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- カテゴリ:一般
- 発売日:2019/03/29
- 出版社: 講談社
- サイズ:18cm/157p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-06-515040-5
読割 50
紙の本
ありがとうを言えなくて
著者 野村克也 (著)
俺はおまえのおかげで、悪くない人生だったよ。おまえは…幸せだったか? 生きている間に言えなかった「ありがとう」をいま、伝えたい−。野村克也が亡き妻・沙知代へ綴る愛惜の手記...
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商品説明
俺はおまえのおかげで、悪くない人生だったよ。おまえは…幸せだったか? 生きている間に言えなかった「ありがとう」をいま、伝えたい−。野村克也が亡き妻・沙知代へ綴る愛惜の手記。【「TRC MARC」の商品解説】
野村克也が綴る亡き妻・沙知代さんへの愛惜。
まさかお前が先に逝くとは・・・。
生きている間に言えなかった「ありがとう」をいま、伝えたい。
(以下、本文より抜粋)
背中をさすりながら声をかけた。
「大丈夫か」「大丈夫よ」
それが最後の言葉になった。
それから息を引き取るまで、ほんの五分程度のことである。
人間の命とは、なんとあっけないものなのだろう。
あの沙知代がまさか死んでしまうとは。あらゆるものに抗って生きてきた女が、最後の最後、もっとも抵抗すべき死をこんなにもあっさりと受け入れてしまうとは。
これまで沙知代が死ぬことなど想像したこともなかった。病気もほとんどしたことがないし、持病もなかった。死ぬ直前まで、あんなにぴんぴんしていたというのに。
私は口癖のように「俺より先に逝くなよ」と妻に言っていた。返ってくる言葉はいつも同じだった。「そんなのわかんないわよ」と。
極度な心配性の私は、そんなことがあるはずはないと思いながらも、万が一のことを思って妻にそう釘を刺していたのだ。ところが、その「万が一」が起きた。あまりに突然の出来事に、心ががらんどうになった。その状態は今も変わらない。
沙知代を失って、家にも「体温」があることを初めて知った。猫はいつも家の中でいちばん暖かいところに寝ている。今の私がそうだ。この家の中でいちばん暖かそうな場所。それが沙知代の座っていた椅子だ。
家の中の目の届くところはサッチーだらけなのに、おまえだけがいない。
このがらんどうの人生を、俺はいつまで生きるんだろう。【商品解説】
著者紹介
野村克也
- 略歴
- 〈野村克也〉1935年京都府生まれ。京都府立峰山高校卒業。南海ホークスで27年間にわたり捕手として活躍。ヤクルト、阪神、楽天などの4球団で監督を歴任。
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私は孤独だった。頼れるのは、沙知代しかいなかった。
2020/11/28 21:32
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:FA - この投稿者のレビュー一覧を見る
あんなに元気だった沙知代さんが亡くなった。驚きのニュースだった。野村監督もそうだっただろう。驚きどころではなかったのだろう。野村監督はその日を境に、明らかに元気がなくなった。
「私は孤独だった。頼れるのは、沙知代しかいなかった。」「おふくろによく似ている」
この作品を読んでいると、私には、沙知代さんは悪妻にしか見えない。そばにいて尻を叩かれ続けるのは苦痛を感じるだろう。しかし、野村監督にとってはそうではなかった。
彼にとってはいい人生だったということだ。
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夫婦
2019/11/19 19:49
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タタ - この投稿者のレビュー一覧を見る
不倫の結婚でしたから、何とも言えない気持ちになりながら読みましたが結果的には、最愛の人と出会ったのだなと思いました。