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日本だけが特別なわけではなくこれだけ国債を出していれば破綻が近づいているのは当たり前。
着地はハイパーインフレ。
デフレ対策は、円安誘導。
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日本の現状の課題の洗い出しと、処方箋が述べられており参考になる。日本の失業率が低いのは、簡単に解雇できないので、社内失業者を抱えているからなど、辛口のコメントで身が引き締められる。危機感を持ち、現実から目をそらせないのが大事だと感じた。
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こちらの本は素晴らしい内容だと思います。
是非読んで頂きたいですね。
著者は昔から円安論を書かれていますが、自分も大筋同じ意見です。
今回の本はある意味その集大成だと思います。
凄く分かり易く今後の全体の流れが理解できる1冊だと思います!!
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この本の著者(藤巻氏)は、モルガン銀行初の日本人支店長を経験された方で、以前より「日本経済は円安に誘導すべき」という持論を展開されていました。今まで何冊か読みましたが、理解できないことが多かったです。
先日本屋に行ったときに、帯に書かれていた「日本はまだ大丈夫というウソを完全論破」というキャッチフレーズに魅せられて手に取ってみました。
安倍政権になってから円安が進み(2か月で10円近く)それに伴って、日本株や金・プラチナの価格が上がっています。
藤巻氏によれば、今後、銀行預金が国債に運用されている状態に変化が起きて、国債金利が低下・ハイパーインフレ(1000倍程度のお金の減価)ということなのですが、具体的なデータが「日本は大丈夫」と言われている本と比べて少なく、私には理解できませんでした。
ハイパーインフレ、国家破綻と言っている人達は、1992年頃からずっと言い続けています。新入社員だった頃に、それを読んで将来に備えていたのですが、あれから20年になろうとしています。
彼等はいずれやってくると言い続けていますが、私が個人的に興味があるのは、私が勤務している間に何が起こるかということです。今後は、あと10年(長くても15年)で何が起きるのかに焦点を絞って、この種の本を読んでいきたいと思いました。
以下は気になったポイントです。
・日銀が量的緩和を開始する前(2001年)の日銀口座残高は、全部で4兆円、それが2012.10末は42.8兆円あった(p20)
・以前は4兆円にするために日銀は努力していたが、量的緩和をし始めてから、文句を言わなくなった(p21)
・日銀バランスシートは、1991年の49.6兆円から、2008.8までに109.9兆円になった(p23)
・日本国には資金が自由に出入りしていない、これが大問題である(p28)
・ゆうちょ銀行は、集めている預金の殆どを日本国債購入にあてている、金融緩和をしても円安は進まずに国債バブルが大きくなる理由のひとつ(p33)
・1944.8の月給が75円、2012の東芝の初任給が20万円、70年で初任給は3000倍に増加、藤巻氏の予想するハイパーインフレとは、ごく短期間にこれ以上のお金の減価が起きること(p39)
・景気を良くするためのインフレ率を目標にするのだったら、「不動産と株の上昇率」という「資産インフレ率」にすべき(p53)
・バブル崩壊した90年と比べると、2011年の名目GDPは1.04倍であり、日本の国力は全く伸びていない、米国は2.6倍、中国は25倍、韓国は6.4倍(p71)
・名目GDP比較で、米国1200兆円、日本468兆円に対して、税収は230兆円と42兆円であり比較にならないほど日本の税収は低い、アメリカは金利が数%上がっても支払利息増で破綻しないが、日本は危ない(p83)
・労働力の値段は、すべて、自国通貨建て価格x為替レート、1980年比較でレートは3倍となったので、3倍値上げをし続けてきたことになる(p111)
・日本経済の6重苦は、円高・過剰な雇用規制、高法人税、電力不安、自由貿易体制の不備、温室効果ガスの規制(p1���2)
・為替レートは、1980/2012年比較で、人民元は1.5→6.2、ウォンは500→1100で安くなっているが、円は250→82と円高になっている(p129)
