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紙の本
IT環境下における企業経営にとってのブランドの重要性,優れたブランド構築・維持のための手法を説いた
2001/05/10 22:18
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:竹中 誉 - この投稿者のレビュー一覧を見る
近年,日本の産業界において,企業経営にとってのブランドの重要性が強い関心を集めており,ブランドに関する研究論文・書物などが数多く出版され,企業経営とブランドをテーマとするシンポジュウムなどの活動も活発に行われている。
本書は,「事業を勝ちパターンにのせるうえで,強いブランドの構築は絶対不可欠である」とし,とくにインターネットが創り出した情報環境のもとで,強いブランドが企業にとって持つ意味はますます大きくなっていることを強調している。ITの飛躍的な発展と通信技術との結合の結果生み出されたインターネット環境下において,情報供給量が需要をはるかに上回っており,この情報環境の変化が企業経営にとって,根本的な変化を与えているという視点は市場の本質的な変化についての指摘として注目すべきであると思う。
そのような市場環境においてはユーザーから積極的に選ばれる強いブランドを持つことが,勝者になる唯一の道であるとの視点に立って,サイバー・ワールドとリアル・ワールドとの違いを企業と顧客との関係の創られ方・あり方などの観点から捉え,両ワールドでのブランドの構築方法の違いについて詳述している。
また,アマゾン・ドット・コム,ヤフー,AOLなどのブランド構築をサイバー・ワールドにおける成功の主要具体例として紹介している。
ITと通信技術の進歩と両者の結合,インターネットの出現と驚異的な速度での飛躍的な拡大が,市場環境を大きく変えてしまった事実は衆目の一致するところであろう。
驚異的な新しい情報環境とグローバライゼーションの進展は,企業に自らと顧客とのあり方を原点に立ち返って再点検することを求めている,といってもよいのかも知れない。
eブランド戦略というコンセプトを掲げ,新しい時代の企業経営のあり方を問いかけているという点で,的を射た良書であると思う。
強いて難点をいえば,ブランドの重要性と強いブランド構築の具体論を詳述しながらも “ブランドとは ?”の点での掘り下げが不十分であることか。
(C) ブックレビュー社 2000-2001