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言語学者が語る漢字文明論
著者 田中 克彦
漢字は言葉ではない。記号である。漢字にはオトは必要ない。どの言語ででも漢字を「訓読み」できる。では、中国文明の周辺地域を含めた「漢字文化圏」とは自明のものなのか。歴史上の...
言語学者が語る漢字文明論
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言語学者が語る漢字文明論 (講談社学術文庫)
商品説明
漢字は言葉ではない。記号である。漢字にはオトは必要ない。どの言語ででも漢字を「訓読み」できる。では、中国文明の周辺地域を含めた「漢字文化圏」とは自明のものなのか。歴史上の突厥・契丹・西夏・女真・モンゴル文字など、漢字からの自立運動は何を意味するのか。漢字を残す日本語は独自の言語であることの危機に瀕しているのか。言語学者が考察する文字と言語の関係。
目次
- 学術文庫版のためのまえがき
- はじめに
- 第一章 日本語という運命
- 第二章 「日本語人」論
- 第三章 漢字についての文明論的考察
- 第四章 「脱亜入欧」から「脱漢入亜」へ
- あとがき
- 参考文献
- 日本語を考えよう──なだいなだ
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紙の本
漢字を前提としない日本語の可能性とは
2017/09/16 10:40
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Katsu - この投稿者のレビュー一覧を見る
筆者は、漢字は単なる記号であり、言葉ではないと断じる。言葉は音であると。そして、漢字を使い続けることで、日本語の習得は困難なまま、日本語の国際化も果たせず、やがては…。言語学者として極めて強い危機感のもと、本書が綴られている。漢字好きの私が読んでも、納得の一冊。一気に読破しました。
紙の本
漢字文化圏ということを改めて考察した画期的で非常に興味深い書です!
2020/03/02 12:48
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、漢字を通して見た、文化圏及び文明論として非常に面白い一冊です。同書の著者は、「漢字は言葉ではない」と断言します。では、何なのでしょうか?それは著者によれば「記号」であるということです。漢字はすべて意味をもっており、それを表した「記号」だというのです。いわば、表意文字ということです。そこで、世界的に見て、漢字を使っている中国や日本の「漢字文化圏」とはどういうものなのでしょうか。それを、古くは漢字を用いていたにも関わらず、漢字から脱した独自の文字をもった突厥・契丹・西夏・女真・モンゴルなどに比較しながら、考察していきます。日本文化を見直す絶好の書です!