・名目実効為替レートでは、1970年比較で、日本は4.5倍の円高、ドルは0.6、韓国ウォンは7分の1、つまり「450]対「15」であり競争のしようがない(p135)
・タテホショック時(1987)に、国債利回りが2.55→6%まで上昇した(p170)
・特例公債法案は、15年度までの4年間は赤字国債の自動発行を認めるというもの、赤字国債の発行を議論しなくてもよい法律(p183)
・1980年以前に外国企業が中国に進出しなかった最大の理由は、人民元が160円と高かったから、いまは12円程度なので、通貨が12分の1になった(p207)
・2011年度の通商白書によれば、富裕層とグローバルで定義されるのは、可処分所得が3.5万ドル以上、中間層は、0.5-3.5万ドルまで(p249)
2013年2月10日作成
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藤巻氏の本はもう何冊読んだかわからない。軽いテンポで読みやすく、自虐的なオチのあるコラムからの引用などがあり、面白く読ませていただいている。
日本の借金がこれだけ多くなれば、最終的には国債は日銀が紙幣を大量にすって引き受ける以外になくなり、結果、日本円、国債の価値が暴落し、物の値段が膨大に上がるというハイパーインフレが発生する。これが著者の以前から主張する『ガラガラポン』による、借金の実質の帳消しである。
このガラガラポンの後日本は復活する。そのシナリオは次の通り。円の価値が下がるわけであるから、日本の主力の輸出企業の業績は一気に回復し、法人税が増え財政は改善、円安による日本人人件費の相対的な低下による雇用の改善、運用利回り改善による年金問題の解決、日本製品が定価格で世界を席巻するため過去のガラパゴス化の解消、需給ギャップ改善によるデフレからの脱却、、というわけである。つまり、ガラガラポンにより社会はリセットされるらしい。ガラガラポンで価値のなくなる日本円や日本株、国債ではなく、ドルや、アメリカの株に投資をしてリスクヘッジをするべきであるという著者のアドバイスに従って、数ヶ月前に私も米国株に投資をした。やっと最近の円安でその効果がでてきたか?
ここまでの内容に関しては著者の本ではいつも書かれており、おなじみの論理だ。今回の本ではこれ以外にも、少し面白い内容が書かれていたので書きだしてみた。
まず、先日読んだいエール大学名誉教授、浜田宏一氏の『アメリカは日本経済の復活を知っている』では、対外純資産を世界で最大保有している日本の国債は、国として返済(納税)能力に信頼があり、国債が暴落することは無いと書かれていたが、この本では全否定している。半分以上は民間が持っているのであり、民間企業が日本国債の返済の原資にするなど有り得ないからだと主張する。どっちが正しいのか?
次に、これは浜田宏一氏も否定していたが、人口減がデフレを引き起こしているという『デフレの正体』の内容を否定し、正体は為替のせいであるという。
最後に、20歳未満に選挙権を与えないのと同様に、80歳以上の人には選挙権がいらないのでは? という案を、『少し過激だが』という条件つきで紹介している。選挙はこれからの日本のことを考える政治家を選ぶものだが、80歳以上の一体どれだけの人が日本の将来を考えて政治家を選ぶか、大変疑問だからだ。個人的には大賛成だ。子供を抱える母親に2票分の投票権を与えては、という意見も理にかなっていると思う。
相変わらずおもしろい。
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金融緩和は既に十分過ぎる程行っているのでこれ以上の量的緩和はハイパーインフレになると説きインフレターゲティングを否定するも円高を阻止してデフレ脱却を推し進めよと提言する。
日本の財政問題に多大な危機感を抱き国債の暴落を予想する。基本的な思想は米国共和党であり、小さな政府、株主資本主義の徹底を訴え、日本の税制・社会保障を社会主義の再配分政策であるとして切り捨てる。
マイナス金利などのユニークアイディアや金融の技術的側面などとても面白いネタも豊富ではあるが、インフレを論じる場合でも失業率に言及することなく株式や不動産の価格に終始するところが、金融屋さんらしいところです。
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2013.3.18終了
国債、為替についての自分の考え方に一石を投じてくれた
今の状況からして、インフレは目前の危機のように思う
資産運用について改めて考え直さなければならない
