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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:1994.4
  • 出版社: 文芸春秋
  • サイズ:20cm/498p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-16-348440-X

紙の本

アンネの日記 完全版

著者 アンネ・フランク (著),深町 真理子 (訳)

ハリウッドスターになりたかった。恋もしたかった。性にもちょっぴり興味があった。本当は意地悪な子なんだって知ってほしかった。オリジナルの日記から復元された完全版。アンネが本...

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アンネの日記 完全版

税込 1,728 15pt

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商品説明

ハリウッドスターになりたかった。恋もしたかった。性にもちょっぴり興味があった。本当は意地悪な子なんだって知ってほしかった。オリジナルの日記から復元された完全版。アンネが本当の肉声で語りはじめた。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介

アンネ・フランク

略歴
〈アンネ・フランク〉1929−1945。ドイツ系ユダヤ人としてナチスの迫害を受けたオランダの少女。44年から2年間アムステルダムに隠れ住み、日記に綴る。収容所でチフスのため病没。

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評価内訳

紙の本

日記にこめられた絶望と希望

2001/07/18 09:46

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投稿者:白悠 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 多感な思春期を「隠れ家」の中で過ごしたアンネは、ともに生活した人たちから人間の本質を学び、恋をし、性に関心を持った。絶望的な状況の中でも、彼女は決して希望を失うことなく、やがて自由を手にする日を待ちながら生き続けた。
 
 その生活の中で彼女は、思いを日記に記していく。日記に書かれた文章から、いかに彼女が聡明であったか、意志の強い少女であったか、純粋で前向きな心の持ち主であったかを感じ取ることができる。

 私は本書を読むことで、多くのことを学ぶことができた。
 まず、思春期の頃に女性はどのようなことを考えるのか、どんな気持ちで日々を過ごすのか、ということだ。私は男性なので、このことを実際に体験することはできない。他人を深く理解するために、アンネに貴重なことを教えてもらった。
 
 しかし何よりも、戦争がいかに愚かで、恐ろしく、悲しいものであるか、という事実をアンネの日記から学んだ。
 アンネの日記に書かれていることは、紛れもない事実である。数十年前に実際にこのようなことが行なわれていたということを、私は実感できなかった。「隠れ家」の中で息をひそめつつ生きていたアンネの胸中を想像することはできるが、私の心を彼女の心に同化させ、彼女の体験を私自身のものとして考えることはできなかった。平和な時代に育った私にとって、戦争の現実は私の想像をはるかに超えるものだったのだ。

 だが、「想像する」ことこそ、二度と愚かな戦争というものを起こさない世界をつくり上げるために最も必要なものではないか。戦争体験が過去のものとなりつつある今こそ、アンネのように戦争に巻き込まれ、絶望の底を生きた人々のことを知り、その心中がいかなるものだったかを想像することが求められているのだと思う。
 アンネは戦争が終わったら、ジャーナリストとなり、作家となる夢を持っていた。本当に残念なことにその夢は果たされなかったが、彼女の残した日記は世界の平和に大きく貢献するものとなったのだ。
 

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