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最初からクライマックス
2017/06/03 17:55
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投稿者:aya - この投稿者のレビュー一覧を見る
後半は日常のエッセイ、前半は旅紀行です。
後半もクスッと笑える小話が満載ですが、個人的には最初がクライマックス。
自分の旅への気持ちを代弁してくれているかのような絶妙な言葉のチョイスにぞくぞくしました。
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角田さんのエッセイ好きなのね。気取らず自然体で、売れっ子作家さんだけど思うこと考えることは私と似てる!笑える。いつも思うけど友達になりたい。
タイトルの割に、海外旅行の話は1/3くらい?少なかったなあ。あとはお得意の食べ物の話。
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食べもののエッセイを読んだ時に思ったけど、角田さんてけっこうな偏食。いや、だいたいは克服してるみたいだけど、大人になっても食べつけないものがあったみたい。
そんな拘りの強さが旅にも表れていて、2冊ばかりエッセイを読んだだけなのに、角田さんらしいなぁと思ってしまうくらい。
しかし、子どもの頃なんかは変わり者とつまはじきにされそうな拘りの強さも、物書きになればこうして読者を楽しませる話になるからすごい。
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わかる、わかる、とつぶやいたり、心の中で拍手したり。旅にしろ「モノ」にしろ良いものを選び、経験を積んで、自分のこだわりには妥協をしない、きっぱり感の一方で、心の中の葛藤、うだうだ感の共存しているところがなんとも共感できました。
女性の視点をとても大事にした作品を次々と発表される素敵な方と思っていますが、自分とかわらない身の丈サイズの悩みに、時に吹き出しながらとても楽しみました。 旅もしたくなりますね~・・夏お疲れの方には、リラックスできる爽快エッセイ集。
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今まで著者は自由奔放で大胆不敵なのだと思っていたが、「よくある犯罪の手口」を諳んじて旅行をするというのだから認識を改めた。知れば知るほど面白い人だ。
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角田さんが、「旅」と「モノ」について独自の視点と本音で語り尽くすエッセイ集。
若い頃はバックパッカーだった角田さんなので、さぞかし旅の達人と思いきや、意外と慎重で小心者的なのが面白い。モノに対しても同様で、世代も一緒なので共感できるところ多数。
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角田さんの感性が伝わる本でした。
旅と物に関してのエッセイです。
私も旅は好きです。私の場合は、今は国内ですが、彼女の今回の話は海外でしたので新鮮でした。特に最初に行かれたラオスには魅力を感じました。
彼女の本を読むのはこれが初めてです。年は何と同い年でした。なので共感できること多いかなと思いましたが、出来ないこともありました。
3つ印象に残ったエッセイを書きます。
1、人目を気にせず笑ったのが、特注万年筆のオーダーの決断までのくだりは、ノックアウトの瞬間笑えた。
2、共感できたこと、長距離バスのトイレは応援したくなりました。
3、びっくりしたことが、同じ歳です。大げさに書いてあると思うが、我々の世代はパソコンもスマホも自在に使える世代とおもっていたので機械音痴と表現してありビックリです。
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海外旅行のエッセイだと思いながら読んでいたが、
「モノに思う」章に入って
学校へ持たせてくれた弁当やおせち料理の話を読んでいると、
育ててくれた母への鎮魂歌のような感じがした。
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一冊 旅のエッセイだと思っていたのだけれど。。
作者にとっての 旅とモノ、を昔と今の自分の感覚を同じ目線で綴られていて、共感できたり、自分にはもうそんな旅はできないのかな、と感じたり、それはそれで面白かったけど、できれば全て旅のエピソードを読んでみたかったかな。ある国での出来事は読んでて胸がギューっと苦しくなるほど…旅に出たいなあ…
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角田光代(1967年~)は、早大文学部卒、2005年に『対岸の彼女』で直木賞を受賞した作家で、小説のほか、多数のエッセイも執筆している。
本書は、世界文化社の月刊誌「GOLD」(2016年3月に廃刊)に連載していた、旅と買い物に関わるエッセイをまとめて、2013年に単行本として出版、2016年に文庫化されたもの。