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先日、藤巻さんの『日本大沈没』を読んで考えさせられたので、本屋で2冊目を手にして読んでみた。日本経済が大きな分岐点にいるのは日々の肌感覚をもっているのだが、なにせ経済の知識がボクにはない。だから、いろいろな本を読んでみるだけだ。
論調は『日本大沈没』と変わらない。
・多くの人が信じている日本国債が絶対に大丈夫なわけがない。いまの日本の財政事情は水を入れたコップがテーブルの端から半分出ているようなもの。小さな振動でもテーブルからおちてしまう状態だということに、皆は気付いていない。テーブルからコトンと落ちるのが明日なのか、5年後なのかはトリガーが何になるかだけだが、藤巻さん自身はかなり早い時期だと思っている。
・983兆円の借金を抱えてしまった国は、少しでも金利が上がると利息支払いの原資を得るために、さらに国債を発行する。これは国家レベルのねずみ講だ。ねずみ講はすべてのお金を吸収しつくすまで続くわけではない。どこかで誰かが、その継続性に疑問をもった段階で崩壊する。これがガラガラポンのトリガーになりうる。
・日本経済がこの20年間不振だったのは円安が大きな原因。貨幣に関係した変数であるデフレや円高にある。これはエール大学の浜田宏一先生も支持していること。
・ただし、いかんせん日本財政の累積赤字は現在は983兆円。(10年前はこの1/3)。 とてつもなく大きい借金となっている。したがい、財政破綻(=ガラガラポン)が起こるだろう。
・ガラガラポンがおこったとき、日本人はしばらくの間、かなり苦しい生活を経験することになる。このとき可能性として高いのはハイパーインフレなので、いままで貯めた資産価値は実質失われ、円預金もなしに等しくなる。だから、外貨資産を購入することを薦める。
・ただ、残念ながらガラガラポンは、世界経済には大きな影響を与えないであろう。なぜなら、世界経済に対する日本経済の地位が大幅に下落していることと、日本国際の92%を日本人が保有しているから。海外機関投資家は、直接的なダメージは受けない。「勝手にこければ」というところ。だから、ガラガラポンのあとはIMFが入ってくると思う。
・ガラガラポンのあとは、本来あるべき大幅円安で日本は再生するはず。
・経済の発展は、やはり国民生活のレベルをあげるために必要なこと。ガラガラポンがあったあとに、苦しい生活を強いられることで初めて「経済成長が重要なのだ」と気が付くはず。景気がわるいときは生活レベルを維持するだけでやっとだが、景気が良くなることで人生の選択肢が主体的に選べるようになる。「経済は発展しなくてもよい」などとは言ってはいけない。
ボクには、まだまだ判断しかねる部分があるけど、自信満々に語る藤巻さんの文章に背中を押される気持ちがした。他の本も読んでみよう。
政治じゃ変わらないのか。この日本は。そういう気もした。
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マイナス金利を推奨している。
米国企業の発表は全て純利益ベース。ダウ30社は純利益で1兆円以上ある。
米国の活力が失われないのは自己責任の名の下に何でもやらせてくれるから。ハワイでの四輪駆動で爆走する荒地ツアーで実感した。
景気が良いときは円高、悪いときは円安が良い。バブル崩壊後景気はずっと悪いので円安が良い。
TPPで農業の関税撤廃に反対するくらいなら円安を要求したほうが大きい。
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「ガラガラポン」なんて望んじゃいないが、あり得る話。
ようやく円も100円まで回復したが、まだまだ円高と言っていいだろう。
筆者は円高が諸悪の根源と説く。
あとマイナス金利の話も興味深かった。
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いやー。立派な人だ。
トキタマ 話題となっている人なので、
読んで見たいと思って、読んだ。
本の形式は、品がないというか、カストリザッシ的。
スポーツ新聞のプロレス(ちょっと古いか)の記事のようだ。
1950年生まれというから、同じ世代で、言葉づくりが、若いですね。
コラムが、自虐ネタをうまく使って、
説明しようとする苦心が涙ぐましい。
家庭内暴露というか、私小説の域が出ないのが、日本人的。
自説を、間違っていよう関係なく、堂々と語るのは。
ぶれないことを自慢しているので、『円安』を主張する人ですね。
しかし、どうやったら円安になるのか?
