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死産される日本語・日本人 「日本」の歴史―地政的配置
著者 酒井直樹
「日本語」や「日本人」は、それ自体としてあるものではないが、好き勝手に作られる想像の産物でもない。それらは国家統合の理念として近代に要請され、だからこそ「純粋」でなければ...
死産される日本語・日本人 「日本」の歴史―地政的配置
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死産される日本語・日本人 「日本」の歴史−地政的配置 (講談社学術文庫)
商品説明
「日本語」や「日本人」は、それ自体としてあるものではないが、好き勝手に作られる想像の産物でもない。それらは国家統合の理念として近代に要請され、だからこそ「純粋」でなければならなかった。この要請は、失われた過去に「純粋」な存在を求め、そこからの連続によって現在を正当化する。だから、日本語も日本人も、生まれた時には、すでに死産されている。──幾多の議論を巻き起こした問題の書、新稿を加えた決定版で登場。(講談社学術文庫)
目次
- 学術文庫版の序
- はじめに
- I 近代の批判:中絶した投企──日本の一九三〇年代──
- II 国民共同体の「内」と「外」──丸山真男と忠誠──
- III 国際社会のなかの日本国憲法──社会性の比喩としての〈移民〉と憲法──
- IV 遍在する国家──二つの否定:『ノー・ノー・ボーイ』を読む──
- V 歴史という語りの政治的機能──天皇制と近代──
- [付]自己陶酔としての天皇制──アメリカで読む天皇制論議
- VI 死産される日本語・日本人──日本語という統一体の制作をめぐる(反)歴史的考察──
- VII 「西洋への回帰」と人種主義──現代保守主義と知識人──
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紙の本
グローバル社会において、日本語や日本人というももについて再考した興味深い一冊です!
2020/03/09 09:06
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、日本語及び日本人というものを深く考察した哲学的な書です。著者は世界で活躍している方ですが、その世界的視野から見て、「日本語や日本人というのはそれ自体あるものではなく、かといって勝手に作ることができる産物でもない」と説いています。さらに「日本語や日本人が問題になったのは、近代になってからで、国家統合の理念として必要だったのだ」と主張しています。加えて「これらは純粋でなければならず、その純粋な存在は古事記や日本書紀などを素材にして失われた過去に求められることになったのだ」とも言います。現在、グローバル化が進み、その一方で多民族排他主義などが横行する中で、ぜひ、読んでおきたい一冊です!