私は著者と同世代の、旅好き、本好きな会社員(男)で、旅や世界情勢に関する本を好んで読む。それらは、小田実『何でも見てやろう』、藤原新也『印度放浪』、沢木耕太郎『深夜特急』のような今や古典ともいえるハードな紀行ものから、植村直己や角幡唯介らの冒険ノンフィクション、ジャーナリストらが書く国際情勢を映したルポルタージュ系、比較的ソフトな旅行エッセイまで、何でもであるが、著者の作品は、好奇心旺盛で、素直で、ほんわかしていて、ちょっとおっちょこちょいな、人となりが滲み出ていて、肩の力を抜いて楽しく読むことができる。(著者の本で読んだのは『いつも旅の中』についで2冊目)
特に共感を覚えるのは、旅(と買い物)は、若き日のやり方がその後に深く影響すると考える点だ。著者は、20代から30代の半ばまでバッグパックを背負って貧乏旅行を続けていて、加齢するにつれて、移動手段は長距離バスから航空機に、宿泊施設は安宿から星付きのホテルに変わったものの、基本的には「みみっちい旅しかできない」といい、それは若いときの旅が作り上げた「分」なのだという。「なぜ、どのように、旅をするのか?」は人それぞれで、万人に共通の正解はないが、それぞれにとっての答のベースには、若いとき(更には子どものとき)の世界の感じ方、接し方があるのではないかと、私も強く思うのだ。そして、著者のその「分」は、私自分のスタイルと遠くなく、とても居心地がいいのである。
アラフォー世代以上の女性に受けそうだが、男性、若者にとっても、楽しめるエッセイ集と思う。
(2019年8月了)
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旅に思う
モノに思う
と角田さんの人生における出来事を飾ることなく書き綴られた爽やかな随筆でした。
角田さんの行動基準、価値判断基準ですが、三つ子の魂百までということがよく解ります。
なかなか、小さい時から培ってきたやり方、クセというものは変えられないものです。
背伸びせず、心の思うままに日々過ごしたいものです。
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光代さんが、よく旅をされるのは存じ上げてたけど、なんというか、こんなに旅好きなんだと感じさせる作家も少ないのではなかろうか。
知らなかった世界が開いて、いつの間にか私の領域に入り込んでいた、という感覚が私はとても好きだ。彼女はまさにそんな感覚を、とても鋭く描いていて素敵。
彼女はいろんなところに行ってらっしゃるから、私が行ったことのある国の登場率も高い。
旅好きな学生へ
ぜひこれは読むべき。きっとその時の旅行中に言語化できなかった感動が、光代さんの言葉で補強されるでしょう。ぜひ。
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角田光代さんのエッセイは安定して面白く、読みやすく、癒される。
本書はテーマがはっきりしていて、前半部分は「旅」、後半部分は「買い物」に関するエッセイで構成されている。
まず前半部分。自分自身は海外にはほとんど行ったことがなく、ひとり旅の経験もないので、知らない土地に宿も取らずにとりあえず行ってみることのできる人を心から尊敬する。トイレや値段設定のお話なんかは読んでいるだけで恐ろしく、怖じ気づいてしまった。私なら即、日本に帰りたくなるだろう。そういう意味で本書の「旅」の部分は、未知の世界を教えてくれた気がする。読んでいて行ってみたくなったのは台湾とエジプト。行ける日はいつか来るのだろうか。
後半の「買い物」に関するエッセイは共感の連続だった。角田さんとは金銭感覚が似ているのかもしれない。贅沢ができない、節約もできないというところは自分もその通りだなぁと感じた。ところどころに角田さんの亡くなったお母様の話が出てきて、それがまたいい。おせち料理の話が、特にいい。
「そんなに好きでもないと心の中でぶつくさ言いながらも、私が食べたいおせちは、五万円でも十万円でも、もう買えない。そのことに、未だにびっくりしてしまう。」
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角田さんの旅とモノのエッセイ。
海外旅行って英語は話せないといけない、ちゃんとした宿を決めないといけない、何があるかわからないから怖い、好奇心旺盛で旅慣れた人が行く場所…とものすごくハードルが高いものだと思っていたのだけど、「人より心配性で小心者」の角田さんが「本当にその場所があるかどうかただ知りたい」との思いで、いろんな国にふわっと放浪し、ときには悪戦苦闘する姿に海外旅行の概念をぶち壊されたと思う。
何か体験をしないといけないとか、美味しいものを食べなきゃいけないとか、自分は海外旅行で失敗することが怖かったのかもしれないと気付いた。それも含めて旅なのに。
とにかくその雰囲気を味わってみたいと飛び出す勇気が必要だったんだなぁ。
素晴らしい小説を沢山書いている方なのに、エッセイを読んでいると親近感がわいてお話してみたいなと思ってしまう。
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自分のことなのにこんなわかりやすく言語化できるのすごいなぁ
はじめての旅がその後の旅の仕方を決める、って言うのはまじでそれ◎