その説明がない。
金融緩和をすることが、円安になることとつながらない。
藤巻健史に言わせると、1ドル 100円では、
円安になっていない感じだ。
しかし、円安は、見事に、トヨタの利益をあげさせた。
2012年度の予算案をみても、税収が、42.3兆円で、国債が44.2兆円。
おそるべき、日本国は借金経営。
そして、累積赤字が、983兆円。
日本の経済が末期的な症状の中で、それを救うのは、円安だ。
というシンプルな提案は、意外と納得できるから不思議だ。
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私は金融の素人ですが、ユーモアも交えた解説で、とても楽しく読めました。また、金融リテラシーは大切だなーと痛感しました。お勉強せねば!
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★2013年7月1日読了『ひとたまりもない日本』 藤巻健史著 評価B+
前から彼の円安論には、注目していたが、改めて彼の論拠を確認。
日々マスコミで言い古されているさまざまな俗説を論破。日本が立ち直るためのインフレ理論は、金融緩和方法を除けばアベノミクスに近いが、その過激さは際立つ。
最たるものは、マイナス金利論か?(銀行に金を預けると金利を払うという発想の転換)それによって、日本国内にあふれて、国の借金を穴埋めしている高齢者の預金を海外へ移し、円安にしようという理論は、なかなか面白い。
そして、彼の指摘する国の大借金の大きさは、容易なことでは解消できず、それは子、孫の代への我々の借金であり、それはいずれ必ず破たんするというロジック。これまでも、現在も各国では財政赤字を減らすために緊縮財政を志向する政策が中心だが、もう日本の借金はそのような段階を越して、一旦はハイパーインフレで破たんするしか道はないのではないかと藤巻氏は危惧する。しかし、それによって、日本の若い人々への大きな負担はゼロクリアできない。と指摘する。
過激で突飛に聞こえる彼の理論は、日本の未来を思うと傾聴に値すると考えた。ぜひ一読を薦めます。
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著者は、元モルガン銀行東京支店長で、かつて「伝説のトレーダー」と呼ばれた現参議院議員(日本維新の会)。
この本における著者の主張をボク的に端的に表現すると次のようになる。
著者は、量的緩和には反対している。日銀のバランスシートは49.6兆円(1991年)→153.7兆円(2012年10月末)と3倍までに膨張し、量的緩和は既に十分すぎるくわいやったのにも関わらず効果がなかったことを根拠に、これ以上の緩和は無意味でありるばかりか、日銀の信用失墜を加速させハイパーインフレが起こると主張。
CPIを基準とするインフレ目標には反対しており、資産価格を基準として資産価格を上げることに集中すべきという考え。そのためには、税制の変更と円安誘導が重要と説く。
円安政策を支持しており、円安により企業の国際競争力が向上すると主張。また、円高は観光業、農業等にもダメージを与えよくないよ考えている。
小さい政府を支持。
今後仮に企業収益の向上や、消費税増税で税収がUPしても、金利上昇に伴う支払利息でその多くが消費され、財政再建は無理と考えている(そもそもプライマリーバランスは大幅赤字だ)。
現在の日本の財政赤字は深刻で、もうなにやっても手遅れの段階と認識していて、円暴落→財政破綻→IMF管理下→大幅円安(ハイパーインフレ)からの企業業績回復、株価上昇、税収アップ、財政赤字解消、就職市場好転、年金問題解決というストーリーを夢想している。
ボクのような一般ピープルを対象として書かれた書籍であるためだろうか、定量的議論に乏しく、いいことも書いてあると思うんだけど、説得力に欠ける(これはなにもこの著者に限ったことではないけど)。また、円安政策を支持していて、円の信用失墜がそれを実現してくれると考えているようだ。金融緩和が意味ないと主張していることから、貨幣数量説には否定的のようだ。
それにつけても、開いた世界の話をしてる割には、結論の正否はどうあれちょっと思いつき感で一杯だなと思いました。
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相変わらずの藤巻節で面白い。
ハイパー・インフレ論については、彼の見方に賛同できる。
その藤巻さんが政治家になったので、今後が非常に楽しみ。