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艶笑滑稽譚 第1輯 贖い能う罪他 (岩波文庫)
「未来に於ける私の最高の栄誉」となる作品と、バルザックが自負した『艶笑滑稽譚』。社会・風俗への諷刺をきかせたエロティックで大らかな笑いの世界は、文豪の隠れた名作として愛さ...
艶笑滑稽譚 第1輯 贖い能う罪他 (岩波文庫)
艶笑滑稽譚 第一輯
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商品説明
「未来に於ける私の最高の栄誉」となる作品と、バルザックが自負した『艶笑滑稽譚』。社会・風俗への諷刺をきかせたエロティックで大らかな笑いの世界は、文豪の隠れた名作として愛されてきた。ヨーロッパ伝統の滑稽話の形式とラブレー等の語彙を借りた原文の古風な味わいを、流麗な日本語に移し替える。図版多数。全3冊。【「BOOK」データベースの商品解説】
社会・風俗への諷刺をきかせたエロティックで大らかな笑いの世界が繰り広げられる、文豪バルザックの隠れた名作。第1輯は、「贖い能う罪」「陛下の愛妾」「ティルーズのおぼこ娘」など、計10篇を収録。【「TRC MARC」の商品解説】
目次
- 第一輯
- 序
- 1 美姫イムペリア
- 2 贖い能う罪
- 3 陛下の愛妾
収録作品一覧
美姫イムペリア | 23−65 | |
---|---|---|
贖い能う罪 | 67−158 | |
陛下の愛妾 | 159−194 |
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お洒落で愉快なおふざけポルノ大全
2013/01/05 20:55
2人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:あまでうす - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、おふらんすの文豪バルザックが彼の生涯でもっとも力を入れた珍無類な世紀の奇書の第一弾である。かのフランソワ・ラブレーの顰に倣い、ヴェルヴィルをお手本として1832年に腕によりをかけてでっちあげたお洒落で愉快なおふざけポルノ大全であるが、これほど正月にふさわしい書物もないだろう。
ここに登場するのは絶世の美女や偽りの処女たち。そして高名にして色好みのフランスの王侯貴族や司祭、女房寝とられ亭主たち。彼らが仕出かす今も昔も変わらぬ男と女の色ごとの数々を10のエピソードにめでたくまとめて面白おかしく談じている。
第5編「ルイ11世陛下のご遊来」では、「糞は暖きを垂れ、酒は冷たきを飲み、固クソ(カタカナの部分は、バルザックが原文でラブレー風の言葉遊びをしている)そり立てて後、下方に萎えさせて已む」をもって人生の欠くべからざる四快事とみなされたこの帝王の逸話が紹介されている。
彼は宴会に招いた貴賓や美女たちにわざと悪いものを食べさせ、にわかに下痢をきざした彼らがとうとう豪華絢爛な衣装の中に排泄するさまを哄笑する悪趣味の持ち主であったが、一方では彼の命令に背いて別人を殺してしまった部下、そして本来は消してしまうはずだった人物を「吊る」さず、許してやる程度の寛大さも併せ持っていたのである。
美人のケイコチャンがおしっこやウンチをした便器がお庭に捨てられている 蝶人