紙の本
企業の責任だけでないCSR
2005/01/25 18:11
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投稿者:Volcanoking - この投稿者のレビュー一覧を見る
昨今話題となっている企業の不祥事を防ぐためコーポレートガバナンスの必要性が指摘されているが、それはCSR「企業の社会的責任」の要素の一つである事が他の関連事項と共に解りやすく記述されている。CSRの歴史的発展や諸外国の事例また日本の企業の実態などが広範囲にカバーされ当分野についての入門書としての好著。現状だけでなく今後地球規模の環境保全にCSRの果たす役割・重要性にも言及があり
Corporate(企業)だけでなくConsumerとして我々個人の意識付けやGlobal Citizenとして国際・国内政治レベルでの各種努力が必要であることを痛感した。
紙の本
著者コメント
2004/12/17 15:00
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投稿者:岡本 享二 - この投稿者のレビュー一覧を見る
このたび、学際的色彩の濃いCSRの研究成果を、日本経済新聞社と検討を重ねたうえ、歴史的かつ俯瞰的に知ることのできる入門書として、日経文庫「CSR入門」を上梓いたしました。
今話題のCSR(企業の社会的責任)について、歴史的背景からその本質まで丁寧に解説しています。この分野に馴染みのない方もすんなりと理解できる、コンパクトな入門書です。
本書では、最新のCSRの状況と将来を見通したCSRの本質について図表を多用し、平易な文章に心がけて記述いたしました。
NSC(Network for Sustainability Communication、旧NER)での研究会主査としての活動、環境経営学会での格付け審査の経験をはじめ、アース・ポリシー研究所長のレスター・ブラウン氏、ワールドウォッチ研究所長のクリストファー・フレイビング氏、東京大学副学長の林良博氏をはじめ、多くの環境学者、生態系学者、生物学者の皆様との親交を深め、お教えいただいたことを反映しています。
入門書とはいえ、CSRの本質を生物多様性の保護、ならびに生態系の維持においた先進的な専門書としての一面もかねています。
ご高覧のうえ、感想やコメントなどいただけると幸いです。
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従来のマーケティングでは、買う予定のないものを消費者に買わせるのが上手なマーケティングだったけれども、CSR時代は、そのような考えはしないらしい。特にたばこと魅惑的な企業広告というのが興味深かった。アメリカでは、今はタバコには中毒性があるとはっきりと書かれているが、日本はここまできっぱりと書かれていない。たばこ会社は、他の商品中心にするようにシフトしていく方向をとっていくだろうとのこと。
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道徳観や倫理観だけでは成り立ちにくいCSRの背景にSRI(社会的責任投資)ファンドがあることなど、興味深い本でした。
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テーマをもう少し絞って欲しい。ちょっと複雑な気がするが、CSRは環境を配慮した経営だけじゃないことがわかった
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たばこのパッケージに「kill you」的文字が記されるようになったその裏では多額のマネーが動いていたのね、なるほど納得。
カンボ・ベトナムで「環境を破壊してるのはこのバイクの排気ガスじゃー!」と確信したけど、思い返せばほとんどのバイクが日本製で、日本でそれらの大量のバイクを工場で作る際に発生するCO2もどっこいだね。
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武蔵野大学 社会人学び直し講座「環境マネジメント専門家」で環境経済・CSR論という授業で先生が推奨していたため購入。それにしても日経文庫は値段の割りに内容が充実している本が多い。
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自分達が住む社会と、NPOやNGOの関わる社会
これは同じ一つの世界のお話で
なんだか、「CSR」と英文字3文字で言われると、ビジネス用語のような小難しい印象を持ってしまうのですが、とりわけ、Days Japanやソトコトなんかを購読されている方には、うってつけの書だと思います。
社会人であれば、だれしも、おおよそお仕事をしていて、その仕事がお金儲けだけを追求してはいないか?
その確認ができて、では、どうして行けば良いのか?そのヒントも盛り込まれていたと思います。
2004年の本ですが、CSRの基礎的なことが書いてある本なので、入門書としてはある程度古くても大丈夫かな。最適だと思います。
もちろん、法制度の変更などもあるので、その対応は別の新刊で読んでみることをおすすめします!
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グローバル化を推進する陰の力が情報化。
CSR最先進国と言われるのはイギリス。企業活動のグローバル化に伴い、企業を評価する指標として、海外進出先での現地コミュニティとの友好、共存に注目する動きが出てきた。コーポレートシチズンシップ。
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(気になるところメモ)
・今の企業が見ている持続可能性は企業から見た持続可能性
社会全体の持続可能性、生態系を保つ持続可能性も見えていないのが現状。
・CSR
=メセナ、企業倫理、環境経営から脱したという見方もある。
企業が社会問題と環境問題を企業の責務として利害関係者とのやり取りの中に自主的に組み込む。
・生物多様性の保全が企業そのものの存続にかかわる
→って認識ってないだろうなぁ・・。
例えば、持続可能に水を利用できるかどうかが、ものづくり企業には必須だけど、じゃあ、足元の水源を守るためのことをしているかといったら・・?自然のためとか、生き物のためでもなく、実は自分たちのため、日本のため。
・日本のCSRの起源
江戸の商人の家訓
元禄バブルで、材木商を中心にした一発勝負型の豪商。
⇒江戸経済の破たん
⇒先人の姿に反省
・江戸の循環型社会
コメ作
庶民の着物
鎖国により海外から物資が入らない=もったいないの思想で、ものを大切にする。
CSRの発展
アメリカ:コンプライアンス、企業倫理、不祥事の被害を予防するという観点
イギリス:NPO、ボランティア活動が市民の中で成熟
北欧 :
サスティナビリティ
美しく循環する生態系を人間が壊してはならない。
企業が社会に対して持つ責任は、共同体の中に生きる一つの立場として当たりまえ。
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参考文献の気になる本
生命の多様性 岩波書店
大江戸えねるぎー事情 講談社文庫
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CSRについて、さらっと見渡すことができる一冊。海外と日本の認識の違いを理解できたり、実際の企業の導入例を知ることができる。
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CSRについて基本的な知識は網羅されているので、はじめの一冊としてはとても良くできている。
特に、CSRに関する活動を行っている団体などが紹介されているには、これからさらに調べたい時にはとても便利。
一方で、理論的な背景を深堀りはしていないので、結局CSRってはんで必要なの?という素朴な疑問に答えられない。
そのあたりは、より専門的な本で調べるしかない。
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CSRについての事例の数は確かに多くあげられているが、どうも一つ一つの掘り下げがいまいちだと感じた。具体的なあるCSR活動がどのように社会に影響をあたえ、その企業のイメージが本当によくなったりなど利点があるのかという点や、その歴史的経緯ももう少し説明があってもよかったのではと感じた。
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最新のCSRの状況と将来を見通したCSRの本質を説いた本。次代の社会を担う若手には日本ではまだまだ遅れている、今後広がっていくであろうCSRという概念をぜひとも取り入れていくために一読していただきたい1冊。
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H25.5.6
CSR関連部署に異動になった際に買った本。
本の題のとおり、CSRについて無知だった私にとっては入門として勉強になった。
私の勤める会社のCSR活動は多岐の分野に渡っており、むしろ何事もCSRに関連付けられるといった感覚で今のところ(異動して3ヵ月)仕事をしている。本書はCSR の本質を環境においているが、環境はCSRの起源であり、本質はより概念的な「社会貢献」ではないかと感じた。
CSR活動の成果の尺度については、現在どのような尺度が採用されているのか、自社に有効な尺度はなにか、といったことを今後勉強していきたい。