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商品説明
「馬を買いに来た。サラブレッドだ」北海道の新冠で小さな牧場を営む笹田伸人の許を、北海道を統括するロシア弁務官アレクセイ・イリッチが訪れた。小規模な牧場には珍しく、大活躍が期待される一歳馬だ。笹田は弁務官の高圧的な態度に拒絶反応を示すが、権力には勝てず、馬は買い取られていった。二十二世紀初頭、ロシアはその強大な軍事力により、経済力のみの日本に勝利し、支配下に置いていた。世界の競馬産業は衰退していたが、日本ではロシア侵攻中も馬産が続けられ、競馬人気は盛ん。しかし、「腹脳」という人口頭脳の業界団体である「腹推会」が、人間のサイボーグ化への足がかりとして、サラブレッドのサイボーグ化を競馬界に働きかけ、これが承認されてしまった。生身の馬体で行われる最後のダービーに向けて、男たちは、それぞれの戦いを始める。ポグロム—ロシア語で、虐殺、破壊—と名付けられたイリッチ弁務官の馬は、いかなる活躍を示すか!?第10回日本SF新人賞受賞作。【「BOOK」データベースの商品解説】
【日本SF新人賞(第10回)】22世紀初頭。ロシアが日本を支配下に置いていたころ、「腹推会」という団体がサラブレッドのサイボーグ化を働きかけ、これが競馬会に承認されてしまった。男たちは生身の馬体で行われる最後のダービーに向け、戦いを始める。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
杉山 俊彦
- 略歴
- 〈杉山俊彦〉1977年東京都生まれ。慶應義塾大学環境情報学部卒業。「競馬の終わり」で第10回日本SF新人賞受賞。
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