちを運ぶ話。見えなくても火丸が名前を呼ぶたび船が一人分ずつ沈むので結構薄気味悪い。晴明によるとその年は【五黄の寅】で、天一神(なかがみ)が36年ぶりに大渡りする年だそうで。それと船で運ばれた見えないものたちの関係は?
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【弁才天はいつから琵琶を持つようになったのか?】神々の逢瀬に歯噛みする猿、秋に桜を咲かせる木、蝶に変わる財物――京の不思議がつぎつぎに晴明と博雅をおとなう大人気シリーズ。
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http://takotakora.at.webry.info/201606/article_3.html
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あれ、1話1話ってこんなに短かったっけ? と首を傾げてしまうほどさらっと読めてしまった。
気になったのだが、弁才天って女神だよね。で、泣沢女も女神だし。つまり女同士? 逢瀬ってそういう事だよね?
もしかして弁才天は男神説があるのかと調べてみたけどやっぱり女神で……。神様の恋愛事情に性別は関係ないみたい。
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蝦蟇、猿、蝶など生き物にかかわる不思議が主題の話が多い。最初の数編は、晴明と博雅の「ゆくか」「いこう」「いこう」の掛け合いパターンではないものもあり、なんとなく新鮮な感じ。
朝靄と透明で高い笛の音の中で、不思議を不思議のまま受け入れさせる感覚はいつもどおり。
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春夏秋冬、簀子の上でつらつらとお酒を呑む二人。
いつもいつもこの世界に憧れてしまいます。
こんな風に過ごせたらなぁ・・・。
いろんな妖や鬼にもいつも通りの晴明と博雅。
現世は本当にいろいろと辛く、生き難いことも多いけど
この世界に触れると、ああ、この世界がまだ存在しててくれた・・・と少し拠り所になる気がします。
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読み終わって、オビの裏表紙側のシリーズリストを見て数えたところ、陰陽師の短編集も本作が11作目になるのですね。
別途、長編が2作に絵物語が3作(絵物語は未読ですが)。作者の夢枕獏さんは、よくぞこれだけの物語を生み出し続けておられるものだなと感心します。
晴明と博雅の二人が、晴明の屋敷の縁側の簀子の上に座して酒を酌み交わしている。陰陽師の物語の9割以上は、この場面から始まるのではないでしょうか。さしずめ、晴明の屋敷は平安京のベーカー街221番地Bってとこですかね。
ここでの二人の会話が、また味があります。
庭の草木や空を眺め、あけっぴろげに自然や物の移ろいへの思いを語り、その感性ゆえに思わず知らず物事の本質を見抜いている博雅と、常は冷静で理知的でありながら、博雅の鋭さには素直に驚き、笑みを浮かべる晴明。
ここのたわいもない会話だけで話がおわっても面白そうですが、さすがにそんな話はまだなかったかな。
そこへ誰かが尋ねてきたり、あるいは二人のどちらかが宮中で話題になっている不可思議な出来事を持ち出し、その真相を解き明かすというのが、ほぼ全話に共通のパターンですが、それでも一話一話がちゃんと面白い。
そういえば、本作中の「蛇の道行(くちなわのみちゆき)」は、これまでになかったパターンの話かも知れません。
あの晴明が迷うんです!これを読むだけでも価値はあると思います。
これからも、長く二人の話が続かんことを!
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犬ほどの蝦蟇かわいい
烏帽子をかぶったりもする
道満がちょっといい感じ
脳内では相変わらずイメージ真田広之なんだが
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陰陽師の十三巻『蒼猴ノ巻』。
「蝦蟇念仏」が良い。
執念の物語。いつか迎える物語の結末を楽しみにしたいと思います。ぐちゃぐちゃの妄執の果ての結末。
心のうちにあるどうしようもない衝動。そのぐつぐつしたままの熱量に突き動かされる描写が、夢枕獏作品の好きな部分。あの青猿の行動は自分本位なものなのだけど、善悪は抜きにして、突き動かされているのは確かなので。
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このシリーズを初めて手にしてから10年近く。
晴明と博雅の関係性も、彼らの周辺で起こる怪異の類も、少しずつかたちを変えて穏やかなものになってきた。
自分自身はどうだろう、とつい思う。
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最新刊…なのかな?
ポコポコ叩かれて霧を吐く蝦蟇ってちょっと可愛い。
何気に二回も登場している辺りが愉快。
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文庫が出たら欠かさず読んでます。
いつも、晴明と博雅が酒を酌み交わしているシーンでは庭の風景を思い浮かべながら読んでます。
晴明と博雅のように心の許せる相手といい風景の中で酒を呑みたいですね。
道満がなんかどんどんいい人になっていくような。。
今回も安定した面白さでした。
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コミック版のストーリーは、どこかあさっての方に飛んで行ってしまったが、原作は安定の面白さ。
獏先生の健康を祈ります。
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20170312 久しぶりに読んでみた。奇譚集になってたので少し違和感があったけど、かんがえてみれは短編集なのだから当たり前か。