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興亡の世界史 大日本・満州帝国の遺産
東京帝大の学生時代は北一輝に心酔し、官界に進んでからは革新官僚として満州の経営に辣腕を振るった岸信介。敗戦後はA級戦犯容疑から総理の座に昇り詰め、高度成長を発進させて昭和...
興亡の世界史 大日本・満州帝国の遺産
大日本・満州帝国の遺産 (講談社学術文庫 興亡の世界史)
商品説明
東京帝大の学生時代は北一輝に心酔し、官界に進んでからは革新官僚として満州の経営に辣腕を振るった岸信介。敗戦後はA級戦犯容疑から総理の座に昇り詰め、高度成長を発進させて昭和の妖怪とも呼ばれる。かたや教師から立身のため満州国軍人となった青年は、戦後、韓国軍の中で頭角を現し、クーデタで政権を掌握。独裁者となって漢江の奇跡と呼ばれる高度成長を達成する。朴正煕と岸信介、二人の揺籃の地、満州国の遺産を問う。
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紙の本
戦後の日韓両国の枠組みを創った二人の人物を満州国という視点から追った画期的な書です!
2019/02/01 16:09
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、戦後の日本と韓国という国を指導した岸信介と朴正煕の二人を満州という共通の視点を通してみた画期的な歴史書です。満州国は日本が打ちたてた国家ですが、わずか十数年で滅んでしまいました。しかし、そこで革新官僚として産業振興に辣腕を振るい、戦後はA級戦犯となりながらも、その後首相の座に昇りつめた岸伸介と満州で帝国軍人として働き、その後、韓国大統領となった朴正煕に二人に焦点を当てながら、満州国という国家を再考していく作品です。なかなか興味深い内容です。
紙の本
地下水脈
2021/08/01 08:32
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:L療法 - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本では、教育やメディアなどで、きちんと取り上げることの少ない、極東の現代史の本です。
岸信介・朴正煕に焦点を当ててますが、時代背景など、語るべきことは多々あり、駆け足気味なのが残念です。
満州での実験に参画した岸信介が、韓国での実験をいかに見ていたかについてもう少し掘り下げてあると良かったなと思います。
とはいえ、この本はここから、気になることを辿っていくためには、非常に良い導きとなるでしょう。
歴史についてはもちろん、計画された国家・経済と全体主義、権力にとって経済と軍備は何か、維新という言葉が孕むものは何か、「不合理な精神主義」とは何か、これらは権力が魅了されるものは何かと捉えることもできるかもしれません。
ここ何年かの日本の政治は、図面をきちんと引いていたのでしょうか、事態の展開に合わせ、随時対応を図っていたのでしょうか、どうも、政治が担うべき本来の仕事からズレたことに、傾注してるような気がしてなりません。
岸信介・朴正煕は、いい悪いは別として、目的意識は明瞭であったように思います、(それゆえに反対運動も明確だったはずです。)しかし、現在の日本は、あまりにもあやふやで、浅はかではないでしょうか。
かつては、大日本帝国・満州の亡霊が動いていました、
しかし今は何か形骸化した骸が動いているように思えます。
紙の本
テーマが明確ならもっと楽しめたと思う。
2016/08/09 19:59
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:わびすけ - この投稿者のレビュー一覧を見る
岸と朴との個人的なつながりについてもっと掘り下げてくれた方が面白かったのかも。満州国の記述に『キメラ』を引用しすぎなのが気になるところ。テーマは面白いが主張が不明瞭なのが残念でした。
紙の本
満洲とは何か
2016/06/28 19:10
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ニッキー - この投稿者のレビュー一覧を見る
満洲は傀儡国家だといわれる。いろいろ問題はあるが、満洲国は存在したのである。そして、歴史に足跡を残した。満洲国は、良いかどうか、主権国家かどうかではなく、それが、歴史あるいは日本とどのようなつながりがあるのか、それが重要である。本書は、そういう切り口が新鮮である。
紙の本
後半満州国はどこへ
2022/01/23 05:33
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:LR45 - この投稿者のレビュー一覧を見る
満州国の成立前後の動きを岸信介と朴正煕、二人に焦点をあてて朴正煕体制の終焉まで満州国という幻影が及ぼし続けた影響ということを述べている本だと感じる。
姜尚中氏の著作らしく、非常に理論的な作りになっているとは思うが、徐々に朝鮮半島史特に韓国現代史と朴正煕というテーマで書かれた部分が増え、ラスト100ページ近くは戦後韓国現代史といっても過言ではない内容だった。
それはそれで非常に興味深い内容ではあったが、「満州国」というテーマから乖離しているという感覚は否めない。
タイトルを意識しながら読むと後半はかなり苦痛だった。
また内容自体も、朴正煕政権終焉をもたらしたクーデターの記述で終わっているが、私は恥ずかしながらこのクーデターのことをなにも知らなかったので1979年10月26日に起こったクーデターで朴正煕が殺されたのか一度つかまってから死刑になったのか、書き方が迂遠というか、知ってますよね前提で書かれており直接的な言及がなくよく分からなかった。結局ネットで調べて補完したがそれでは本の意味がないだろう。
何が起こったのかをもう少し具体的に分かりやすく書く必要があったのではないかと思う。
総じて岸と朴という二人の政治家がいずれも満州国に起源を持つということを核にした本だと思うが、戦後の話はほぼ朝鮮半島史であり、中国との関係など語られるべきことが語られておらずせっかく岸と朴と設定したプロットが、そういう著述をするために設定したプロットのように見えてしまったことは非常に残念に思う。
電子書籍
戦後の日韓の源流
2020/07/18 11:03
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:福原京だるま - この投稿者のレビュー一覧を見る
戦後の日韓を率いた岸信介と朴正煕の行動に満洲国時代の経験が反映されているという視点は面白かった。ただ、『大日本・満洲帝国の遺産』というタイトルから戦前日本と満洲の話がメインかと思ったら戦後韓国の話がメインだったのでタイトルから韓国の話がメインですよと分かりやすい方が良かったような気もする(内容はとても興味深いので面白かったですが)